1990/11 五月会だより No.53 | ホーム/主張目次/たより目次/前へ|次へ |
中東問題 許すな! 自衛隊海外派兵
平和解決へ向け外交活動を 国連平和協力法で江田氏
10月12日召集された「中東国会」は、国連平和協力法案一色です。政府の答弁は、右に左に大揺れ。その中から次第に、この法案の危険性やズサンさがみえてきました。廃案を目ざして奮闘中の江田議員に聞きました。
(この法案は11月9日、ついに廃案になりました。)
平和的解決の外交活動を
―― この法案の背景は…。
「八月二日に突然、イラクがクウェートを侵略、併合してしまいました。暴力で他国を自分のものにしてしまうのは、どんな理由があっても許せません。アメリカを中心とする軍隊が隣国サウジアラビアに乗り込み、イラクのそれ以上の進攻を止めました。国連も、安保理決議を繰返して、経済封鎖などでイラクの野望を砕こうとしています。日本も、カネ、モノだけでなく、ヒトの点でも貢献を…というわけです。」
―― それならいいのでは。
「アメリカがオーバーなのでは…との批判もありますが、咄嗟のことだから、私もそこまでは了解します。問題はその先、これから何をするか、日本は何をするか、です。」
―― 江田さんは何をすればいいと…。
「軍事的には、目下膠着状態です。私は、軍事力の役割はそこまでだと思います。これからは、イラクの言い分も含めて話し合いでもつれた糸を解く、平和的解決のための外交活動が大切なのです。」
―― なるほど。もし全面戦争になると、アラブの他の国々も巻き込んだ中東大戦争になり、中東の石油に依存している日本は未曾有のパニック。人質はアウトですね。
「そう。それなのに、外交努力は何もなく、自衛隊の海外派兵ばかり論議している。見当違いもいいところですよい。」
―― 日本は何ができますか。
「フランスのミッテラン大統領は、国連で演説をし、イラク撤兵、クウェートの主権回復、中東和平会議、中東軍縮という提案をしました。イラクは、これを評価し、人質を解放しました。ソ連も特使を送り、和平会談の環境作りをしています。日本も、そのような役割を期待されている重要な国なのです。」
法案の危険性
―― それを忘れて、ブッシュさんの電話で大あわて。法案はどうなりますか。
「実は、八月末に日本もヒトの派遣を決めたのです。文民(軍人でない、自衛官は国際的には軍人)の医者ですね。ところが思うように集まらない。そこで…と、これを口実に自衛隊派遣がでてきた。法案は、民間や一般公務員のことも書いてありますが、実は自衛隊を部隊として、しかも小型でも武器を持たせて出そうというもの。もしこれが攻撃されると、日本国の主権の侵害となって、自衛の名目で本格派兵に直結です。」
―― 集まらなければ徴兵制ですか。政府は、戦争しに行くのじゃない、危険なところに行かせない…と。
「冗談じゃない。サウジ全域が、イラクのミサイルの射程内ですよ。後の方でお手伝いというけど、前線で衝突する際、後方からの補給を放っておく人はいません。」
―― 「参加」も「協力」も同じことですね。日本が「不戦の国家」として築いた信用は崩れてしまいますね。
「そう。公明、民社も態度を硬化させているので、参議院を通過して法案成立となる目途はありませんが、アジアの国々の心配を取除き信用を回復させるためにも、衆議院で廃案にすることが大切です。」
真の国連協力とは
―― 憲法違反だという人と、国連への協力だから憲法違反でないという人と、憲法を変えてしまえという人と、いろいろいるようですが…。
「日本は戦前、イラクと同じようなことをしました。世界中が大戦争になり、何千万人もが死んで、戦後、世界が新たな決意でスタートしました。世界の合意と日本の決断が、戦争はしません、戦力は持ちませんという、日本の憲法なのです。それでも独立国として、外敵の侵略から自国を守るためと、自衛隊を持っているのですが、これさえもダメという意見もある。まして自国の領域以外のところに自衛隊が出ていくことを、憲法が認める余地はありません。憲法より国連憲章の方が先に出来ているので、国連が動きだしたから憲法解釈を変えるという理屈は成り立ちません。」
―― それでも日本もヒトの貢献は必要なのでは…。
