1993/10/22-    

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衆院・科学技術委員会 2

○臼井委員長 田中直紀君。

○田中(直)委員 ロシアにおける放射性廃棄物海洋投棄の問題につきまして、当面の対策につきまして科学技術庁にお伺いをいたしたいと思います。

 今回の廃棄物の海洋投棄につきましては、第二回目の投棄が回避されたということはひとまずほっとするところであるわけでございますけれども、国民の方々あるいは漁民の方々は、大変そういう意味では不安の日々でございます。一過性のものではなくて、これから日本海の海洋環境調査を行うということで調査船も出たわけでありますけれども、しっかりした対応をしていただくということで、科学技術庁長官の江田大臣に、まず決意のほどをお伺いいたしたいと思います。

○江田国務大臣 今回のロシアの放射性廃棄物海洋投棄について、これはとにかくエリツィン大統領がお見えになっていろいろな話をし、こちらからもいろいろお願いもし、まあいい結果になってこれから日ロ友好を進めていこう、こうスタートを切った、いわば日ロ新時代といいますか、そのやさきのことであって、本当に遺憾なことだと思っております。近隣諸国に対する配慮に欠けるものだ、そういうわけで、政府としても強く中止を求めたわけですね。

 漁民の皆さん、あるいは漁民のみならず国民みんな大変不安に思われたということだと思いますので、早速放射能対策本部の幹事会を開きまして、調査を決定し、海上保安庁、水産庁、関係の機関によって今調査をやっているところでございますが、これは予断を持った調査であってはもちろんいけません。科学的な調査をきっちりやりたい。その上で、調査結果をなるべく早急に出して、国民の皆さんに公表をさせていただきたい。できることなら、不安が除去される、安心なんですよということになればいいのですが、これは調査をやっているところですから、今何とも断定的なことは申し上げられません。しかし、努力をしていきたいと思っております。

 それから、こういうことが二度とないように、これはロシアとも鋭意交渉をしなければならぬし、また国際的な枠組みの中でも、こういう無神経な放射性廃棄物の海洋投棄といったことが行われないような方向で努力をしていきたいと思っております。

○田中(直)委員 大臣の御努力をよろしくお願い申し上げます。
 投棄をされました位置が北緯四十一度から四十六度、そしてまた東経百三十三度から百三十四度、こう聞いておるわけでございます。明洋が、海上保安庁の測量船が調査に出た、こういうことでありますし、気象庁、水産庁、多方面の皆さん方に御努力をいただいて調査を始めていただく、こういうことになっておりますが、海洋投棄の後、これはどの程度真意が伝わっているかわかりませんが、科学技術庁が、直ちに影響はない、こういうようなことを発言をし、新聞に報道されておるわけであります。海上保安庁は、周辺の海流の動きから日本近海へ流れ着くまでには一カ月かかる、その間に薄まってしまうため大きな影響がない、こういうことでありますから、直ちにというのは、その調査に時間がかかるから、結果としていってみると影響がないんではなかろうか、こういうような結果になるんだ、こういうことを正直にといいますか、実情を述べておるわけであります。

 それから、放射線医学総合研究所でございますが、投棄が日本海の魚に影響したとしてもふえた放射能量は検出できないほどだ、こういうような発言。これも、そういう意味では一カ月以上たてば魚に影響したかどうか、したとしてもその量ははかれない、こういうことであります。それから防災環境対策室は、過去と同じだということで、調査結果でも同じではなかろうか、こんなことを早々と言っておる、こういうことであります。

 ですから、この調査が、今投棄したところから二百海里という問題があるわけでありますが、まず一つは、今長官が言っておりますように、ロシアとの共同調査において外交ルートを最大限に使って、まずその投棄の地点に速やかに行って、グリーンピースが、本当かどうかその辺はわかりませんけれども、数値を出しておるようでありますけれども、その辺をしっかりと、月末に会合がある、こういうふうに聞いておりますから、まずその努力をお願いいたしたいと思いますが、御所見いかがなものでございましょう。

○江田国務大臣 数値等の細かな点は、政府委員の方からもし必要なら補足をさせますが、ロシア側の今回の発表によれば、今回の実施された海洋投棄では約一キュリー、一・〇八キュリー、こういう数値を述べておるのですが、この液体放射性廃棄物が日本海に投棄をされた。一方、旧ソ連、ロシアが過去に日本海において投棄したものは全部で液体放射性廃棄物一万キュリーということでございますから、そういう量的な比較が一つあると思います。

