1985/10 五月会だより No.27 ホーム主張目次たより目次前へ次へ


正念場 秋の臨時国会  防衛費・靖国・教育問題
中曽根VS野党の攻防戦必至! 江田議員に聞く どう動く社民連

 政治の秋を迎えた。防衛井GNP1%枠問題、靖国神社公式参拝をめぐる波乱、問題の多い共済年金法案の改革、ますます深刻化していく教育の諸問題…。課題は山積している。秋の臨時国会では、この三点が審議の中心となって中曽根総理と野党の間で厳しい攻防戦を繰り広げることは、必至の情勢となってきた。いわば、中曽根政治にとって最大の山場を迎えたわけだが、野党各党は“ストップ・ザ・ナカソネ”にどのような手を打つのか。国内外で注目を集めている。こうした中、今後の政治展望を社民連代表・江田五月氏にずばり聞いてみた。

―― いよいよ秋の臨時国会ですね。

江田 今度の国会は、かなりもめると思いますよ。何しろ中曽根首相は最近、ずい分勇ましいですからネ。

―― そう言えば江田さん、八月末にテレビのニュースで見ました∃。

江田 社民連の全国代表者会議でしょう。伊豆で開いたのですが、私は最初の挨拶で、中曽根内閣を厳しく批判しました。もし野党の間で内閣不信任案提出の動きが出たら、私たち社民連も同調に躊躇しないと、言いました。

―― 何が理由で、そんなに怒っているのですか。中曽根さんは、話もわかりやすいし、外国に出ても負けないほどスタイルが良いし。

江田 確かにネ。しかし、そんなことが総理大臣の資格なら、タレントさんにまかせばいい。問題は中身ですヨ。

―― 例えば一パーセント問題とかですネ。

江田 そう。防衛問題については、複雑な議論の経過があるのですが、要は日本が二度と他国を攻めるような国にならないということです。そのために、平和憲法の大原則の下に、非核三原別や武器輸出三原則、集団的自衛権否定などと共に、防術費はGNP(国民総生産)の一パーセントまでという歯止めを三木内閣での閣議決定としたのです。

―― だけど、あまり意固地になってしまっても…。

江田 自国を守ることを限度としようと思うと、枠は一パーセントになるのです。これを越えると、爆撃機は足が長くなりすぎたりして、近隣諸国の脅威になるのです。軍事大国化ですね。

―― アジアの国々は、戦争中 日本にひどい目に会わされたにがい思い出がある…。

江田 総額明示方式は歯止めになりません。来年度予算では、他はすべて押えて、防衛費だけは七パーセント増…。それと中曽根首相は、何でも自分で決めたい。国民は文句を言わずに後について来い、というわけで、手枷足伽があるのが嫌なのです。新しい型の独裁者。全体主義化です。

―― そこで、大統領のようになりたいというわけ…。スパイ防止法も出しました。靖国神社も公式参拝ネ。

江田 そうです。戦没者の方々を追悼するのは当然で、八月を迎えるたび、広島のことや空襲のことを思い出すのも大切なことです。しかし、そのことと、内閣総理大臣はじめ大臣は公式に靖国神社を参拝することにしようということは、全く別のことです。

―― だけど、日本の宗教は神道なのではありませんか。

江田 それは違います。戦前は、神道を国の宗教にし、天皇を頂点に立つ現人神、国民はその赤子として、日本中を一色に塗りつぶして突っ走ったのです。当時は、仏教もキリスト教も、神道を認めて初めて許されたのですネ。戦後はこれを反省し、国は特定の宗教とかかわらないことにしました。政教分離ですネ。

―― なるほど。公式参拝は戦前のような神道一辺倒につながるのですネ。しかし、遺族の方々の気持ちはネ。

江田 そう。だから、宗教色のない別の施設を作り、そこには、靖国神社のように差別せず、全ての戦争等公の犠牲者を顕彰して追悼するようにしたいと思います。「靖国の森」とかネ。

