2000/02/29

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江田五月の国会レポート [2]


◆警察不祥事にどう対応するか

 警察不祥事は、とんでもない消化不良がつづいています。新潟県警の小林本部長は、懲戒処分としては若干の減給だけで、退職金は辞退するようですが依願退職。関東管区警察局の中田局長は、懲戒処分なし、退職金辞退の依願退職。そのうえ、処分が甘すぎるという国民の大合唱をうけて、国家公安委員会は警察庁長官を1ヶ月、100分の5(約6万7千円)の減給処分にしました。警察庁はじまって以来の厳しい処分と言っていますが、市民常識とは全くかけ離れた結論です。民主党は国家公安委員長の罷免と警察庁長官の更迭、国家公安委員会の総とりかえを主張しています。

 一方、新潟県の監査委員は、宿泊費とマージャンの景品の図書券購入が公金支出ではなかったのか、ということで監査を行うようです。そうであれば、とばく罪も含めて犯罪行為です。

 こんな警察に盗聴法を与えるのを、何と表現したらいいのか。「テロリストにミサイル」でも、酷すぎないでしょう。盗聴法廃止法を急がなければなりません。

 さらに、警察観察のために、警察オンブズマンや警察ウォッチングなど、市民参加の新しい仕組みをつくり、国家公安委員会と都道府県公安委員会の抜本的改革をしなければなりません。私も民主党の責任者の一人になりました。頑張ります。

◆小渕総理・株疑惑解明プロジェクトチーム

 2月8日、民主党に「小渕総理・株疑惑解明プロジェクトチーム」が設置され、私が座長になりました。もともとスキャンダル追及などは好きではないのですが、党首脳のたっての依頼となれば是非もありません。

 この問題には2つの疑惑があります。1つは週刊誌に報道された小渕総理の秘書官が他人名義の株を横領したのではないかという疑惑。もう1つは小渕総理の実兄と秘書官が持っていた600万円程度の地方のポケベル会社の株が、今や時価90億円のNTTドコモ株になった。この錬金術には、初当選以来郵政族議員となり、NTT民営化後は電気通信族のドンとなった小渕総理の政治的影響力があったのではないか、という言わばインサイダー疑惑です。とくに小渕総理は、公表されない情報を知り得る立場にあったどころか、電気通信事業の展開を政策決定できる立場にあった「スーパーインサイダー」だったのです。

 2月10日には外国特派員協会の依頼で外国人記者のみなさんにも説明しました。2月14日の衆議院予算委員会で菅直人、海江田万里、23日の鳩山代表の党首討論、3月1日の参議院で峰崎直樹、小川敏夫の各議員が追及しました。民主党の精鋭チームで小渕総理の株疑惑を解明したいと思います。


政治 経済 永田町の今

◆解散・総選挙はどうなるのか

 民主党は小渕自自公政権では日本がダメになるということで、即時解散・総選挙を求めています。小渕総理の方も予算と予算関連法案をできるだけ早く仕上げて4月中の解散・総選挙を示唆する発言もしていました。

 ところがNTTドコモ疑惑、越智金融再生委員長の問題発言と更迭につづいて、新潟県警と警察庁・国家公安委員長の大不祥事が起こって雲行きがおかしくなってきました。残念ながら解散権は小渕総理の手の内にあり挑戦者である民主党はあくまで小渕内閣を早期解散に追い込んでいくしかありません。たとえサミット後の秋になろうとも手をゆるめず、総選挙に追い込んでいくという覚悟でとりくんでいきます。

◆衆・参の憲法調査会スタート

 2月16日に参議院憲法調査会、2月17日に衆議院憲法調査会の会合が開かれ、国会の憲法論議がスタートしました。私は民主党憲法調査会事務局長として、役員全員の了承のもとに2月14日に衆・参憲法調査会における民主党の基本的考え方を発表しました。

 その内容は、民主党は「論憲」、未来志向の立場から「現在の日本国憲法の制定過程に問題があるから憲法改正をすペきである、との立場をとらない」「あくまで、21世紀の『この国のかたち』を構想する立場から」、国民に開かれた議論をしていく、というものです。5年間にわたる大議論になりますが、しっかりとまとめていきたいと思います。

◆司法制度改革にとりくむ

 私は民主党の司法ネクスト大臣として司法制度改革にとりくんでいます。市民にとって敷居が高く、利用しにくいものになってしまっている日本の司法制度を「市民による、市民のための司法」に改革します。

 2月18日には東京で司法改革のシンポジウムかあり、中坊公平さんたちとともに私もパネリストとして参加しました。司法の世界の官僚制を打破するためには、すぐれた弁護士の中から裁判官採用する「法曹一元」制度と「陪審制・参審制」を実現することが大切です。小手先の手直しに終わらせることなく、21世紀の「この国のかたち」につながる司法改革にしたいと思います。

◆インターネットにはまる

 今年は「IT革命」元年と言われていますが、インターネットの江田五月ホームページは今年になって非常に活性化しました。ほとんど毎日新しい情報で更新されています。私自身も、事務所だけでなく、自宅と宿舎にもパソコンを備えて情報発信しています。

 藤原博文さんというインターネットの世界で有名な人の「おすすめ国会議員ページ」のベスト10にもランクインしました。民主党本部のホームページにも「ネクストキャビネット」のコーナーがあって、積極的に書き込んでいます。みなさんもぜひ江田五月ホームページと民主党ホームページをのぞきに来てください。


岡山トピックス

◆岡山5区総支部結成へ

 3月4日の民主党岡山県連常任幹事会で、3月末までに岡山県第5区総支部の結成大会を開くことが決まりました。

 第5区については、加藤勝信さんを軸に候補者決定作業がつづいていますが、それと並行して総支部結成作業をすすめることになりました。3月末の結成大会には、候補予定者の決定もできると思います。いっぺんにはいかないかもしれませんが、岡山県では第1区から第5区まですべて公認候補を立ててたたかうという民主党岡山県連の方針に変化はありません。岡山県の候補者がすべてそろえば、中国ブロック全体の候補者擁立にもカを入れたいと思います。

◆江田事務所会議を開く

 2月26日に江田事務所会議を開きました。メンバーは、江田五月、河原昭文(五月会会長)、大亀幸雄(常任顧問)、森本徹磨(県議)、姫井由美子(県議)、山本秀一(県議・欠席)、羽場頼三郎(岡山市議)、若井たつこ(岡山市議・欠席)、田原清正(岡山市議)、それに事務局の元田、湯川、江田洋一、保崎、妹尾、小嶋、富田、の16名です。

 会議のテーマは、ずばり「総選挙対策」で、来るべき衆議院選挙を江田五月選挙と同様に重要な選挙と位置づけ、江田五月選挙と同じ体制でたたかうこと、そのための具体的な選対づくりにとりくむことを決めました。みなさん、よろしく。 


2000/02/29 第2号

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