2004年9月13日 |
江田五月の国会レポート 第33号 |
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政治 経済 永田町の今 応援・挨拶依頼がつぎつぎに 所属委員会が決定しました 海外へもどんどんでかけます |
民主党は参議院で、「民主党・新緑風会」という会派を作っています。7月11日投票の参院選で大幅議席増を果たした後、規約に則り、会派役員の改選を行いました。役員改選は毎年7月に行われ、議員会長と幹事長は選挙により選出されます。その他の役員は会長が指名し、院内の委員会の委員長・理事等の選任は国対委員長が起案し、役員で構成される常任役員会で決定されます。今回は、立候補者がいなかったため、投票は行われず、当選期別による役員選考委員会で、江田五月議員会長、輿石東幹事長が選出され、7月26日の議員総会で了承され、ただちに私が、今泉昭さんを国対委員長に指名しました。この3人がいわゆる三役といわれ、党の代表、幹事長、政調会長、国対委員長とともに、民主党の役員会を構成し、党の最重要課題を決定します。
議員会長の最大の使命は、先の参議院選挙で示された2100万票余の国民から示された政権交代実現への期待に、しっかり応えていくことに尽きます。83名(角田義一さんは副議長就任で無所属)の所属議員の声にしっかり耳を傾け、各々の能力を最大限発揮していただけるよう配意します。もちろん、国会の場でも「正義と良識」をもって臨み、おかしなことはおかしいと直言していく覚悟です。なお議員会長就任に伴い、民主党の副代表ではなくなりました。
自民党側のカウンターパートは、青木幹雄議員会長と片山虎之助幹事長です。歴戦の強者ですが、世論の期待をバックに臆することなく渡り合って行きますので、ご期待下さい。
任期満了にともなう民主党代表は、8月30日の立候補届出日に岡田克也さんだけが立候補したため、無投票で再選が決まりました。正式には、9月13日の民主党の大会で決定されます。岡田さんは、年金問題に関連して辞任した菅さんの後に、両院議員総会で代表に選出され、2年前の鳩山元代表(2002年12月に辞任。その後、菅さんと岡田さんが選挙を行い、菅さんが代表、岡田さんが幹事長になりました。)の残り期間が任期でした。
岡田さんは、急遽の代表就任にもかかわらず、持ち前の真面目さを前面に出し、先の参議院選挙で民主党の躍進の原動力となりました。江田五月の応援にも、事前と本番中の土曜日の決起大会に来てくれました。江田五月も本人からの求めに応じ、推薦人になりました。岡田さんの課題は、先の参議院選挙で民主党に寄せられた「政権交代の実現」という国民の期待にしっかり応えることです。江田五月も参議院議員会長として、市民派議員の代表格として、岡田執行部を支え、意見をどしどし言っていきます。岡田新体制の人事は、ちよっともたつきましたが、藤井幹事長が代表代行に就き、新幹事長に川端さん、政調会長に仙谷さん留任、新国対委員長に鉢呂さんと決まりました。9、10の両日、参議院議員会長の江田五月を含めた6人で、その他の人事を協議し、ネクストキャビネットのメンバーは本格派の投入で調整するなど、人事を手際良く完了しました。
自分自身の選挙のため、東京以外はなかなか選挙区の岡山を離れることができなかった江田五月(当時副代表)ですが、選挙後は各地から依頼が殺到しています。8月31日には情報労連の全国大会。9月6日は世界連邦日本大会実行委員会、7日は森林労連全国大会、8日は基幹労連全国大会、文化放送政治塾、12日は民主党岐阜県連パーティー等々目白押しです。今後テレビ出演も増えていく予定です。ホームページ等でお知らせいたしますので、是非ご覧下さい。
江田五月の所属する委員会等が決まりました。法務委員会・憲法調査会・国家基本政策委員会・裁判官訴追委員会です。法務委員会では司法制度改革の総仕上げが最重要テーマとなります。憲法調査会もいよいよ大詰め。来年の通常国会では、新しい憲法の起草と発議をにらんだ決断が迫られるかも知れません。あわせて民主党の憲法調査会の事務局長としても、国際社会の中での安全保障のあり方だけにとどまらず、地方分権の推進、新しい環境権などの概念、衆議院・参議院の二院制のありかたなど、時代状況に合致した憲法を構想する議論も深めていき、年内にははっきりした方向を出します。また、岡田代表と小泉首相との党首討論も目が離せません。与党が逃げてばかりですが、大いに盛り上げていきたいと思っています。裁判官訴追委員会では、市民の司法の実現のためにも、裁判官の行状に目を光らせます。