 その上で、ことしの春に過去のこの一万キュリーというものの影響、これを海洋環境放射能調査をやってみたわけですが、その結果、特段の異常というものは見られなかった。それはろくな調査してないんじゃないか、これはそんなことはないんで、真剣な調査をやったわけで、現にあのチェルノブイリのときにはちゃんと影響が出たということがはっきり確認をできる、そういう調査でやったわけですから、調査の結果そのものは信頼していただきたいのですが、一万キュリーで特段の異常がなかったということ。こういうことを前提にして常識的に判断をするならば、前回の時点で我が国国民に対して影響が及んでいるものではないという判断から推論して、今回もまあ影響がないと言えるのではないかという、そういう判断を、今おっしゃられたような関係のところが述べたのであろうと思います。

 しかし、ロシア側の言っていることが本当に事実であるか、事実を疑う理由も別にないのですが、しかし、事実であるかどうかと言われたら、それは事実であるかどうかわからないわけですよね。したがって、その点も外交ルートを通じてももっと確認をしなければならぬし、さらに調査もしっかりして、そういう事実が調査の結果裏づけられたというようなことになるなら、それはそれでよしということでございまして、予断を持たずに調査をしなければいけないということだと思っているわけでございます。調査の結果は早急に公表さしていただきます。

 数値等について細かなこと必要であれば、よろしいですか。

○田中(直)委員 大臣から外交ルートでも御努力いただくという御発言がありましたので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 一カ月以上かかると、そういう意味では調査結果、これは日本海全体はわかるかもしれませんが、投棄による影響というものについては直接調査がなかなか難しい、ロシアの二百海里内に立ち入ってそれで共同作業していただく、こういう御努力をいただきたいと思いますし、グリーンピースが九十七マイクロシーベルト、これは発電所から出た放射能があるいは原子力船なのか、こういうこともあろうかと思いますが、性格、性質のものも調査をしていただいて、委員会に早急に御報告をいただきたい。特に、調査結果は一カ月以内といいますか、速やかに委員会、次の委員会にでも報告ができるような調査を努力していただきたいと思います。

○江田国務大臣 二百海里というものの性格もいろいろあるかと思いますけれども、しかし、いずれにしても、我が国が主権国家としていろいろなことがどこまでできるかというのは、これは相手の主権との関係のことがありますから、慎重な対応が必要というわけで、そこで、この投棄をした現場といいますか、投棄をした場所ですね、その海域に入っての調査ということになりますとなかなか微妙なことがあって、そこで日ロの共同調査という枠組みで今事務レベルの手続が進んでおるということなのですが、しかし、それはなかなか時間がかかるじゃないか、現に明洋は今その近くまで行っておるんで何とかしたらどうだ、グリーンピースは行っているじゃないかという、そういうお話かと思います。ここは国と民間との違いというものをひとつぜひ御理解いただきたいのですが、さはさりながら、やはりいらいらするということはあるわけですね。

 そこで、早速にロシアの方に日本の独自の調査をこの投棄海域でやらしてほしいという外交ルートを通じての交渉をするように、今手続を進めているところでございますが、これができましたら、その結果はまた早急にお知らせをしたいと思います。

○田中(直)委員 ぜひ努力をして実現していただきたいと思います。
 先般、日ロの会談で、細川首相がこの海洋投棄の問題に関連して、エリツィン大統領が、あんたの方は核じゃないけれども、やっているだろう、それも一緒に調査しよう、こう言っていた、こういう発言があったようでございます。確認をしていただいて、一緒にやろう、調査をやろう、こういうふうに提案しておるわけでありますから、すぐ言っていただければ実現をするという環境にあると判断をするわけでございますので、早急に、せっかく合同会議が開かれるわけでありますから、提案をしていただきたいと思います。
 それから引き続き、ことしの五月の会議で、一九九二年までは白書に海洋投棄の掲載があって説明を受けられたようでございます。九三年に入ってからは海洋投棄は行っていない、こういう発言をロシアの方はしておるわけでありますけれども、エリツィン大統領が言っておりますコメントは、ちょっと日本が何をやっているかということについては、産業廃棄物のことかなというようなよくわからない発言だと日本の受けとめ方を話しておるようでありますが、これは首脳会談の中身でありますから、大変重要な発言だと思うのですよ。あんたの方も核じゃないけれどもやっているだろうということは、恐らくこの発言からいうと、日本から具体的に九三年の投棄について、グリーンピースはわかったわけですが、日本の政府というか関係者はこれに気づかなかった、こういうことになりますが、十月ですから、一月から十月の間に、そういう意味ではロシアの方で関係各国にも報告をしないで投棄をした、したかもしれないというような、何かちょっと、しかし日本の方もやっておるのではなかろうか、お互いに調査していろいろ接点を考えようじゃないか、こんな向きもあるわけでありますから、今の科学技術庁が調べられる最大限の努力を払って、ロシアが、今回の投棄以前に九三年には本当にしなかったのか、それとも万が一あったのかという問題もあるわけであります。

