江田五月 活動日誌 2000年12月(21〜31) | >>日程表 |
今日は、8時半からNPOの皆さんとの会合。民主党のNPO促進税制案の説明会のはずでしたが、与党案も出されたので、合わせて意見交換。年末、急遽、早朝というのに、シーズの松原明さん、日本NPOセンターの山岡義典さん、NPO事業サポートセンターの高比良正司さん、子ども劇場全国センターの福田房枝さんら10名以上が集まってくれました。
ご意見を集約すると、「与党案は、NPOについての理解が根本から間違っている。NPOは、“ただ働き”の場ではなく、自立した事業として成り立つことは大切。それを支援し促進する税制でないといけない。民主党案は、この点をしっかり踏まえており、この実現のため頑張ってほしい。」
「芽を潰してはいけないが、与党案の認定基準は2%のキャップ制、2自治体以上の区域、会員活動の5割未満など、『狭き門』に過ぎ、これではほとんどのNPOにとって『高嶺の花』なので、積極的に賛成はできない。」というあたりでしょう。
「みなし寄付金制度と小規模収益事業の非課税制度はぜひ実現してほしい。」とも要請されました。
10時から常任幹事会。冒頭、鳩山代表が憲法問題につき党の憲法調査会の議論に委ねる旨の挨拶。一応、一件落着です。次いで鳩山代表、羽田特別代表、菅幹事長および伊藤NC大臣から海外訪問の報告。岡田政調会長から「地域から、政府を代えよう」との参院選挙政策の中間報告。参議院栃木、滋賀の各候補と比例区に竹村泰子さんの公認を決定。
11時過ぎ、候補者選定の協議。12時から参院役員懇談会。12時半に、民主党憲法調査会第2作業部会(統治制度)の会合。1時から、同第1作業部会(総論)のヒアリング。古関彰一教授のお話です。1時半、社民党の辻元政審会長とNPO税制につき協議。2時半から再度、常任幹事会。参院選京都、兵庫の各候補につき協議。
3時半過ぎにNPO議員連盟の役員会へ。加藤紘一会長らをお待たせしてしまいました。私から民主党案を説明し、与党案につき疑義を正し、今後の進め方を協議しました。議連として協議が整えば良いのですが、熊代さんの言うように、与党案に手を加えることは不可能となると、野党はこんな案で良しとすることは出来ません。そうすると、税制については与野党で歩調が別になります。それでも、NPO法の改正で足並みが揃うかも知れません今日はそこまでで、協議続行。
4時半から、党憲法調査会第3作業部会(人権)の会合。私が座長、石毛えい子さんが主査で、テーマの設定と今後の進め方を協議しました。来年、通常国会の召集前あたりから、ヒアリングを始め、来年中には一定の成果を出します。これで、第4作業部会(分権)を除き、すべての作業が始まったことになります。
5時半から、小川敏夫事務所と江田事務所の合同忘年会。最終新幹線で帰岡。
今日は、10時から支持者挨拶まわり。12時半から1時間、県内のNPOの皆さんに声をかけ、NPO税制の説明会。岡山県には、30数法人が認証されていますが、10人が集まってくれました。昨日の民主党本部での説明会と同様の結果でした。
Q.「なぜ与党は、ほとんどのNPOが認定されないような案を作ったのですか。」
A.「与党は本当は、NPOが嫌いだからでしょう。」
Q.「なぜNPO議連に、共産党を入れないのですか。」
A.「自民党が拒否するからです。私は入れるべきだと思います。」
午後もまた挨拶まわり。あるゼネコンの社長さんの話を紹介します。
「ゼネコンも銀行も、経営が破綻状態になっている所が多いのは本当のことです。Kゼネコンが危ないと言われています。これが倒れると、大口債権者であるF銀行が破綻すると言われます。それでもこれらを公的資金で救済しつづけると、日本経済はどんどん泥沼にはまっていくのです。辛くても、どこかでこの悪循環を断ち切るため、潰れるものは潰さなければなりません。そうでないと、健全なところまでだめになってしまいます。民主党さん、しっかりしてくださいよ。」
こうした声は、経営者の皆さんの本音だと思います。自公保政権では、この声に応えることはできません。その証拠が、今回の予算です。見てください、相変わらずのばらまきです。状況に流されるだけで、また一歩、深みにはまって行きます。一日も早く、政権交代で流れを変えなければなりません。