―― それは良いアイデアですネ。国民の宗教心を養うことにもなるし…。

江田 信仰は個人のことですが、社会が潤いを持つためにも、宗派を問わず宗教を大切にすることは必要ですネ。

―― ところで二学期が始まりましたが、お子さんは…。

江田 相変わらず、子育てに苦労しています。高二の長女、中二の長男、小六の次男ですが、いずれも個性的で…。

―― 臨教審が個性重視の原則を打ち出しましたネ。

江田 方向はいいのですが、本当にそうなるかどうかネ。国民みんなが、学歴重視や偏差値一本槍をやめなければ、改革にはなりません。そのためには、国民総参加で論議をまきおこすことが必要です。

―― やはりまだ、わが子のことになると決心がネ。

江田 そう。しかし、今までの「よい子」観を見直さないと、もう先へ進めません。成績で生徒を分ける選別主義、すぐ効果を期待する促成主義から、どう脱却するかですネ。



 軍事費の一%わく突破の問題がやかましくとりあげられている。自信過剰気味の中曽根首相も、国民からだけでなく自民党内部からの反対論に正面突破は得策でないと考えてか、訪米前の一%わく撤廃はあきらめたようだ。

 今回の自民党内の反対、慎重論の中で、特に注目したいのは、首相経験者がこぞって反対・慎重論をとなえたことだ。現職の首相としては、この軍事費の増大の恐ろしさを口に出すわけにはいかない。しかし首相をやめた今、自分たちのみた恐ろしさを現実のものとしない責任が首相経験者の自分たちにはある。こんな風に老えたのではなかろうか?

 軍人出身のアイゼンハワー米元大統領が、その退任演説の中で、アメリカの軍事超大国化を警告して、アメリカの産業体質の軍事産業依存化を深く憂えていたのを思いだす。アイクはアメリカの歴史に警告を発したのだ。

 アメリカがヒステリックなまでに日本の軍事費の増大を言うのは実は、自国の軍事費の超肥大化に苦しんでいるからに他ならない。日本はこのアメリカの悲鳴にストレートに答えるべきではない。非軍事的分野での国際分担をもっと積極的に拡大して行くべきだ。

 アイクの教えを学べないロンといまだ青年将校の夢が捨て切れないヤス。この危なかしいロン・ヤス関係に象徴される日本とアメリカの関係に水をさした感のある元宰相連の一%わく問題に対する態度は、ご本人たちの思惑を超えて、そのもつ意味は大きい。


教育問題を考える 子供のために   
教師・地域からのレポート  湯原町五月会

 湯原町五月会はこのほど、「子供のために−江田五月さんを交えて−」と題した教育懇談会を湯原町ふれあいセンターのホールで開催。講師に江田五月議員をはじめ、津山市立鶴山中学校教諭の松本仁史さんと県立津山高校PTA副会長の神崎裕康さんを迎え、教育問題を教師、父兄という立場から、現状と今後の対応策が報告された。

 集まった約七十人の聴衆らは混迷を深める教育問題に認識を新たにすると共に学校、家庭、社会が三位一体となって積極的に取り組むことの重要性を確認した。このほか、会場から江田議員らに教育問題全般の質問や要望など、活発な意見交換が行われた。

 講演の要旨は次の通り。

 松本仁史さん
 私の周辺で起こった各種の問題を説明します。ここ数年、生徒の非行は目立って増えています。万引き、暴力行為、シンナー、たばこなど生徒の周辺で浸透しています。私は教師として解決のためあらゆる努力をしていますが、残念ながら教師だけの力では限界があります。

 確かに、非行問題は学校側にも青任がありますが、果たして、解決策を学校だけに求めてよいものでしょうか。家庭と社会の協力を得ることは絶対条件です。しかし、これだけでは問題がすんなり解消しません。

