1998/08 No.88 | ホーム/主張目次/たより目次/前へ|次へ |
市民パワー爆発!参院選
新しい政権づくりが目前
363697票の意味と今後の課題 -事務局-
得票目標は、投票率50%想定で、25万票(得票率33%)でしたが、結果は投票率が62.3%で36万余票(得票率39.3%)でした。投票率の上がった分の大半が江田五月に対する票だったように思われます。
二人の民主党公認候補の得票率合計は、約52%、自民党がひとりに公認を絞った結果が30%弱。地元のこの状況が橋本総理を直撃して、内閣退陣につながったとも言えます。
県内の10市18郡のうち、7市8郡で江田がトップ。特に津山市、笠岡市、総社市や郡部の合計でもトップだったことは特筆すべきです。
比例区の民主党の得票は約20万票。朝日新聞の出口調査によれば、江田五月の票の44%(約15万5千票)が民主党、16%が自民党、15%が公明、8%が社民党、6%が自由党に投票したようです。民主党の比率が少ないとも言えますが、江田五月票が党派を超えた支持を集めて、いわば「オリーブの木」型であったとも言えます。
得票率40%以上の市町村は15あり、順番は下記のとおりです。
総じて見れば、やはり二年前の県知事選敗北の悔しさが今回の結果につながったと言えると思います。これは、今回の岡山市や東備地区の結果に現れています。
また、県知事選の反省から、組織に頼らず一人ひとりの市民の皆さんの力を集めていく「市民選挙」の原点に戻ったことも良かったと思います。
今後は、363697票を定着させ、発展させることが課題です。6年後の全県選挙に向けて、名簿の整理をきちんとすることを前提に、78市町村、462の小学校区に「江田五月会」なり民主党江田支部を作っていくことを目標にしたいと思います。
同時に、民主党岡山県連の統一を早急に実現しなければなりません。民主党本部は9月末までに衆議院の全選挙区に候補者を決めることを方針としています。一日も早く準備態勢を整える必要があります。
さらに、統一地方選挙(県や市町村などの自治体の議員と市町村長)に向けての準備、来春早々の岡山市長選挙の準備など、課題は山積みです。皆さんの協力なくしては一歩も進みません。さらに強力な五月会、民主党江田支部をつくるためにお力をお貸しください。
《参議院選挙開票結果》 (得票率) | 得票率40%以上の 市町村ベスト5 |
当 江田五月 民主元 363,697
(39.27%) 当 加藤紀文 自民現 277,285 (29.94%) 一井淳治 民主現 115,751 (12.50%) 加藤勝信 無 新 73,508 ( 7.94%) 垣内雄一 共産新 69,881 ( 7.55%) 木曳光男 社民新 20,142 ( 2.17%) 投票率 62.29% (前回+14.9%) |
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参院選は、思いもかけない好成績でした。家庭や仕事を放り出して応援して下さった多くの皆様のおかげです。「サブロウ・サブロウ・クイハナイ」などと363697票を語呂合わせしています。みなさん本当にありがとうございました
江田 五月
「市民の政治」の実現を 江田五月会会長 河原昭文
江田五月会の皆様、今回の選挙、大変ご苦労さまでした。おかげさまで、予想以上の大勝利を収めることができました。本当にありがとうございました。今回の結果は、皆様のご協力に、江田君自身の必死の活動、さらには有権者の江田君に対する期待、自民党なかんずく橋本政権に対する怒り、民主党に対する期待などが相まってもたらされたものと思います。
江田君には、民主党の中核となって自民党政治に代わる新しい「市民政治」を一日も早く実現してもらわなければなりません。そのためにも、江田君を支える態勢をさらに強固なものにしなければなりません。皆様方のなお一層のご支援をお願いいたします。
東京だより