 その辺を調べていただきたいなということが一つと、官房長官が発言の中で、グリーンピースには感謝しています、こういうことを言っているわけですよ。グリーンピースがいなければ投棄したことがわからなかった。これは、ある面では若干皮肉の問題でしょうけれども、その辺の心配があるわけでありますし、また官房長官は、日本海近海を絶えず見張っているのは不可能だ、こういうことを言っているわけですよ。ということは、政府はそれだけチェックしていない、十月までに本当にロシアが別の投棄をしたかどうかというのは調べていないということを言っておるわけでありますから、調べていただきたいと思います。

 そして、この間NHKを私もたまたま見ていましたら、投棄をしておるところを見ました。まあ無造作にといいますか、三つのボタンを押してこうやればどんどん投棄ができるんだ。これは、十カ月ぶりにこの船が出たような雰囲気ではなかった。まあこれは私の印象かもしれませんが、非常に日常的にやっておるような、日常的といいますか、非常に専門的にやっておるような雰囲気があったということで、この合同調査の中で九三年の問題についてもしっかりと聞きただす、こういう姿勢で臨んでいただきたいと思います。

○江田国務大臣 エリツィン大統領と細川総理との話のときのやりとりが今御紹介あったわけですけれども、おまえのところもやっているじゃないかと、日本のことについて言及があった。何を指しているのかというのは、あるいはエリツィン大統領がどういうことを認識をしておっしゃったのかというのは、ちょっと私はその場にいたわけでもありませんし、定かではありませんが、それまでのいろんな過程を総合して判断しますと、日本でやっていたというのは、先ほどもちょっと申し上げました昭和三十年代までやっていた試験的ということでございますが、放射性廃棄物の海洋投棄、これは、医療用のラジオアイソトープなどを投棄したというものであって、しかも、それもちゃんと処理をして安全な状態にして投棄をしているもので、今回のような垂れ流しとかいうものではないんですね。ですから、これを持ち出して両方やろうと言われても、どうもちょっと違うんじゃないですかと言いたいところですが、まあそれはやりとりの中でそういうことがあったということで、最終的にはこれから実務的に進めていきましょうということになったわけですから、今からもう一度問題をほじくり返すことはないんだろうと思っております。

 日本がやっていた過去のことについて、細かなことが必要であれば政府委員から答弁をさせます。

 それから、グリーンピースに感謝という、これはまあ皮肉を込めてのことであって、ひとつ御理解いただきたいと思いますが、九三年に、つい先日のもの以前にあったのではないか、それをしっかりと念頭に置いていろいろこれから交渉なり調査なりをしろということ、これはわかりました。そういうことは念頭に置いて尋ねてみたいと思いますが、ただ、申し上げておきたいのは、十月十八日にロシア政府によって、今回のことにつき共同の記者会見が行われたわけです。その会見で投棄の概要についての説明がありましたが、さらに補足的に、ロシア政府の方では一九九三年には今回が初めてであるという、そういう説明が付加されております。それがうそだと疑う理由は特にありませんので、我々が今のところ知り得る限りでは、九三年に、今回の以前にはないということでございます。

○田中(直)委員 大臣が、ことしの投棄の問題につきまして、ソ連側に鋭意努力してただしていく、こういう御発言でございますから、その結果につきまして、委員会の方に報告を後日していただければ大変ありがたいと思っております。

 それから、十一月八日にロンドン条約が開催をされます。政府の見解といたしましては、今検討中である、こういうことでございますが、もう近々始まるということでございますし、前回の表決に対しては棄権をしたということでありますが、こういう国民感情あるいは国際世論を考えて、完全禁止というものを打ち出す時期ではなかろうか、こういうふうに思っております。大臣に、科学技術庁長官としての大臣のお考えを伺いたいと思います。