「国連平和維持活動(PKO)というのがあります。カナダや北欧は、専門の組織を持ち、停戦後の監視や自由選挙の監視をしています。ノーベル平和賞ももらいました。この組織は、現地の宗教や風俗も研究し、戦火を再燃させない活動のため、特別の訓練をしています。戦争の訓練の自衛隊でなく、平和の訓練をした部隊なら、不戦の日本にふさわしいと思いませんか。」
―― なるほと。カッときてあわてないことですね。
中東状勢は緊迫の中で膠着状態にあり、世界はその成り行きをかたずを呑んで見守っている。
そんな中、日本は国連平和協力法をめぐって国会で論戦がかわされているが、ちょっとピントはずれではなかろうか。本当に世界は日本の軍隊が中東へ出向いていって何らかの役割を担うことを望んでいるのであろうか。実体は「ノー」である。ひとりアメリカだけが日本に圧力をかけているだけで、ヨーロッパは無視。アジア諸国は大反対。アメリカも実はブッシュを中心とした政界の一部で、アメリカ国民が日本の派兵を望んでいるかどうかは疑問だ。
昨年のマルタ会談以来、世界は大きく平和の方向へ動きだし、ベルリンの壁の崩壊でヨーロッパはいち早く一つにまとまる方向へ動きだした。
イラクのクウェート侵攻でさえ米ソの対立の終えん、世界の新秩序の形成過程で生じた副産物といえる。
日本が世界へ果たせる役割は、国連の権限を強化するための諸方策の提案であったり、アメリカへの肩入れではなくイラクとの関係を生かした説得と仲介の方向でなければならなかったはず。
しかし残念乍ら海部内閣にはそのセンスはなく、世界の新時代の到来にも拘らず、又ぞろ旧態依然たるアメリカ追随外交で主体性のなさを露呈している。
しかし、今般は国民の大方が賢明にも自衛隊の派兵に反付し、自民党議員の三割強が派兵に消極的だという。
国連平和協力法案の廃案を強く望んでやまない。
いま、変革の時が来た!豊かな市民社会めざそう
江田氏に新党の理念を聞く
野党のバラバラ状態は、見るも無残。昨夏は、江田議員の努力もあり、参議院の与野党逆転まで行ったのに―。こんな野党では…と言っても、もちろん自民党ではダメ。そこへ 「新党構想」。渦中の議員に直撃。
―― 新聞によると、十月中旬長野県で開いた社民連の代表者会議で、「社会民主党」(仮称)の「綱領草案」を打ち上げたとのことですが…。
「はい。野党の連合はこれからも追い求めますが、今の野党のままでは腕も組みにくいし、世界も激変して野党のあり方も変ってこざるをえないのですから、いっそ各野党を再編成して新党にしてしまおうというわけです。もっとも党の名称や綱領という言い方は、みんなで相談して決めることだから、会議では決めませんでした。」
―― これまでも新党結成を唱えて来ましたね。
「今回は、具体的に、新党の結集軸はこれだ…という理念案を文章にして出したのです。パンフレットにしたので、ぜひ読んで批判して下さい。たたき台ですから。」
「生活社会」の時代
―― 楽しみですね。概略を説明して下さい。
「三部構成で、第一部が『今、変革の時が来た』。ここてはどういう明日をめざすか、その主役は誰かということを書いています。『89年革命』という言葉がありますが、1789年フランス革命で始まった世界の近代史が、1989年の冷戦の終結と共に幕を閉じ、まだ名前はついていないけど新しい世界史が始まり出したのです。国際的には、米ソ、東西、資本主義・社会主義という二分法が終って、『地球連帯時代』になり、国連がやっと動き出し、日本国憲法の時代が来たのです。国内でも、経済を大きくすることを最優先した『産業社会』が終わり、誰もが自分の生き方を自分で選択できる複合価値の時代、『生活社会』の時代が来たのですね。」
―― なるほど。この大変化にかかわらず、野党が一大綱領論争をしないのはおかしいというわけですね。そこで一石を投じようと…。主役は…。
「大変化は世界中どこでも、市民によって担われていますね。ベルリンの璧を乗り越える市民のすばらしい笑顔。あれですよ。世界が市民化したのです。日本も、市民が社会を作りかえる時代です。」
―― 「現代社会民主主義という言葉を使いましたね。
「はい。資本主義も社会主義も、互いに影響を与え合って、同じ方向を目指すようになってきました。これをそう名付けてみたのです。市民的自由を何ものにも代えがたい価値として大切にしながら、平等で公正な社会をねばり強く作っていこうというのです。」
