2-1 事務局づくり(1)・事務所は広く |
市民選挙における事務所は単なる寄り合いの場ではなく,応接室,プラス,大量の作業をこなす場でなくてはならない。また,ここには,ボランティアの様々な参加のパターンを吸収する場としての役割も要求される。できるだけ広い場所を選び,いろいろな工夫をして,活動しやすいスペースにしよう。
●事務所選定にあたって……より広く
事務所は,ボランティアの活動拠点。その場所を選定するにあたっては,基本的に二つの考え方がある。ひとつは自分の住む地域に設置する,もうひとつは選挙区の中心(駅前など)に設置する場合。このいずれを選ぶかの判断には,選挙戦略上の判断までも含まれるため,慎重を期したい。
設置場所のターゲットが決まったら,いよいよ具体的に事務所探し。いくつかの候補があがった場合,次の点が選定のチェック・ポイント。
- できるだけ広いスペースの確保
- 駐車場の確保(選挙カーのみならず、その他の動きに必要な車が駐車可能か)
- 機能的な室内レイアウトが可能か
- 経済的なバランス
●多くの人の接点として……より工夫を
市民選挙には,たくさんのボランティアの参加が不可欠。しかし,選挙になじみの薄い一般の人にとっては,選挙事務所に足を踏み入れるのは,なかなか勇気のいることだ。そこで,いろいろな人が気軽に集まれる事務所づくりが必要になる。それには,レイアウト的な配慮とともに,参加のきっかけをつかみやすくする運動的配慮も大切。
○レイアウト的な配慮
- 出入□は広く(開放的な雰囲気に)
- コミュニケーションのためのスペースを確保
- 対内・対外に掲示板なとを設置し,情報提供を
○運動的配慮としてのコーナー設置例
- 無公害石けん,有機栽培されたお茶などの販売
- 市民画廊
- 反核軍縮署名
■ 室内レイアウトに成功した事務所(例)
■ 市民画廊
市民画廊とは、絵画や工芸品などを、制作者である市民の人たちから提供してもらい、それを掲示・販売するものだ。絵画・工芸などを得意とする人たちの一つの参加のきっかけとなる。売上金はカンパとする。また、市民が気軽に集まれる雰囲気づくりにも、大いに役立つ。
■選挙用の事務所をオープンする際、近隣へのあいさつは欠かせない礼儀であるが、品物を持ってゆくのはやめた方がよい。言葉でていねいにあいさつすればすむこと。投票依頼とも受けとれるようなあいまいな表現にならないよう要注意。[関連法律資料C参照]
市民選挙の実践 1 |