2010年3月18日

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参議院協会第71回通常総会 江田議長祝辞

平成22年3月18日
於 参議院議員会館第一会議室

 参議院の議長の江田五月でございます。

 議長になりまして三回目の総会への出席です。今回もまた大勢の参議院のOB、OGの方もおられますが、こうして元気でご出席くださいまして本当にありがとうございました。うれしく思っております。

 また、ただいまは大変熱心な議論がございまして、下条会長の方から、さあ、戦闘開始だというお話で、私どもは緊張してこちらで聞かせていただきました。いずれ、いろんな段階でまた議論していかなくてはいかぬことだと思っております。

 こうして皆さん本当にお元気で、私ども活力を分けていただくような気持ちでございます。今日お見えではありませんでしたが、大河原太一郎先生、目黒今朝次郎先生、米寿を迎えられたということで、本当におめでとうございます。

 さて、ご承知のとおり、昨年夏、政権交代ということになりました。二年間ねじれ国会が続いてまいりましたが、これが解消されました。二年間、本当にねじれで、私どももいろいろ苦労してまいりました。しかし、ねじれが解消したらしたで、政権交代でまたいろんな苦労があるわけで、常に緊張の連続でして、新政権の方もいろいろ苦労をしているようですが、何とかして政権交代が国民にとって意味があるように動いていくように願っております。

 夏の通常選挙も迫っており、今後の政局、いろんな思惑も入り交じって参議院の動向に注目が集まる日々がしばらくは続きます。しかし、考えてみると参議院は、これまでも折に触れて衆議院とは違った存在感を発揮してまいりました。例えば決算など、特定の課題において、与野党対立を超えて審議に当たる、そして鋭い指摘を政府に突き付ける、これは参議院の伝統であり、皆さん方がつくられたこういう伝統を我々現役がしっかりと受け継いでいきたいと思っております。

 現場の声に絶えず耳を傾けて、必要な政策を練り上げる。参議院協会の皆さんは、今も月例集会であるとか、参風を年に四回出されるなど、本当にすばらしい活動をしておられますが、そうした皆さんの心意気を現役がしっかり受け継いでいきたいと思っております。

 現在、参議院の予算審議の真っただ中であります。新政権が目玉としている子ども手当や高校無償化、これも今週審議入りというわけで、いよいよ議論が本格化してまいります。予算は年度内の成立がもう確定をしているわけですが、年度末を待たず、かなり積極的な議論でどんどん盛り上がっているところでございます。

 今日は、ちょっと皆さん、あるいは戸惑われたかと思いますが、議員会館が今改造の真っ最中で、会議室がどこかいろいろ迷われたかもしれません。いずれ、この夏を過ぎると新しい議員会館になりますし、同時に、議事堂もご覧いただいてお気付きになられたかどうか、外壁をきれいに洗いまして、本当にきれいな議事堂になりました。

 新たに始まった政治がこういう新しい会館やあるいはきれいに清掃された議事堂のように、迷走せずにきちんとなじめていくように、私も各会派の皆さんのご協力を更にいただきながら全力を尽くしていきたいと思っております。多々至らぬ点があり、おしかりもあるかと思いますが、参議院協会の皆さんには議会政治の先達として現役にいろいろとお知恵をお貸しいただければ幸いでございます。

 下条先生、大変にお元気でもうびっくりしておるんですが、今後とも皆さんのご指導をお願いし、さらにまた、今日はこの後議長公邸の方で、懇親会を予定しております。是非皆さん、ご参加くださることを心からお願いをしてごあいさつといたします。
どうぞ今後ともよろしくお願いします。


2010年3月18日

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