この一年は、統一地方選挙、衆議院選挙、そして自分自身の参議院選挙があったので、外国からのお誘いは受けていたのですが、出かけるのを控えていました。これからはどんどん自ら外国へも足を運び、積極的に意見交換をしていきたいと思っています。
まず第1弾として、8月16日から20日まで「愛華日中経済文化交流訪中団」で中国を訪問しました。東京電力社長・日本経団連副会長の勝俣さんが団長で、経済界とマスコミの有力者がメンバー。江田五月は顧問です。行き先は瀋陽・上海・杭州でした。
瀋陽では、先日世界遺産に登録された瀋陽故宮を訪問しました。清朝時代の博物館で満洲民族の宝物が多数あります。満洲語を理解出来る人は5人しか現存していないとのこと。驚きました。その後陳政高市長と歓談と会食をしました。遼寧省は、上海の台頭までは、中国内でも有数の経済成長率をしてきた地域です。瀋陽市は人口750万人で中国第4の都市です。市長は大変明るい人で元気一杯です。
上海では、資生堂の工場、マスコミ、元在日留学生、同済大学、浦東新区等の皆さんと意見交換をしました。資生堂は本拠地を北京から上海に移して、日本型の販売店を5000店にしようと頑張っています。昼食を社員の皆さんと一緒に社員食堂でいただきましたが、これが非常に美味。資生堂の製品はアテネオリンピックの中国選手の公式化粧品にもなったそうです。
テレビ・出版の関係者と意見交換しました。テレビはすごい勢いで、ケーブル・衛星放送が進んでいます。新聞は郵便配達人が戸配をするそうです。郵便局は24時間稼働しています。どちらの経営責任者もまだ30代。胡錦濤体制の方針でしょうか?さらに留学生の皆さんと談論風発。大いに叱咤激励を受けました。サッカーのアジアカップの話なども飛び出しましたが、最後はやっぱりそれぞれの国がお互い尊敬し合えるように頑張り、そしてもっと率直で緊密な関係を作っていかなければならないということでまとまりました。
夜、ホテルに戻ると、あの浦東地区のライトアップが消えています。中国は今、特に急激に経済発展をしている地域では、深刻な電力不足に陥っています。海外からの進出企業の工場には、まだあまり影響はでていないようですが、市民の生活の場では停電は日常茶飯事。住民からの抗議でライトアップは制限されることになったようです。同済大学の電気工学の教授の皆さんによれば、やはり電力不足解消は最重要課題です。2009年完成予定の三峡ダムからの電力供給に期待しているようですが、日本の省エネの技術に対しても非常に強い関心をお持ちでした。蔡主任から、名誉教授として、大学で講演していただきたいとの有り難い話も飛び出しました。
浦東地区を2年ぶりに訪れると、前回は野原だったところが、あっという間に開発が進んでおり、そのスピードと規模にあらためて驚かされました。この発展の先には何があるのだろうと考えさせられました。
杭州では、旧知の王国平書記と歓談と会食。大変なやり手で、日本との杭州直行便を開設したり、女子十二楽坊をキャンペーンガールとして、観光客誘致にも積極的です。世界でも有数の美しい湖・西湖があり、遊覧船でゆっくりと舟遊びを楽しむサプライズもありました。
どこに行っても、必ず出るのは小泉首相の靖国参拝のことです。21世紀の世界におけるアジアの発展を考えるなら、日中関係は最重要課題だと誰もが感じています。腰を据えた信頼関係の再構築が必要だと、つくづく考えさせられました。
第2弾は、9月14日から23日まで、扇参議院議長らと南ア訪問です。全人種参加の総選挙でマンデラさんが大統領に就任してから10年。アフリカ全体をカバーする53ヵ国参加の議会も始まります。現状と課題をしっかり見てきたいと思います。
その他にも東ティモールなど気になっている地域もいくつかあります。勿論アメリカ、国連などへもなるべく出かけていきたいと思っています。
2004年9月13日 |