1-7 クレーム処理は誠意をもって |
選挙は,周囲の人間にパワフルに働きかける活動だから,そのリアクションとしてクレームが出るのは当然だ。問題は“いかにクレームを出さないか”ではなく“いかにクレームを処理するか”。迅速で的確な処理をし,誠意を伝えることが大切だ。処理を怠れば10票を失い,誠意ある対応は10倍の信頼と票を生むのだと心得ること。
●即応をせまられるトラブル
選挙期間中のみならず,その後まても実に様々なトラブルが起るものだ。たとえば……。
- 駐車違反/借りている駐車スペースを守らない。
- 接触事故/塀をこすった,庭木を折った,店の看板をこわした。
- ポスターを…/許可なく貼った,はがしたら塀のペンキも一緒にはがれた,期間を過ぎてもはがしにこないなど。
これらの苦情に対しては,誠実にうけ答えをし,すぐに処理することが大切だ。たとえ膨大な時間がかかるとしても,きちんとケリを付けること。「トラブルノート」をつくって,日時・内容・処理の仕方・相手の住所氏名・処理にあたったものの名前などを記録し,チェックしよう。
●選挙戦の後始末
面倒だが,きちんとやっておかないと信頼を失うのが後始末。選挙戦スケジュールには,必ず入れておくこと。また,もれのないように,選挙準備期間中から,次のようなノートを作り,記録・管理をするとよい。
- 「借出物ノート」…
机・イス・食器類・ナベ・カマ・計算器など,あちこちから借りたものを管理・チェックし,確実に貨主に返却すること。事務所や駐車場などは,当初の約束通りに空け渡せるよう,選挙後,テキパキと処理を始めること。
- 「陣中見舞・差し入れノート」…
陣中見舞いや当選祝いで集まったお酒や菓子折は“いつ・誰が・何を”を記録し,適切な時期にお礼を言えるようにする。また,品物は皆で分けるなり,酒屋に引き取ってもらうとよい。
- 「ポスター用ノート」…
ポスターを貼った場所をしっかり記録し,選挙後,すみやかに,もれのないよう撤去することが大切。
市民選挙の基本構造 7 |