6時半から、宇野学区五月会の忘年会。12人で、こじんまりとした会ですが、それだけ気持ちの通いあう会です。
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今日は天皇誕生日。民族派と称する宣伝車が何台も、ボリューム一杯で市内を走り回り、怪しげな雰囲気でした。10時から民主党岡山県連の国政選挙候補者選考委員会の打ち合わせ。来夏の参院選の比例区候補擁立問題の詰めです。岡山県連として、中四国ブロック候補を擁立するかどうかです。
11時から支持者挨拶まわり。昼から、たまっていた揮毫の依頼をこなしました。色紙を書くのは、高校時代に書道部のキャプテンを務めたこともあり、それ程苦にはならないのですが、時間を取るのが難問。それなりに心を落ち着けないと、書けません。
4時から、在留岡山の外国人の個人クリスマス会。中欧風の飾りつけとおもてなしと、シュリボビチェを楽しませてもらいました。次いで、労働組合の忘年会。さらに「番町文庫五月会」の忘年パーティー。小学校以来の竹馬の友が中心になった、お好み焼き屋に集う仲間の会で、店主の山本美奈子さんの人柄に引かれて、100人が集まりました。
最後に、ジャズピアノの先生を中心に、お弟子さんや近所の人々が集まる、楽しい音楽忘年会。こうして、20世紀が暮れていきます。
今日は、9時過ぎの新幹線で大阪へ。知人の結婚式に、妻と二人招待されたのです。
3時前の新幹線で、私だけ上京。6時前にテレビ朝日のスタジオ入り。クイズ番組「タイムショック21」の収録です。自民党と民主党が、それぞれ国会議員5人ずつでチームを作り、世紀の政党対決をするのです。私たちは、枝野幸男さん、水島広子さん、小川敏夫さん、高橋千秋さんと私。最強のチームです。自民党は、ずいぶん口数の多い図々しいチームでしたが、力量は?
結果は、1月15日午後8時からの放映でご覧下さい。岡山はKSBです。お手つきもタイムアウトも出てくる、まさに手に汗握る大混戦、大接戦でした。鼻の差で決まったのですが、やはり民主党は金には縁がないのでしょうか。しかし勝負には強いですよ。この分なら夏の参院選も大丈夫???
24時から1時間、麹町聖イグナチオ教会のデ・スーザ神父の英語のミサに参列できました。外国人が多く、知人もいました。http://www.ignatius.gr.jp/です。ご覧下さい。
今日は、未明のミサが尾を引き、午前中はゆっくり議員宿舎でメールアドレスの整理やごみ捨てなど身辺の雑用。
昼から取材が相次ぎました。雑誌「法律文化」が、憲法についての民主党の考え方をインタビュー。「論憲」の立場を説明し、党の憲法調査会の審議方針や現状を解説。どうしても話題は、鳩山、横路論争になります。個人の意見を言うまいとしても、多少は出てきます。
3時半から毎日新聞。やはり憲法問題です。論憲のうち、総論で何を議論するかが不明確とのこと。「21世紀は地球市民の時代。各国憲法の土台になるような地球市民憲法を構想し、これとわが国の憲法との関係を、立体的に示したい。これが論憲総論なのです。」どうでしょうか。
4時過ぎから時事通信。来年は私は「年男」。初めて気が付きました。
Q.「今年1年はどんな年でしたか。」
A.「最低、最悪。特に政治は、恫喝、利益誘導、アングラネットワーク。政策は、ばらまきと先送り。82兆6500億円で、公共事業のオンパレード。財政破綻の責任者である蔵相が、『史上最悪の蔵相と歴史に名を残すでしょうなあ』と言って憚らない無責任。おまけに加藤政局の挫折で国民は絶望の極み。」
Q.「来年は?」
A.「ここまで落ちれば、上がるほかない。参院選で、反転攻勢に転じます。」
4時半から朝日新聞。1月の米国への憲法視察について。混迷の大統領選の中で、元首の公選制につき国民がどう考えたか、司法による決着をどう受け止めたかを初め、NPOの役割と評価、連邦制による地方自治の実態など、課題は盛りだくさんです。5時から朝日新聞の社会部の記者。
7時から「国のかたち研究会」の忘年会。菅さんを中心とする市民派グループです。盛り上がった中を中座し、最終新幹線で帰岡。
昨日の書き忘れがあります。新幹線の車中で、旧友でロスで活躍中の北岡和義さんと懇談。米国から見ていても、日本の政治は絶望的のようです。政治は、今だけでなく、未来のためにも役割を果たさなければなりません。地球環境だって、未来の世代から借りているのですから。責任重大。必ず来世紀の極めて早い時期に、政権交代で政治を変えましょう。