 非行を客観的に考えてみますと、欧米を中心とした先進国で芽ばえました。そして、日本に上陸。東京や大阪などの大都市を経て、岡山、津山と拡大。こうした背景には共通点があります。それは豊かということです。物質文明が進んで行く中で物を大切にする、がまんをする、生きるために努力する―これらの点が現在の教育に欠けています。

 この点を踏まえて、学校、家庭、社会が相互に協力し、子供たちを人として育てることが何よりも大切です。

 神崎裕康さん
 長年、PTA活動に従事していますと、様々な問題にぶつかります。特に非行問題は深刻の度合いを増すばかりです。なぜでしょう−。それは問題を起こす児童の父兄に原因の一部があるようです。

 一例を申し上げますと問題児の家庭を訪問した際の事です。両親が家庭にいても、両親不在と同じような環境です。つまり父親が父親の役目を果たしておらず、母親も同様。世帯主が子供なんですね。子供が好きかってな行動を取っています。

 本来の家庭の姿がありません。これでは子供も調子に乗るだけです。やはり、指導すべき点はきちっと行うべきです。残念ながら、これが出来ていません。教育は学校だけでするものではありません。両親の責任は重大です。

 そこで私たちは非行問題と正面から取り組むため、地区懇談会を組織。学校と歩調を合わせて“本音”でなんとかしようと真剣に話し合いました。「声かけ運動」「おはよう運動」―など、中学生にしてみれば幼稚なことばかりですが、まず、ここからスタートしました。

 そして、地域の親全員が子供たち一人ひとりの手本となるような生活をしようと訴え、親の意識改革からはじめ、目下、努力しています。まだまだ試行錯誤の状態ですが、なんとか連帯する心が育ってきています。


農業の将来を展望  農政問題勉強会

 「これからの農業はどうなるのか」「このままでは日本農業はつぶれてしまう」こんな不安が、いま農村にうずまいている。農業資材も、生活用品も、賃金・給料も、みんな年々あがっているのに、生産者米価だけは、昭和五十五年いらい殆んど上がっていない。

 なぜ農民だけをいじめるのか、これが農民の卒直な気持ちである。しかも農畜産自由化の嵐が吹きまくり、農業農民をとりまく情況はますますきびしい。

 故江田三郎先生は、農民運動出身の政治家なので自他共に認める農政通。

 だが江田五月議員は裁判官出身の政治家、農政問題は新しい研究分野。

 そこで、このほど、県農協中央会を訪ねて「農政問題勉強会」をひらく。講師は上田欣也さん(営農生活部長)と牧野勝成さん(農政広報部長)。岡山県農業の現状と問題点について約二時間の猛勉強。

 両氏は、岡山県農業のあらすじとして―
1.専業農家は十一%、兼業農家は八〇%をこえ、飯米農家は激増中。
2.年間の農業所得は約五五万円だが農外所得は四五五万円。農業依存度は十一%程度。
3 一戸当たりの経営面積は一・〇ヘクタール以下が圧倒的。二・〇ヘタタール以上は全農家の二・五%しかいない。
4.農業従事者の高齢化、婦女子化がすすみ、農業後継者難はいよいよ深刻。
5.農作業の機械化はすすむが機械化貧乏で経営は赤字。離農現象はすすむ。
6.瀬戸大橋架橋にともなう観光農業振興説もあるが期待できない−など解脱。

 江田五月議員は質問を連発。白熱した議論の中に、出席者全員で確認したことは、つぎの三点である。

第一は、猫の目のように変わる農政をやめること。
第二は、どんな情況にも対応できるように、食糧自給率をたかめること。
第三は、日本農業のビジョン(青写真)を明らかにして、農民に“やる気”をおこさせること。


社民連代表者会議・研修会

 「中曽根首相の目指す方向は、単に軍事大国化というだけでなく、全体主義化を伴っていると思います…。いかなる事態になろうとも、中曽根首相の野望を打ち砕かなければなりません…」。