人生を楽しもう
―― 社会のあり方は…。
「これまでの社会のあり方は『資源多消費、大規模集中、中央集権官僚型』の『効率社会』だったと思います。これを『資源循環、小規模分散、地域自立型』の『共生社会』に変えていくのです。」
―― 専門用語が続いて、ずいぶんむつかしいですが。
「すみません。簡単にいうと、はつかねずみが車を廻すように、働けば働くほど忙しくなって、くたびれもうけというのが今の世の中。もっとゆっくり、山あり川ありの人生を楽しめる世の中にしようというのです。」
―― 第二部は何ですか。
「『めざす社会』と題し、富んだ国から豊かな市民社会へ方向転換する具体的内容を明らかにしています。今の日本は会社万能の『会社社会』。しかし、世の中には家事や育児、ボランティア活動、障害者の生きる姿など人の心を打つ営み、愛や献身といった対価のない活動もたくさんあり、これも社会を成り立たせる重要な要素です。こうした活動も正当に報われなければなりません。会社を軸に組み立てられている世の中を変えて、生活中心にするのです。」
―― フンフン。「共生社会」とも言っていますね。
「そうです。男と女、大人と子ども、健常者と障害者、人間と自然、みんな共に生き、助け合うのです。そのために人権を大切にし、環境にやさしいりサイクル社会を作ります。政治も、清潔でわかりやすいものにします。」
仕組みから作り直し
―― 「市民資本」とは。
「人間のさまざまな活動を社会の中で意味づける必要があります。資本の活動で経済を動かす仕組みに、利潤を生まない活動を組みこむ工夫として、『非営利団体』に資金が集まる仕掛けを作るのです。生協はその一例ですね。」
―― またむつかしい
「みんな、会社人間やめたいと言うでしょう。しかしできない。社会の仕組みから作り直そうというのですよ。」
―― 産経経新聞十月三十一日号の「正論」で、芳賀綏さんがずい分高く評価してました。第三部は「道筋−政治の復興」ですね。
「そう。生活者の政権を作り上げる道程です。」
―― ぶち上げた以上、もう後には引けませんね。
「波紋が広がっています。私は、来年夏を目途にしたいと思っています。何しろ『社会主義』が世間の言い方では明日を語る言葉でなくなったのです。経済大国に明日の夢を与える道は、これしかない。」
―― 意欲的ですね。ご健闘を。
ガンバレ新党
医師 小川 潔
「平和憲法第九条」の遵守が、いま危機に瀕しています。子供たちを戦場に送ることは防がねばなりません。自民党政治にストップをかけるにはどうしても野党の大結集が必要です。「自由と民主主義」を守る為に頑張って下さい。
司法書士 姫井由美子
21世紀の展望が真剣に模索され始めている。しかし、未だ明確な方向性を見出すまでに至っていない。科学技術の驚異的発展と政治経済の構造的変化、この複雑な時代の本質を見極め、次の世紀への手がかりを築いてほしい。90年代の幕開きに合わせて新しい政党「社会民主党」の発足へ期待したい。
弁護士 河原 昭文
日本の政治の危機的状況は深まり、日本国憲法は危険にさらされている。この時にあって、政界の変革が急務であるにも拘らず、社・公・民は相変らず反目しあい、その間に税金党は自民党に吸収きれてしまった。今や新党の結成しかない。新しい血は新しい革袋に入れるしかない。新党の速やかな結成を強く望む。
松下電器労組ビデオ支部 執行委員長 入屋 健二
今、良識ある多くの国民は「政権交替可能な政治体制の確立」を強く望んでいる。私達も労働組合の立場で、野党間の国民連合政権協議へ政策を中心とした協力・共闘関係に苛立ちを感じている。江田代表の活躍に大きな期待をしている。
江田五月とスクラム!
地方議会に新しい政治の流れを県会議員は、3月29日告示、4月7日投票
市会議員は、4月14日告示、町村会議員は、4月16日告示、4月21日投票
岡山社民連は、来春四月に行われる統一地方選挙の第一次候補者として、次の七名の公認・推薦を決定しました。第二次の決定は年末の予定です。
江田五月グループの代表選手であり、新しい政治の流れをつくる騎手でもある皆さんの当選のために、乞うご支援!
