2004年6月21日

戻るホーム2004目次前へ次へ


参議院選挙政見放送原稿

皆さん、民主党公認候補の江田五月です。よろしくお願いします。

通常国会は、残念な結果でした。国民の7割が反対している年金法案の成立。国会議員の年金不始末。本当に申し訳ありません。

政治不信で、もう選挙なんか行くものかという、お怒りの声を耳にします。しかし、もし一握りの人たちだけに政治を任せてしまうと、必ず政治は悪くなります。国民の皆さんに、もっと痛みを押し付けてくるのですね。どうか選挙に行ってください。そして、年金問題についても、誰が本気か、誰が頬かむりか、見極めて投票してください。

民主党は、制度が変わった1986年からの全議員の年金状況を、調べました。不始末は公表して処分しました。私はきちんとしています。ご安心下さい。

しかし自民党は、公表することさえ拒んでいます。正直者が馬鹿を見るという結果にしてはいけません。子供たちもちゃんと見ています。

今の公的年金制度は、複雑で隙間も多く、多くの人が落とし穴に落ちています。また、年金積立金の使い方も無茶苦茶でしたね。ところが、政府の年金法案は、これらをそのままにして、ただ数字の辻褄合わせをしただけ。14年間にわたって、負担を増やし給付を減らし続けるというのですね。

参議院での審議で、次々とぼろが出てきました。そこで、立ち往生する前に、あの西川きよしさんの質問さえ封じて、強行採決したのです。

その上、審議の中では1.32といっていた出生率が、成立の直後に、何と1.29だと発表されました。計算の根拠が崩れたのですから、年金改革は、もう一度やり直すほかありません。

抜本改革による一元化が、民主党の提案です。議員年金はもちろん廃止です。収入が多くても少なくても、みんな大切な社会の構成員です。最低保障年金の制度を導入し、一生懸命生きている人たちが、誰一人として落とし穴に落ちることのない制度にします。ぜひ、この年金改革を私にやらせてください。

医療や介護、教育や子育て、農業や環境など、政治の課題はたくさんあります。今、そのいずれもが大変な状態です。私は今、日本の社会全体が危機だと思っています。

景気回復といっても、地方経済や中小企業には無縁。雇用もまだまだ。地方の時代は掛け声だけで、実際は三位一体改革で、地方は泣かされているのです。

世界も、イラク戦争をきっかけに、二十一世紀はテロの世紀になりそうです。

私も国会議員25年になりました。父の時代と合わせて50年。こんな時代を作るためにやってきたのではありません。

人は、ひとりでは生きられません。助け合い、支えあって生きていきます。それが人間の社会です。ところが今は、みんなが自分のことだけで、ばらばらになってはいませんか。

年金改革を糸口として、政治の役割を最大限生かしながら、みんなで一緒に、すばらしい支えあいの社会を再構築しましょう。

教育では、親も子も孤立することのないよう、地域の教育力を高めましょう。農業では、環境を守る機能を大切にします。これまで平和を貫いてきた日本です。多国籍軍への自衛隊参加で、ブッシュ大統領の戦争に協力するのでなく、世界の人々と手をつなぎ、平和な時代を作りましょう。イラクの人々には、もっと心の通った支援が必要です。

希望はあります。政治を変える道具が政党なのですが、やっと民主党が大きくなってきました。地元でも、「おかやまマニフェスト」を作り、岡山県を中四国の中心にし、農業の再生にも取り組むことを掲げました。必ずこの政党を、政権を担えるようにきちんと育てます。

私は、これまで真面目にひたむきに、正義と良識を求めてきました。議員立法も27回で、第3位です。今、岡山県の選挙区からの議員で、野党は私ひとりです。今こそ、政党の枠を乗り越えて、県民の良識を総結集し、私に託してください。江田五月とご投票ください。必ずご期待に応えます。よろしくお願いします。


2004年6月21日

戻るホーム2004目次前へ次へ