○江田国務大臣 先ほどの答えで一つ間違えまして、日本の放射性廃棄物の海洋投棄、三十年代と言いましたが、四十四年まで行われていたようでございます。一つだけ訂正をしておきます。

 十一月に予定をされているロンドン条約の締約国会議に対する考え方でございますが、今政府部内で、原子力委員会も含め、検討し調整をしている最中でございます。

 科学技術庁として、科学技術的な見地ということだけで言うならば、IAEAの基準にのっとって適正に行われる低レベル放射性廃棄物の海洋処分、これは安全上特に問題はない、こういう判断でございます。

 しかし、先ほどもちょっと前の委員の方からの御質問に答えましたが、世の中は科学技術だけで動いているわけじゃありません。世界全体が本当にいい秩序になっていかなければいけないわけで、そうしますと、我が国としてはこれまでも、低レベル放射性廃棄物の海洋処分については関係国の懸念を無視しては行わないんだ、こういう基本方針を貫いてきたわけでございますね。また、ロンドン条約締約国会議でモラトリアム決議が行われましたが、これも誠意を持って遵守をしてきた、こういう基本的な国の立場というものもございます。

 来月の会議におきましては、これから検討するわけですが、その際、陸地処分計画の進展等の我が国の放射性廃棄物処分対策の現状とか、あるいは関係諸国の懸念の高まり、こういうことによって海洋処分の実現可能性が極めて乏しくなってきておる、こういう現実を十分考慮をしていく必要がある、こう思っておりまして、これらのことを念頭に置いて、最終的な詰めを急いでいきたいと思っております。

○田中(直)委員 今大臣から、真剣に検討していただいておるということでございます。大変心強い話でございます。よろしく、完全禁止という方向で進まれることを希望をいたします。

 そのときに、これは全般的に我が国の原子力行政におきまして、全国的にもあるいは地域的にも、情報公開といいますか、地域の住民の皆さん方が不安なきようにやっていくということで、時代の要請から、一歩進んだ情報公開というものをこれからやっていかなければいけない時代だと私は認識をいたしておりますが、ロンドン条約で完全禁止をするということに一抹のといいますか、一部のといいますか、我が国の原子力行政にとって相当苦しい状況にも立ち入るのじゃないかという心配をされる方々もいるわけです。

 それは、御存じのとおり原子力発電所から、本当に低レベルの液体が流されておることは事実である。今回のロシアのように垂れ流しをしてやっておるということではなくて、我が国においてはきっちり種類別に分けて、あるいはフィルターをかけてということでありますけれども、それが今の基準でいきますと、エリツィン大統領がそれを指しているのかどうかわかりませんけれども、あんたのところでもやっているじゃないか、こういうことを諸外国から言われると、それも入ってくるということも懸念をされるわけであります。

 ですから、今言う高レベル、低レベルという基準ということではなくて、本当に安全な、レベル外のものもあるのだというようなことを主張しつつ、本当に熱心にやっておるその問題についてはレベル外のもので取り扱うというようなことも考えつつ、完全禁止というものを打ち出していただきたい、こんなふうに私なりに思うわけでありますけれども、御所見を伺いたいと思います。

○江田国務大臣 これは条約の考え方でございますから、科学技術庁の所管とは違うのかもしれませんが、今議論をこれからしようという、あるいはこれまで議論になってきているのは投棄なんですね。原子力発電所のものは、これは排水なんですね。投棄というものは、これはもう海にだばだばっと捨てたり、あるいはそれを何かコンテナみたいなものに詰めてぽんと捨てるか、要するに海へどぽんと捨てることですが、原子力発電所の場合には、これは施設の中で十分に処理をして、低レベルという範疇に入るのかどうか、そのあたりの技術的な細かなことは必要なら答弁を政府委員からさせますけれども、本当に完全に処理をされた廃水をパイプを使って海に排水をしているということでございまして、海域の問題もあるかもしれませんが、私どもは、このロンドン条約締約国会議で議論になる液体放射性廃棄物の海洋投棄という範疇のものとは違っている、明確に違っている、こう思っておるのでございます。しかし、議論の進みぐあいによってそういうところまで懸念が及んでくるということがあると、これは困りますので、そのあたりは十分配慮をしながら議論を進めていきたいと思っております。

