江田五月 活動日誌 2001年11月(26〜30) | >>日程表 | ホーム/総目次/11月目次/ 前へ|次へ |
今日は10時半から、日弁連の担当者から、まもなくスタートする司法制度改革推進本部につき、検討会をどういう項目につき設置するかなどにつきご意見を伺いました。日弁連にも法律で責務を負わせた以上、その意見は重要です。
12時半から議員総会。角田会長が、自衛隊派遣承認は十分な論議をし、さらに何としても来月5日に参議院でもクエスチョンを実現しようと強調。巨泉さんが刺激的論調を張られました。13時から本会議。外交案件が3件で、賛成。税法関係が2件で、証券取引を申告分離課税にするもので、賛成。児童福祉法改正案は、無認可保育所の届け出に関するもので、賛成。13時20分から、参議院憲法調査会の民主党委員で、今後の進め方につき打ち合わせ。13時半から、弾劾裁判所事務局。
14時から、明日の法務委員会の質問につき、法務省、最高裁、社会保険庁、国税庁から説明聴取。その合間を縫って、記者の取材。17時過ぎ、質問通告。
18時半、簗瀬進さんの辻説法500回達成を祝福する会。19時から、和洋会懇親会。公務員の長期在外研究員制度で留学した者の会で、今年で36回目、1500人。私は裁判官時代に、第4回生として2年、英国オックスフォード大学に留学したのです。今も留学当時の役所にいるのは、財務省財務官の黒田東彦さんだけ。時が移りました。
今日は、1日中綱渡りでした。8時から質問の打ち合わせ。9時半から15時半まで、法務委員会。22日に続き、刑法と刑訴法の改正案の質疑で、午前中は参考人質疑。東名高速で酩酊トラックに追突され、お子さん2人を亡くされた井上郁美さん、川本哲郎教授、笠井治弁護士から意見聴取の後、私も15分間、3人に質疑をしました。さまざまな打ち合わせで中座し、失礼しました。(会議録)
12時から自由党の政策調査会で、コーポレートガバナンス(CG)改正案につき、自民党の太田誠一さんが原案を、私が修正案を説明。ご理解は得られたと思います。
12時半、遅れて常任役員会へ。自衛隊派遣承認案件その他につき協議。13時、厚生労働委員会で、「医療情報提供促進法案」の趣旨説明。民主党の議員立法で、(1)医療が信頼関係と患者の理解と選択に基づくことを基本理念とし、(2)医療機関に関する情報の提供、(3)診療に関する説明、(4)診療記録の開示と訂正、(5)医療適正化委員会等を規定するものです。私も発議者なので、今井澄さんの説明に同席しました。
13時15分、法務委員会に戻り、13時半から45分間、(1)アフガン難民、(2)刑法につき刑の免除の関係、(3)刑訴法につき照会の関係、(4)歩車分離式信号について質しました。採決は、いずれも全会一致で可決しました。(会議録)
15時半、遅れてNC会議。PKO法改正案の協議中で、賛成。シックハウス対策関連2法案と食品衛生法改正案(危険情報公表法案)の議員立法での提出を決定。保助看法改正案(保健婦(士)等を保健師等に名称変更)は賛成。RCC法改正案は反対。狂牛病についての野党プロジェクトと浜岡原発事故対策WT(私は顧問)の設置を決定。
17時、地元新聞の記者が、NPO税制について取材に来られました。10月から新税制の認定受付が始まっているのに、申請はまだ数件だけで、NPO団体から拒否されていると言えます。私たちの警告したとおりで、早急な見直しが必要です。
今日は、9時半から議員総会。角田会長、直嶋幹事長からこもごも、自衛隊派遣承認案件につき、徹底した議論と一致した行動が強く要請されました。そのことには私も依存はありません。ただ、参議院で議論するには、文民統制の実質化が必要です。承認を求められているのは、基本計画に基づく自衛隊派遣の実施措置です。そこで、国会がその全貌を明らかにするよう求めた場合に、どこまで明らかにするかが、防衛庁の判断によって決まるのではいけません。判断するのはあくまでも国会でなければなりません。そうでないと、今回は良くても、より切羽詰まったときに、文民統制が怪しくなってしまいます。
10時から本会議。平成11年度決算につき川橋幸子さんが、雇用保険特例法につき山本孝史さんが、質問しました。次いで、独立行政法人等情報公開法案、刑法改正案、刑訴法改正案の採決で、いずれも全会一致で可決、成立しました。
12時20分から、国対・理事合同会議。冒頭だけで中座し、12時半から、裁判官弾劾裁判所の合議。13時から、村木保裕裁判官に対する第3回公判。判決言渡しです。緊張した法廷で、罷免の判決が言い渡されました。私は、主任裁判員として判決の取りまとめに関わったので、やはり感無量でした。終わって、葉梨裁判長と共に記者会見。
14時から、デスクワークや雑用。16時、在インドネシア日本大使館の鶴岡公使が来室。東ティモール(ET)の建国支援につき、細かなご報告を頂きました。草の根無償支援につき、いろいろな知恵を働かせる余地がありそうです。16時半、法務省矯正局から、中央更生保護審査会の委員の人選につき説明を聴取。17時、原子力安全保安院の佐々木委員長がら、浜岡原発の事故についての説明を聴取。