岡山県議会(岡山市) たちばな民義(39才・公認)
(略歴)早稲田大学理工学部卒。
江田五月秘書を経て、昭和62年岡山県議会議員当選(一回)
岡山社民連自治体局長。
岡山県議会(倉敷市) さこ 信五(41才・推薦)
(略歴)東海大学工学部卒。
故江田三郎秘書、江田五月秘書を経て、
昭和58年岡山県議会議員当選(二回)
岡山市議会 寺田 あきお(49才・公認)
(略歴)中央大学法学部卒
江田五月秘書を経て、昭和58年岡山市議会議員当選(二回)
岡山社民連副代表。
岡山市議会 則武 伸一郎(50才・推薦)
(略歴)東京農業大学卒。
昭和62年岡山市議会議員当選(一回)
団体参与、会社役員。
岡山市議会 羽場 頼三郎(41才・公認)
(略歴)早稲田大学法学部卒。
菅直人秘書、江田五月秘書。
岡山社民連副書記長。
専門学校法学講師。
津山市議会 神崎 裕康(55才・推薦)
(略歴) 明治大学農学部卒。
故江田三郎秘書を経て、
昭和38年津山市議会議員当選(6回)
長船町議会 岸 覚(43才・公認)
(略歴) 関西学園高等学校卒。
会社員(小山物産(株)勤務)
長船町江田五月会事務局長、岡山社民連運営委員。
チボリ百条委 寺田氏 市長の市政を厳しく追及
岡山市議会、チボリ公園誘致で百条委員会設置
岡山市議会では、市制百周年記念のメイン事業として現在進められているデンマークのチボリ公園誘致事業に不明朗な点が多すぎるとして、地方自治法第百条に基く、強制力をもった調査特別委員会(以下百条委と呼ぶ)を設置し、現在、昼夜を分かたず連日鋭意調査中である。
委員は九名で、わが寺田あきお市会議員も中心的なメンバーの一人として活躍中。
県市政財界の大物を証人喚問
十一月二日現在、チボリ公園誘致会社の役員に就任している県市政財界人のうち、長野岡山県知事、松本岡山市長、伊原木岡山商工会議所会頭、及川取締役(東京)、鹿子木岡山市助役等を証人喚問、誘致事業の実体と多額(約二十二億円)の報酬をプロデューサー側に支払うとした業務委託契約書を中心に証言を求めた。
松本岡山市長はカヤの外
誘致会社の代表取締役社長を務める松本市長は、百条委における尋問に、殆んどまともに答えることが出来ない程の無能ぶりを露呈すると同時に、取締役会議事録においても、同事業の推進に殆んど役割を果していないことが明らかとなり、他の役員からカヤの外に置かれていることが判明した。
事業推進の中心は長野・伊原木体制
と同時に誘致事業は事実上、長野知事、伊原木会頭体制で進められてきたことも明らかになった。しかし「契約書問題」では、右二人の証言と、及川取締役の証言とが真っ向から対立し、今後の百条委の調査の中心は、この予盾の解明に移るものと思われる。
安宅敬祐氏 出馬表明 流れを変えよう!! 岡山市政
岡山社民連は、かねてから元岡山県商工部長の安宅敬祐氏(48)に対して、来春4月の岡山市長選挙に立候補するよう要請してきたが、安宅氏はさる10月16日に記者会見し、正式に、無所属(市民党)の立場で出馬することを表明した。
安宅さんは、市役所内の記者クラブで記者会見し、「私は二十五年間自治省にお世話になり、地方行政ひとすじの道を歩んできた。その経験と知識を郷里の岡山市のために捧げたい。」と出馬の動機を説明。つづいて、「率直に言って岡山市は他都市と比べて遅れている。とくに下水道、公園、道路、教育、福祉など生活重視の街づくりが大切。市民との対話を土台に、市民本位の市政を進めたい。」また話題のチボリ公園については「そもそもの出発点が問題。夢と希望のある魅力的な公園でなければいけない。そのためにも不透明な部分については、百条委員会で解明してもらいたい」と強調していた。
岡山社民連は、安宅さんから推薦要請があれば、(1)保守・革新をのりこえて市民党の立場を堅持すること。(2)何よりも市民の利益を第一に考えた市政を進めること。(3)中・長期のビジョンを作成し、市民参加の街づくりを進めること。
この三点の確約を求めた上で、正式に推薦し必勝を目ざして奮闘する決意です。
すべての学区・町村に五月会の結成を!