 江田議員の「内閣不信任案の同調に躊躇なし」発言に始まった社民連代表者会議及び夏季研修会は、八月三十・三十一日の両日、静岡県・伊豆稲取の全電通「団結の家」で、全国から百人以上の参加を得て開かれました。

 代表者会議では当面の政治行動方針などを採択。また山岸全電通委員長らの示唆に富む講演があり、楽しい中にも有意義な研修会でした。


永畑道子さんのお話とチャリティバザール

と き…十月二十四日(木)午前十時より
ところ…県総合福祉会館(石関町)
会場費…五百円

 永畑さんは新聞記者、雑誌編集者を経て、フリーのジャーナリスト。教育、婦人問題の分野で、鋭いルポや評論を発表し、注目を集めております。
 主著「私の親子論」「野の女」「炎の女」「恋の華、白蓮事件」「PTA歳時記」等。
※バザー作品作り、切符配布のご協力、不用品提供、大歓迎!
 問い合わせ、切符のご用は、アゼリア会へ


江田五月の主張  危機意識を持つ

 中曽根首相のタカ派傾向が、ますます強まっています。防衛費のGNP一パーセント枠の撤廃問題、靖国神社公式参拝、スパイ防止法提出、機関委任事務の執行方法の簡易化などを見ていると、日ごろ穏健派で通っている私でも、危機意識を持たずにいられません。

 新しい全体主義、中央集権主義、軍事大国化という指摘に、私も同調します。

 中曽根首相は、時の流れを見るのに敏な「風見鶏」です。一昨年総選挙で負けた後の低姿勢から一転、何が彼を今の高姿勢にさせたのでしょうか。

 当たるところ敵なし、だからです。ニューリーダーもみな、今一つパッとしない。野党にいたっては、いずれも相変わらず仲間うちのいがみ合いばかり。これでは、中曽根首相がいい気になるのも当然ですネ。

 野党がケンカばかりでは中曽根首相を助ける結果になります。今こそ野党は、大同につき大きく腕を組んで、政治の大転換を図るべきです。でないと野党は、存在価値がありません。

 私は、小勢力ですが社民連を率いて、政治の転換のために全力をつくします。

 そんなことが、本当にできるのでしょうか。私は、あきらめるのは早いと思います。国会の中は与野党伯仲だし、自民党内にも、歴代総理経験者など中曽根批判をしている人も大勢いるのです。時の流れは必ず変えることができます。

 政治を転換して、私たちはどんな明日をめざすべきなのでしょうか。

 まず平和です。日本は、その大きな経済力を活用して、世界のために役割を果たさななければなりません。それは、軍事緊張激化の旗振りでなく、貧しい国の援助や国際機関への出資などで平和の索引車となることです。

 私たちも又、自分たちの家庭や地域で平和宣言をしたり、外国の人を暖かくもてなしたり、できることがたくさんあります。今社民連は、非核ワッペンを貼る運動を考えています。

 次は自治と自由です。福沢輸書は「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」と言いました。人に支配されて自分の行動を決めるのではなく、自由な判断と行動が大切です。そのためには自分に責任を持つことが不可欠です。

 最後に、人間らしいゆとりと安らぎです。働くだけが楽しみというのでは、貿易摩擦で日本は世界からつまはじきです。教育や福祉を大切にし、かけがえのない地球を守ります。

 みんなで力を合わせば、できない筈がありません。この大仕事に参加することを、あなたに提案します。


がんばっています。 おはよう・730

 「皆さんおはようございます。今日は○月×日、月曜日、おはよう7:30江田五月です」の時間でございます。

 この出だしがスバルの曲にのって流れる。先ずは前座の寺田岡山市議か大亀事務長が二〇分から三〇分マイクを握る。やがて真打ち江田五月の登場。このスタイルで江田グループは岡山駅の東口と西口で二週おきに、その週におきた政治の話題について一時間十分、足早に通り過ぎて行く通勤の市民に語りかけている。

