江田五月 活動日誌 2002年3月 (24〜26) >>日程表 ホーム総目次3月目次前へ次へ


3月24日(日) 裁判員シンポ、結婚35周年、疑惑

今日は、11時過ぎの新幹線で大阪へ。元気印の現職裁判官の集まり「日本裁判官ネットワーク」の皆さんが、13時半から大阪ドーンセンターで、第6回シンポジウム「裁判員制度を考える」を開催します。私も招かれて、参加しました。

13時から打ち合わせ。私の役割は、来賓として10分程度の挨拶と、模擬裁判での検察官役。同じく来賓の中坊公平さんが主任弁護人役です。事件は強盗致傷で、4年ほど前に、コンビニで店員に暴行を加えて金を取ろうとした犯人が、強取は失敗したが、怪我を負わせたというもの。争点は、加害者と被告人の同一性です。被告人は、捜査段階で自白しましたが、公判では否認。今日は、供述調書は証拠にできないという設定です。捜査段階での被告人の供述は、捜査官の証言によって、法廷に顕出されます。

私と中坊さんの来賓挨拶の後、2人でくじを引き、会場から6人の裁判員を選びました。職業裁判官は3人で、1対2の割合ですから、私たちの主張と合致します。次いで、私と同期の裁判官の安原浩さんが、裁判員制度をやさしく解説され、スタート。私は検察官として、起訴状朗読、冒頭陳述、被害者と警察官の証人尋問の補充尋問を行いました。16時、時間切れで中座。被告人の供述は聞けませんでしたが、検察官としては、有罪の評決を得られる事件だと思います。江田五月結婚35周年の会

新幹線で帰岡。16時から、私たち夫婦の結婚35周年を肴に飲もうという趣向で、地元の支持者が30人ほど集まり、花束を戴いたり、賑やかに祝ってくれました。宴たけなわで私は中座。最終新幹線で上京。議員宿舎玄関で、社民党の議員さんが記者さんたちに囲まれていました。辻元さんのことでしょう。早くお茶の間の話題を疑惑の本筋に戻すため、鮮やかな決断が必要かも…。



3月25日(月) 予算委、本会議、オーストラリア、質問準備

今日は、10時から予算委員会。時々中座して、明日の質問の準備。

11時半から議員総会。12時から本会議。都市再生法案の趣旨説明に対し、池口修二さんが初質問です。中座して、やっと昼食にありつきました。予算委員会の開会中は、昼食時間に本会議を入れるため、予算委員はこういう酷いことになるのです。

13時半から予算委員会再開。櫻井充さんが、充実した質疑をしました。小川勝也さんと、明日の質疑の打ち合わせ。

16時から40分、オーストラリアからScott Dawsonさんが大使館スタッフと来られ、東ティモール支援などにつき議論しました。日本の東ティモール支援の根拠は、インドネシアと東ティモールの関係が良好で安定したものになることが、この地域のために、特にインドネシアのために大切だから、というものと理解されているようです。しかし私は、民族自決の実現という正義の行動を支援するということが基本で、日本外交にもそういう理念があることは、決して日本にとって損にならないと思います。国際法廷の件をどう考えるかなどで、態度に違いが出てきます。国際社会の支援ネットワークの大切さを強調し、共感されました。

17時から、農水省の担当者から雪印食品の不祥事などにつき説明を聞き、18時から質問通告。



3月26日(火) 会見、予算委、BSE質問、NC、NPO、辻元さん

今日は8時半から、湯川政策秘書と質問の打ち合わせ。9時過ぎ、地元の知人らが国会見学に来ているというので、参議院本会議場の傍聴席に会いに行きました。

10時から2時間強、予算委員会でBSE問題の参考人質疑。ジャーナリストの中村靖彦さん、大学教授の小野寺節さん、全農専務の堀喬さんに対し、民主党は郡司彰さんが1時間弱質疑を行いました。

12時から、常任役員会。13時から4時間強、予算委員会で、小泉首相も出席し、TV中継付きで、食品安全と医療問題に関する集中審議。2時20分から70分間、私と小川勝也さんで質問。チームの連携は、結構うまくいったと思います。先日公表されたBSE調査検討委員会の報告書案に基づき、委員会が指摘する農水省の「重大な失政」と「政策判断の間違い」等を、8項目に整理し、これに熊沢前次官の件など4項目を加えて、私の事務所でパネルを作り、これを2人で使いました。

私の質問の要点は、(1)高崎市の業者が製造した代用乳につき、徹底調査が必要、(2)死亡牛についても全頭検査が必要、(3)全頭検査は、安全な畜産体制の再生のために必要なのであって、全頭検査をしているから安全というのは間違い、(4)自民党農水族議員の行政関与についての調査を要求、(5)外相に、松岡利勝議員らの外務省行政への関与につき調査を要求、(6)パネルにより失政を指摘、(7)肉骨粉という「共食い飼料」を止めるべき、(8)明確な畜産再生計画を作り、生産農家にも厳しい協力を求め、その間の所得保障を行うべき、(9)トレースアビリティーを確立し、消費者にも、畜産再生過程への参加を実現すべしというものです。(会議録

15時半から17時まで、NC会議。緊急事態法制についての中間報告を了承。私から、心神喪失者観察法案と民主党対案についての中間報告、夫婦別姓選択制に関する部門合同会議の中間報告を提案し、いずれも活発な議論の後、提案どおり了承。前者は対案作成に取り組むことに、後者は明日の全議員懇談会に報告することになりました。タオルの繊維セーフガード発動などにつき協議。

17時過ぎから1時間、超党派のNPO議員連盟幹事会。NPO法改正案についての各党の検討状況を報告し合い、さらに検討を進めることにしました。成案を得られそうです。加藤紘一会長が辞意表明され、了承。18時、憲法調査会事務局と協議。

辻元さんが議員辞職。苦しんだと思いますが、それでも最後の迷走と会見での勇み足は、ちょっと残念です。1947年頃の年末、岡山県議会の農林委員に配給違反の「ぶり」が配られました。私の父は、仲間と一緒に食べてしまい、食べたものは戻せないからと、責任をとって議員辞職。他の県議は、もちろん口を拭って知らぬ顔でした。今でも、父の潔さとして語りぐさになっています。塞翁が馬です。辻元さん、潰れてしまわないで欲しいと、切に願います。


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