 必要なら外務省の方から答弁いただくか、あるいはこちらから答弁をつけ加えて。よろしければ結構ですが。

○田中(直)委員 結構です。
 ぜひ、今回のロンドン条約に対しては、我が国としては完全禁止の姿勢を示していただくことが、対ロシアの今回の海洋投棄に対しても一つの大きな立場を持つわけでありますし、説得力のある姿勢に我が国も転換をするということではなかろうかと思いますので、ぜひお願いを申し上げたいと思います。

 そのときに、科学技術庁といたしましては、当然我が国の原子力行政の問題があるわけでありますし、今大臣が言われましたように投棄と排水というものを分けて考える、これも一つの大変大きな問題であろうかと思いますし、そういう意味では、ロンドン条約に対しての姿勢と、そしてまた我が国の原子力行政における矛盾がないように、しっかりとそれまで煮詰めていただいて進んでいただくことが大事ではなかろうか、こういうふうに思う一人でございますから、ぜひ大臣におかれましても、ロンドン条約に際して、しっかりした対応で臨んでいただきたいと思います。

○江田国務大臣 締約国会議におきましては、方向性としては低レベル放射性廃棄物の海洋処分の禁止に向けて努力をしていくことになるものと考えておりまして、現在最終調整を行っているところでございます。

○田中(直)委員 以上で終わります。

○臼井委員長 森英介君。

○森(英)委員 自由民主党の森英介でございます。
 まず冒頭、江田長官に、長官の原子力に関する考え方の確認をさせていただきたいと思います。

 まず、私がねてより、党派もまた考え方も違いますけれども、江田長官の人となりには陰ながら大変敬愛の念を寄せていた者の一人でございます。しかしながら、長官のかつての原子力に対する姿勢は、私も以前、原爆記念日に広島テレビで座談会が行われた際に一緒に出席させていただいた経験もございますし、それから社民連の公約なども拝見させていただいておりますけれども、言ってみれば原子力については、反対ではないけれども大変慎重なお立場であられたというふうに認識をしております。

 それが、長官になられまして、先般の本会議での町村議員の質問に対する御答弁、それからせんだっての予算委員会における小澤潔委員の質問に対する御答弁など伺いますと、大変に、むしろ積極推進派に変身されたというふうに感じております。これは科学技術庁長官としてのお立場でそういう姿勢をとられておるのか、あるいは長官をお引きになって一介の議員に戻られたとき、あるいは場合によっては野党にまたなられたときにも、今と同じお考えで通されるのかどうかを確認させていただきたいと思います。

○江田国務大臣 大変御心配をいただいて感謝を申し上げますが、確かに広島で何か討論会がございましたね。一緒に出させていただいたこともそういえば思い出したところですが、私としては、それほど別に変遷しているつもりはないのでございます。原子力というもの、これはもろ刃のやいばで、確かに我が国としては広島や長崎の体験もあるわけです。原子力というものが使い方によっては大変に人類に悲惨な状況を生み出してしまうということもあるわけですから、この点はもう注意に注意をしておかなければいかぬと思っております。

 しかし、原子力というのは悪いものだという、それはそうじゃないので、私は今でもかすかにですが思い出すのですが、昭和三十年代の初めに、東海村で初めて日本において原子力平和利用ということがスタートをした。当時私、たしか小学校か中学に入ったころぐらいだったでしょうかね、東海と書いてあるので名古屋の辺かと思ったらなぜ茨城なのかななどと思ったり、ああ、原子力というものが新しい科学技術の平和利用の可能性を持ってスタートしたんだなと、当時そんな、漢字での印象じゃありません、チャイニーズレターでの印象じゃなくて、もっと素朴な印象だったと思いますが、何か明るい灯がともったような印象を持ったことを記憶をしています。原子力というものの可能性、夢と言いましたらちょっとオプティミズムに過ぎるかもしれませんが、明るい未来を持ったエネルギー源であるということ、あるいはそのほかに、エネルギーだけでなくて医療とかその他のいろいろな産業分野で利用されるものであること、これも十分承知をしているつもりでございます。

 ただ、私ども野党の時代に、これは野党というものの国政上の役割、現に政府が行っていることに対し批判をし、チェックをし、間違いなきを期すという役割もあるわけですから、そういう立場に立ては、これは現に行われているもののいろいろな危険な側面、あるいは配慮の足りないと思われる面、そんなところはないかということを真剣に探し出して問題提起をしていくという、そのことに意を用いてきたということはあるいは事実であって、それが慎重派だという方に受け取られた面はあるかと思います。