江田五月会世話人会は、九月二十四日、六十名が出席して「つしま苑」で開かれた。
会は寺田明生の司会、橘民義の議長のもとですすめられ、まず江田五月、河原太郎が挨拶。つづいて話題の岡山市長候補 安宅敬祐氏が挨拶。
第一号議案は、岡山市長選挙をめぐる状況と我々の方針について――大亀書記長から経過報告があり、その上で「安宅敬祐氏推薦の方向で一切の準備をすすめたい」との提案があり、万場一致で承認。
第二号議案は、選挙後の政治状況と江田五月の政治姿勢について――江田代表、大亀書記長から「今こそ、新党結成にむけて全力投球するとき」との説明があり、活発な討論のあと、その政治路線を万場一致で承認。
第三号議案は、県会議員選挙の四党統一候補問題について――大亀書記長より、経過報告の後、「四党統一候補、又は連合統一候補・四党支援の方法以外に、保・革伯仲への道はない。社民連はあらゆる困難を乗り越えて、連合統一候補の実現に努力したい。これなくして県政の活性化も新しい政治の流れの創造も困難」との提案があり、万場一致で承認。
第四号議案は、岡山市会議員選挙の「選挙協定」について――大亀書記長の説明の後、オール当選のためには「選挙協定」は必要と、万場一致で承認。
第五号議案は、江田五月会の当面の活動計画について――大亀書記長から「各学区各町村に江田五月会を結成し、組織的に活動できる体制にしたい。地域の世話役活動も活発にしたい」と提案があり、万場一致で承認。
市民シンポジウム 「今なぜチボリ公園なのか」 参加者から質問殺到
市民シンポジウム「今なぜチボリ公園なのか」は、九月十五日、約七〇名が参加して岡山市民会館で開かれた。
パネラーは、岡将男(中国食品・常務)、若林昭吾(みよしの(株)副社長)、亀井章(岡山市議)の三名。司会は寺田明生。
河原太郎、江田五月からも挨拶があり、早速パネラーの講演にはいる。
岡 将男さんは「チボリ公園に基本的には賛成だが、いろいろな問題がある。『市民参加の、市民のための公園でなくてはいけない。それには情報公開が大切。最近の不明朗なニュースにはがっかりする。」
若林昭吾さんは「岡山市の発展のためにはチボリ公園はぜひ必要。コペンハーゲンのチボリ公園は『生活の場』になっている。そこには自然があり、文化があり、生活があり、市民の交流がある。」
亀井 章さんは「あまりにも疑問、不透明な事が多い。秘密主義も問題だ。チボリ公園の全貌は今もって不明だ。(1)土地購入費はいくらになるか。(2)建設費はいくらになるか。(3)財政負担能力はあるのか。(4)債務保証はどこがするのか。(5)契約書はあるのか、契約書的文書とは何か−など、もっと大切なことは、なぜチボリ公園でなければいけないのか、その点も不明」。
参加者からも質問が殺到。(1)なぜ情報公開しないのか。(2)赤字になったら誰が責任をもつのか。(3)契約書的文書で支払いができるのか。(4)土地高騰の今、財政負担は増える一方だが。(5)本当に年間四五〇万人も入場するのか。(6)そもそも出発点に間違いがあるのでは。(7)平成五年完成にこだわるよりも市民参加の努力のほうが大切なのでは。(8)なぜチボリにこだわるのか――などなど。
終了時刻を一時聞もオーバー。しかし良い勉強会であった。
江田五月 搾乳 初体験 牛と大フン闘?! 松崎まり子
去る九月二日、五月さんのご希望で、わが松崎牧場に於て搾乳体験が実現しました。
五月さんは、ミルカー操着や乾草を与える作業など実際にやってみられ、牛のウンチをズボンに付着させたり大変でしたが、嫌な顔される訳でもなく、前日処理したばかりのミルクを“これはうまい”とおかわりして飲んで下さいました。
農業問題イコール後継者問題と云われている現在、我家の後継者である高校生の長男、長女に五月さんより励ましの言葉をかけて頂いたことは、彼らにとっても貴重な体験となりました。本当にありがとうございました。
人間味あふれる話 アゼリア会講演会
十月一日、第九回アゼリア会講演会が、宮城まり子さんをお迎えして行なわれました。宮城さんは台風の影響で大変な思いをされながらいらして下さいましたが、会場の三木記念ホールは、あふれるばかりのお客様でうまり大盛況でした。宮城さんの人間味あふれるお話に皆様感激なさり、講演後のカンパとサイン会にもたくさんのご協力をいただきました。心から感謝し、お礼を申し上げます。
編集後記
「国連平和協力法」をめぐって日本国内では大きな論争。協力法案はついに廃案。
今号では一面トップに江田議員に直撃インタビューをこころみました。
戦後四十五年、曲がりなりにも平和な日本が築かれ、日本国憲法も定着しきったその矢先に、まさに平和とは逆行し、憲法の基本的精神を骨ぬきにしようとするキナ臭い動きが政府、自民党内にあります。
各種の世論調査をみても国民世論ははっきり「ノー」と意志表示をしています。 今秋は、「平和」というものを新ためて考えさせられます。
1990/11 五月会だより No.53 | ホーム/主張目次/たより目次/前へ|次へ |