自民党の惨敗で与野党の逆転が広がった参議院は7月30日の幕開けから、波瀾含みのものとなりました。なんと、委員会の所属が決まるまで、一週間も空転。8月7日の午前4時30分に決まるという異例の展開でした。
江田五月は総務委員会に所属、その理事を受けました。情報公開、行政改革、男女共同参画等を審議します。さらに予算委員会にも属します。国家予算を審議するので、国政の最重要課題が軒なみかかります。
民主党の中では、緊急金融・経済対策本部の事務局次長(不動産権利調整等検討チーム主査)と参院金融関連法対策チームの座長になりました。小渕内閣が出してくる金融法案を徹底的に検討し、対案を作る作業もします。民主党が政権の受け皿として認められるかどうか、重要な役目を担います
選挙でひろがった五月の輪
今回は、江田五月の再起をかけてのきびしい選挙でした。開票日には、持てる力をすべて出し切った顔、まだまだきびしい顔、笑顔の中に不安の混じった顔など多くの方が自宅や事務所に集まってきました。17日間の泣き笑い、こんな事がというエピソードのほんの一部をまとめてみました。
オートバイでの選挙活動に脱帽
選挙も後半に入るころ、強力助っ人参上。プロレスラーの木村健悟さんご夫妻です。木村さんは民主党の比例の候補者(23位)でもあって、党の旗(岡山ではこいのぼりも)をオートバイに立てて街道を驀進。有権者の関心を高めること大でした。
奥さんは、パワーあふれる目黒区の区議会議員さん。ご自分の知り合いに「江田五月を頼む」と電話作戦。さすがに堂に入ったもの。
夫婦そろっての前向きの姿勢には事務所スタッフも一同脱帽。
「自分の当選は難しいだろうが、候補者になったからには全力を尽くします」と順位が低いからとふてていたどこかの候補者に爪の垢でも飲ませたいような獅子奮迅の活躍でした。
「これが市民選挙か」と新鮮な話題に
市内に島がある某市。ある有力支持者が演説会に船をチャーターして人を集めようと計画して、本部に相談。本部では、その費用を選対が払うことは選挙違反になるのでストップをかけた。どうすれば違反にならないのかと、納得できない声で本部に再度電話。船のチャーター代をワリカンにすればよろしいとの回答を出したものの、「それならやめよう」になるのを覚悟していた。その島では、人に金を出してもらったら違反とは初耳。これまでは保守系の候補が当然のこととして船代を負担していたらしい。
これが市民選挙かと、島の新鮮な話題となって、参加者の中から「ワリカンなら、多ければ一人頭の負担が軽くなる。もっと人を増やせばいいんだろう」となった。
なんと当初予定の倍近くの人数が集まり、その会場は県下一の参加人数を記録した。
女性・ヤングパワー大活躍
今回は、これまでにもまして女性の活躍が目立った。集会、電話作戦と選挙に伴うさまざまな仕事を苦もなく?片付けていくエネルギーには江田五月ならずとも圧倒されてしまう。個人演説会場でも堂々の推薦演説をする女性を見ていると、こんな人を議会にと思うのも当然だろう。
ヤングも負けてはいない。江田剛君などは「私が江田の息子です」と、あいさつまわりから会合の代理出席まで、フル回転。剛君に勝るとも劣らなかったのが、大学生のY君。これまでまったく弱いとされていて、運動の立ち遅れていた地区に果敢に(おそらく知らないで)攻撃を続けた。名簿を訪ねるのはもちろん、ちらしを配る人が足りないとなると、夜中に自分で足を使い、とにかく伝説になりかねない活躍。おかげで、ゼミの先生から大目玉、という噂である。
おおかみむすめの笑顔
集会担当の女性スタッフ、400人の会場に100人足らずしか集まりそうにないと、半分泣き顔で支持者まわり。友好団体も近くにないからと自分の友人・親のみならず、祖母まで動員して当日を迎えたら、ほぼ満員の盛況。そんなことが三回も続き、狼少年ならぬ「狼むすめ」のあだ名がついた。
それでも、開票の時には笑顔がこぼれ、初めての選挙を勝利で飾った嬉しさから、「なにむすめと言われてもいい、勝てて良かった」と、最後は嬉し泣き。
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