 もう四年と五ケ月がすぎた。特筆すべきは、ほぼ当初から、江田氏の中学時代の女性の同級生が三人、語りかけと同時に行う「五月会だより」の配布作業に友情参加している。たよりを手渡す手元も当初はぎこちなかったが、最近はビラ撒きのベテラン?になって定期読者までつかんでいるという。

 この早朝の駅頭演説、視聴者?の気を引く為に努力がなされている。ワイヤレスマイクを使って通行く人の参加も試みられた。時にはゲスト弁士も登場させた。最も定着した手法は、終わりの一〇分〜二〇分を江田氏と大亀事務長の対談形式でしめくくる流儀だ。

 勤めに急ぐ市民にもこれは好評の様だ。この様に視聴者の反応をみつつ色々工夫をこらすところに、さすが江田グループというところがある。

 最近女子事務員がこれの回数を調べてみた。二二三回こなしているという。四年半のうち各種選挙は、法律上できないことになっているという。このうち、江田氏が休んだのは、外遊中の八度だけだというから、江田氏らしい。

 さて、いつまで続け、いつ止めるか。止め時に注目したい。頑張れ江田五月、頑張れスタッフ!


社民連代表就任・出版記念船上パーティー  東京

 船長姿がきまっています―。社民連代表就任と著書「国会議員」の出版記念を兼ねたパーティーが、このほど東京・竹芝桟橋の「かとれあ丸」船上で開かれました。パーティーには田英夫氏をはじめ社民連関係者、支持者ら約千四百人が参加。波に揺れる宴は江田氏を中心に盛り上がりました。

 当日は日本を代表するシンガー雪村いずみさんのミニコンサート、美都ももこさん司会によるカラオケ大会、風情たっぷりの金魚すくいなどが行われ、この日ばかりは江田議員も激務を忘れて周囲の皆さんと交歓。東京湾の主人公となりました。


江田五月会 秋の旅は城崎温泉 ―江田五月と楽しい旅行を―

 江田五月会の恒例の旅行は、今年は城崎温泉と決まりました。城崎温泉は、作家志賀直哉先生がこよなく愛した風情あふれる温泉の街です。美しい紅葉、すきとおった海、そして美味しい料理。夜は歌と踊りで心ゆくまで…。
 江田五月とともに、1泊2日の旅をしませんか。

・と き:11月15・16日(金・土)
・行 先:鳥取砂丘、浦富海岸、日和山公園、城崎温泉、出石城下町、天ノ橋立など。
・会 費:1人18,000円
・申込み:電話か郵便で11月5日までに
・予約金:申込みと同時に10,000円納入
・詳細は江田五月会事務所まで


シリーズ教育 1.
感性の親子関係とは  社会福祉法人旭川荘理事長 江草安彦氏

 この三十年あまりの日本は高度成長がつづきました。この時期に親と子の関係は大きく変化してきました。戦後、家族のあり方は法律によって変えられ、個人を主張し、「家」から決別すること、核家族となることが進歩のしるしであるように思われるようになりました。

 これに加えて、経済の高度成長−労働人口の都市−核家族化の促進という背景もあり、伝統的な家族は崩壊しました。

 こうしたなかで、多くの家族は若い夫婦に一人か二人の子供という規模となりました。それなりに甘い生活、伝統や習慣にとらわれない合理主義が新しい家族の特長です。若い夫婦は新しい問題につきあたるたびに経験ゆたかな祖父母の存在がないために、書物、専門家の知識に頼らねばならなくなりました。

 こうして感性を中心とする親子関係の時代から「理性を中心とする親子関係」に変わってきました。その上、若い夫婦が頼りにする書物や専門家からの情報は画一的なことが多く即戦力には、なりにくいものです。そうなると若い夫婦は不安定となり、育児の態度にも「どっしりしたもの」がなくなります。

 単純な三代家族礼賛をしているのではありませんが、新しい「感性の親子関係」を考えてみてはいかがでしょうか。いま、家族が見直されているのも大きな意味があると思います。