今日は、9時過ぎから夕方まで支持者挨拶まわり。経営者の皆さんにも、景気を初めよろずに不安が広がり、このままの政治ではいけないという思いが広がっています。民主党に期待していただけるよう、しっかりしなければなりません。途中で10時半、自治労県本部の森本委員長と意見交換。参院選対策です。
5時過ぎ、民主党県連専従職員の綾大介君と石原一成司法書士事務所勤務の佐藤美紀さんが、自宅に訪ねてきました。何事かと妻と二人で話を聞くと、なんとお二人が結婚するとの事。よかったよかった、おめでとうおめでとう。昨年初めの安宅選挙で知り合い、ずっとお付き合いが続いていましたが、ごく最近結婚の合意をし、2001年1月1日を以って正式結婚とするそうです。
Q.「何か儀式が必要じゃあないか?」
A.「一切、考えていません。」
アドバイス.「それじゃあ、21世紀第1号で、元旦の0時ジャストに婚姻届を出したらどう?」
今月に入って、羽田雄一郎君、小土井洋子さんに次ぐ3つ目の結婚です。いろいろな結婚の形があります。多様性の時代ですね。
6時から労働組合「化学リーグ21」の年末懇親会。参院選で岡山は石田みえさん、比例区は前川忠夫さん、倉敷市議選で笹田さんと生田さんの推薦を決めてくれました。必勝を期し、頑張ります。
7時半、新谷雄二君の忘年会。エレキも入り、若者で盛り上がりました。石田みえさんも受け入れてもらいました。
今日は、午前午後とも挨拶まわり。参院選の比例区に、中国電力労組は藤原正司さん、松下労組は若林秀樹さんを抱え、選挙区の石田みえさんとセットにして頑張ってくれています。皆、民主党公認の予定候補です。
6時からスナックを借り切り、30人ほどで「世紀末大忘年会」。地域の気の合った「文化人」の楽しい集まりです。私は中座して、7時から2時間強、江田事務所の「企画会議」。鍋を突きながら、来年の活動課題を総点検しました。
ゼネコンの4500億円債権放棄要請に対し、銀行があれこれやりくりしてこれを認めました。世紀末のどさくさ紛れです。銀行へは巨費が公的資金として投入されます。こうして、またまた市場による淘汰作用が否定され、問題先送り。経済秩序全体を守るとかいう理屈も、まゆつばです。国民からすると納得できません。
エイズ裁判を初め、裁判のニュースが続いています。裁判官も、今世紀中に懸案に目鼻を付けたいのでしょう。
寒波襲来。風邪を引いたらしく、鼻水が止まりません。
今日は、6時過ぎの始発新幹線で上京。10時から、今世紀最後の常任幹事会です。鳩山代表の挨拶、菅幹事長の報告に次ぎ、2001年度定期大会の持ち方、都議選の公認候補などを決め、参院選の京都と兵庫の選挙区につき協議をしました。京都は、松井孝治さんの公認を決定、笹野貞子さんについては、比例区での立候補を要請することになりました。兵庫は、再度兵庫県連の総意を得られるかどうか、協議を求めることになりました。
11時半からNPO委員会の役員会。26日の大蔵省、経企庁からのヒアリングの報告の後、今後の進め方につき協議。1月中旬に鳩山代表を交えた勉強会をすることにしました。
取材などの後、3時前の新幹線で帰岡。7時から、かな書道の小野桂華先生門下生の「道文会」の忘年会。8時から夜半まで、消防団の夜警を10箇所以上激励に回りました。消防団は、皆自分の仕事を持ちながら、ボランティアで訓練に励み、いざ出動という時には、勇猛果敢に行動し、地域住民に奉仕します。午前3時までの夜警中に、一杯入ることもありますが、それも団結のためです。
今日は、10時から「岡山県自動車学校労組」の定期大会で挨拶。県内に自動車教習所は20余校ありますが、労働組合のないところも多い中で、頑張っています。
11時から岡山市議の若井たつ子さん、1時から河田英正弁護士と協議。事務所の雑用など。
昨日の民主、自由、社民、「無所属の会」の野党4党の幹事長らの協議で、参院選の選挙協力の第1次発表分が合意され、岡山では民主党現職の石田みえさんが、4党統一候補ということになりました。しかし中央で決まっても、これを実体化するのは地方です。そこでまず私から行動すべしと思い立ち、社民党岡山県連合代表の岡本俊彦さんと幹事長の福島捷美さんを、それぞれご自宅にお訪ねしました。年末の挨拶だけです。