17時半にちょっと遅れて、NPO議員連盟の総会に出席、挨拶。NPO法の見直しとNPO税制の見直しが、急務となっています。特に税制は、私たち民主党が警告したとおり、NPO団体から毛嫌いされており、このままではいけません。
18時過ぎ、岡山県農業共済の皆さんの会合に出席、挨拶。すぐ失礼して、19時から、民主党岡山県連の草苅幹事長と、夕食を取りながら打ち合わせ。21時から、民主党参議院の有志と一杯会。若い皆さんの意見に十分耳を傾けることが必要です。
村木裁判官について
村木裁判官の罷免は、刑事裁判の判決だけで十分とのご意見があるようです。しかし、彼が刑事判決を受けただけで、直ちに罷免になるという制度はありません。
あるとすれば、当然失官説をとるだけです。その場合は、罷免ではありません。その説をとり得ないことを、弾劾裁判所判決で詳述したつもりです。判決は公表されますので、ぜひ読んで下さい。
今日は8時から、司法と精神医療の連携に関するPT。法務省と厚生労働省の担当者から、与党の検討状況も含めて説明をお願いしましたが、あまりに形式的説明だったので、朝日座長が声を荒げ、私も役所が最高裁と意見調整をしているのではないかと質しました。与党案は地方裁判所を活用しようというものですが、違和感があります。こういう問題は、与野党対立でなく、大きな合意を目指すべきです。
9時から、NC法務部門会議。国内テロ対策、規制改革、中央更生保護審査会の人事などにつき協議。民主党では、審議会等の委員は初任時65歳未満という基準を作っています。しかし、裁判官経験者を登用しようとすると、定年退官の人だと、制度上どうしても65歳以上になってしまいます。更生保護関係は裁判官経験者も重要なので、65歳も許容範囲としました。
10時から法務委員会。裁判官育児休業法改正案の審議、採決です。最近、男性裁判官の育児休業取得第1号が出たそうです。11時半、全会一致で可決しました。
11時半から1時間、国のかたち研究会。自衛隊派遣承認についての考え方を議論しました。ここは、いろいろな意見を自由に意見交換できる場所にします。
15時から2時間、NC会議。規制改革(雇用と医療)、特殊法人改革(住宅金融公庫、石油公団、都市基盤整備公団など)、医療制度改革を協議。地方自治法改正案は、住民訴訟の構造は現行のとおりとし、政策判断を理由とする場合や非管理職を被告とする場合を除外するなどの修正案を提出することとしました。17時過ぎ、遅れて浜岡原発事故対策委員会へ。
17時半から、連合組織内議員懇談会で、連合の医療制度改革提案を聴取。18時半から、旧社会党の書記局で私の父などと構造改革論を進められた船橋成幸さんの「戦後半世紀の政治過程」の出版祝賀会。出版社は石井昭男君の明石書店。田辺誠大先輩を中心とするグループが旧交を温め、私も発起人のひとりとして挨拶しました。
今日は8時から、連合と民主党との政策協議に岡田政調会長らと出席し、草野事務局長らに、コーポレートガバナンス(CG)法案の修正案につき説明しました。野党間で賛否が割れていますが、連合側から、修正内容は適切で賛成だとご理解いただきました。また、地方自治法改正案(住民訴訟制度)についての民主党修正案にもご理解いただきました。
8時40分から、内閣部門会議に出席し、国内人権機関設置WTの中間報告につき説明しました。私はWTの座長、同席した福山さんが事務局長です。パリ原則に沿った人権委員会(仮称)とするため、3条委員会として内閣府に設置しようという構想で、集権型か分権型かは両論併記。救済手続きには、新たに強制執行力を持った訴訟手続きも作ります。了承されたので、パブリックコメントに付す手続きに入ります。
9時10分から議員総会。鳩山代表、菅幹事長、岡田政調会長に来ていただき、自衛隊派遣承認案件を議論しました。鳩山さんが15分ほど、賛成となった理由を説明。フロアーからの多くの質問にも、丁寧にお答えいただきました。しかし、みんなを心服させる勢いがあったとは言えず、時間も迫って来たところで、角田会長が引き取り、愛党心に訴えて締めくくりました。ホッとしました。
10時から本会議。地方議会電磁投票法案、文化芸術振興基本法案、育児休業4法案(国家公務員、地方公務員、裁判官、国会職員の育休)は全会一致で、保助看法改正案は反対1で、可決、成立。自衛隊派遣承認案件は、賛成191対反対41で、可決しました。民主党から2人の反対と5人の棄権がでました。直前の議員総会の空気からすると、よくこれで収まったと思います。
私も、これまでの議論の積み重ねを前提とし、賛成しました。今後の課題は、シビリアンコントロール(文民統制)の在り方をもっと精緻に組み立てることです。自衛隊の存在や活用を頭から否定してしまうと、文民統制の必要性はなくなります。それは、やはり現実的ではありません。
その後、デスクワーク。岡崎トミ子さんがご母堂のご葬儀のお礼に。同僚議員と打ち合わせ。17時前の新幹線で帰岡。
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