スポットニュース

醤油業界との懇談

 「江田議員、醤油業界の苦しみを聞いて下さい」という要望のもとに、七月末、業界有志と懇談会がもたれ、JAS、補助金、スーパーの不当廉売等々、色々な苦しみが出ました。江田議員には全て耳新しい内容だったと思います。しかし、業者が驚いたことがありました。江田議員が小学校四年生の時、大豆と、塩酸、カセイソーダでアミノ酸醤油を造った話を聞いて、業界者はビックリしていました。

 読者の皆様、岡山県産の醤油をよろしく! 議員も御愛用。


経済ゼミナール

 「人にはそれぞれ持って生まれた運命が定まっている。しかし、努力なくして、ただ運命にまかせるわけにはいかない。」と小橋工業の小橋照久社長の熱のこもった講演が、去る七月にありました。

 昭和四十年代、取引先の倒産による大転換。数年前の大病。地獄の底を何回ものぞいてきたとおっしゃる小橋社長の顔には、すがすがしい、得も言われぬものをかいま見る事ができました。小橋社長のまたの講演を楽しみにしています。


核実験に抗議

 核兵器は、いかなる国のものであろうとも人類の敵だ。今年も、米ソを中心に数多くの核実験があった。“平和”という人類共通の願いを実現するため、江田議員は全力を尽くす。

 七月二十二日、江田議員は西川での反核すわりこみに参加した。平和のためならどんな努力でも――


民社党大会で挨拶

 民社党岡山県連第27回定期大会が、このほど倉敷商工会議所で開かれ、江田議員は来賓として出席。江田議員は「中曽根政治への対決姿勢を強めるためには民社党との協力が不可決」「民主的で革新的な政治勢力の結集こそ、新しい政治の導火線である」と表明した。


アゼリア会韓国へ

 江田光子さんをはじめ18人のほんとうに素敵な旅行団。

 6月27日から四日間、釜山から慶州、大田、扶余を経てソウルへと北上の、内容豊かな研修・親善旅行。
 美しい自然、意外に温かい人々の反応。アゼリア会ならではの特別な歓待も受けての、実にいい旅だった。


部落問題の研究会

 「部落解放基本法」の制定要求運動が全県下で行われている。八月十一日県総合グラウンドで開かれた制定要求岡山県民集会には江田議員も出席して挨拶した。

 また江田五月会は独自に、「部落問題研究会」を開いた。九月八日の勤労者福祉センターでの勉強会では、(1)差別の実態。(2)解放運動のあり方。(3)基本法への対応―などをめぐって活発な議論がなされた。


ギターコンサート

 牛窓町の岡崎寿夫さんのお宅でギターのコンサートが開かれた。奏者は、中林淳真さん。南アメリカをヨーロッパを、ギター1本で歩き回った世界的なギタリスト。オリジナル曲をはじめ“チゴイネルワイゼン”“コンドルは飛んで行く”などの名曲も。生の演奏はまったくすばらしい。


古典落語室

 津山五月アルファー(五月さんを支援する女性の会)は、七月定例会として、旅館「受楽」の一室を借りて、落語を聞いて楽しむ会、古楽会を開きました。出演は雷門喜助さん、岡山大学落研の方二名にお願いいたしました。

 およそ2時間、私たちは、夜のふけるのも忘れて楽しみました。


編集後記 秋本番―。日本列島は急に忙しくなりました。阪神タイガースの二十一年ぶりの優勝、ロス疑惑の主人公(?)の逮捕劇、海外に目を移しますと最悪の事態になってきた日米貿易摩擦、メキシコ大地震―。そして、再び国内に戻って臨時国会。

 特に今回の臨時国会は中曽根総理にとって正念場です。防衛費GNP1%枠問題、靖国など与野党攻防の材料はそろいました。社民連の動きに注目したいところです。(K)


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