その後、津山市へ。12月10日報告のとおり行方を探していた小島保則さんのご母堂が、昨日、水中でご遺体で発見されました。寒かったことでしょう。通夜にお参りしました。享年80歳。
さらに衆議院候補者選考のため、知人と会食。岡山へ引き返し、羽場頼三郎さんの町内の夜警激励。大きい町内会で、盛り上がっていました。今日は多分200キロ以上走ったでしょう。
今日は、終日自宅で手紙の整理や返事書き。
走り回った1年で、鞄の中の整理さえ出来ていません。ひっくり返して見ると、返事を書こうと思って入れていた4月の転勤の挨拶や暑中見舞いのはがきなどが出てきてびっくり。大慌てでお詫びのはがきを書きました。
例年どおり、知人が玄関のお花を生けに来てくれました。今回は、来年の干支どおり大蛇のうねった姿で、なかなか勇壮です。私もお飾りを取り付けました。
夜10時から岡山市の中心部の消防夜警へ。中心市街地はどんどん過疎化しています。消防団長さんが、独居老人の家を地図に落としてみて、その凄さに息を呑んだそうです。市も消防署も知っているのに、プライバシーを理由にこれを消防団に開示しないそうです。それならば、いざ大地震で家屋倒壊という時、消防署がすべて救助出来るかというと、その力量はないと言います。一般に公開すると、泥棒が大喜びするだけで、それは出来ません。
消防のホースの口径がいろいろあるのに、繋ぐ装置がなく、現場で大慌てになることも稀ではないそうです。鎮火してもいつ再び燃え出すかもしれないので、徹夜で警戒します。しかし中心市街地では、トイレもなく、移動トイレを要求してもだめ。
現場に足を運ばなければ分からないことがたくさん有ります。
今日は、いよいよ大晦日。しかも今世紀最後の日。
20世紀は、戦争と植民地支配の時代でした。地球は主権国家が覇を競う舞台であり、今世紀前半は日本も軍事力で覇権争いに加わりました。戦争に敗れた日本は軍事力を放棄し、軍事競争は断念しましたが、世界では今世紀後半まで軍拡競争が続きました。しかしその間に、主権国家の絶対性は色あせ、国家を超えた原理や権威が登場。単に戦争がないというだけで、平和だと満足しているわけには行きません。環境、人権、福祉も、紛争解決に負けず劣らず重要。しかも、ものと金の豊かさだけでは幸せは保証されないことを、私たちはいやというほど知りました。誰もが、地球上のどこに生を受けても、人間として尊ばれるような、高い水準の国際秩序を、国際社会の共同の努力で保持することが求められ、またそれが可能な時代になってきました。「地球市民の時代」です。
「普通の国」という言葉がありますが、いつの時代の「普通」なのかが問題。万古不易の「普通の国」などというものは有りません。世界中の国家が、19世紀や20世紀に通用した「普通の国」から脱却し、人類や世界の共通課題に共同して取り組むようにならなければなりません。そのことを目指して日本は、「国際社会の中で名誉ある地位を占めたい」(日本国憲法前文)と決意したのです。
確かに現実は、そんな理想主義をあざ笑うような事件ばかりです。今日の新聞も、16歳の凶悪犯罪、大百貨店の乱脈経理、中小企業福祉の悪用などを満載。マニラでは爆弾テロまで。まさに世紀末です。しかしこれらのニュースが瞬時に世界に報道され、地球上誰もがどこにいても、同じ思いで心を乱す時代でもあります。「社会主義」が退場したからといって、「新しい理想主義」を目指す努力を放棄してはいけません。市民化と情報化という基礎的条件に裏打ちされた、21世紀の理想を私たちは描かなければなりません。
主権国家の壁を、外へも内へも超えましょう。平和、環境、人権のどれを取っても、国際社会の共同努力と地域社会の自助努力がなければ、解決できません。21世紀を、「地球憲法」の時代とし、同時に徹底した分権の時代とすること。そのために私たちが名誉ある役割を果たすこと。これがこれからの政治の課題だと思います。
今日は終日自宅で、年末の片付け。夜10時過ぎ、繁華街の表町へ。年越しの賑わいを楽しんでから、市内と郡部と2ヶ所で除夜の鐘を突かせて頂くつもりです。行ってきます。
皆さんお揃いで、素晴らしい新年をお迎えください。
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