 おっしゃるとおり、原子力発電反対ということを私は言ったことはないつもりでございますが、批判的な態度が強く印象に残ったとすれば、あるいはそういうことはあったかと思います。しかし、今も私は慎重であるべきところはやはり慎重でなきゃならぬと思っておりまして、とにかく危ないところに目をつぶり、少々のことは無視してどんどん前へ進んでいけという、そんなつもりでいるわけでは毛頭ありませんで、この原子力発電というものが悩みも抱えておる、いろいろな危険な面もある、そのことを十分踏まえながら、そういうことに最大限注意をし、安全第一で原子力発電というものを着実に進めていきたい。また、原子力発電以外についても、原子力の平和利用というものを着実に進めていきたい。しかし、あくまでも安全第一ですよという立場を崩したくない。これは科学技術庁長官をやめても、あるいは不幸にして野党ということにまたなったとしても、変わらないつもりでございます。

○森(英)委員 ちょっとしつこいようでございますけれども、私ごとで恐縮ですが、私は議員になります前に、原子力産業において原子力開発の末端でその一翼を担ってきた者でありまして、やはり反対ならずとも慎重な御意見の方々に大変悩まされたという経験がございまして、にもかかわらずそういう反対にもちろん安全第一というのは、これはエンジニアあるいはその開発に携わる者としてはもう言うまでもないことであって、それのみに目が行きますと、これはやはり開発が非常に停滞するという結果になると思います。
 最近のいろいろな御答弁の中で、例えば従来の原子炉はもちろん、プルトニウムの利用あるいは核燃の再処理施設も積極的にやらなきゃいけないというふうなお話を承っておりますので、この点については、もちろん安全性を考えることはもとよりでございますけれども、くれぐれも従来の長官のお仲間の慎重な方々にもさらに一層の理解をいただくように御努力を賜りたいというふうに思います。

○江田国務大臣 細川内閣は、これはもう繰り返し説明されているところですから簡単でいいと思いますけれども、連立の合意というものがございまして、その合意の中で、従来の国の基本重要政策はこれを継承するということでございまして、私は、これまでの国の基本重要政策の一環としてのエネルギー政策あるいは原子力政策というものは十分理解をしているつもりでございますし、その中に核燃料サイクルという考え方があること、プルトニウムの利用というものもあること、そういうものに立って再処理施設などもやってきていることも十分理解をしているつもりでございますので、これは間違いなく進めていくということでございます。それも、別に今までの私の考え方と違うという趣旨ではございません。

 ただ、ひとつこれもぜひあわせ御理解をいただきたいと思うのは、反対派とか批判派とか警戒派とかと言われる皆さんが言っていること、これも大切なポイントもあるんですよということなんですね。役所というものが、見えるところと見えないところがあるわけですね。私は、科学技術庁というところは初めてですけれども、議員になる前に裁判所へいたことがありまして、裁判官という立場で見えるもの、あるいは裁判官という立場では見えないものというものが世の中にはいっぱいあるわけで、そういう人たちがいわば草の根から、あるいは市民運動の中や何かでいろいろわかったこと、危険に思うこと、こういうことをいろいろ言ってこられる。それはそれとして、やはり我々がわからないことを言っているんじゃないかという思いでそういう皆さんの声に接することも、また間違いのない正しい原子力行政を進めていく上では必要なのではないか、私はそう思っておりまして、そういう皆さんの声にも耳を傾けていきたい。

 ただ、そういう皆さんが、だからやめなさい、こう言われても、いやそれは違います、やめるということではありません。しかし、我々が知らない現場のいろいろな努力、その中で持たれるいろいろな不安あるいは懸念、そういうものは聞かせていただければ、そこはこうなっていますよと説明もできるし、いや、そのことは知りませんでしたということもあるいはあるかもしれませんし、そこはひとつオープンマインドでやっていけばいいのだと私は思っております。

○森(英)委員 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 今回のロシアの海洋投棄の問題でございますけれども、ここでいま一度、本当に政府は事前にこの計画を知らなかったかということを伺いたいと思います。

○江田国務大臣 私の所管は科学技術庁でございますが、科学技術庁に関する限りは、これはどこをどうたたいてみても、事前に知っていたというようなことは全くみじんもございません。私が知り得る限りでは、その他の政府どこを探してみても、事前に知っていたというような兆候は全くありません。必要なら、外務省の方についてはお答えを求めていただければと思います。

○林説明員 今回のロシアによります海洋投棄につきまして、外務省としても事前に知っていたということはございません。かつ、事前に通告というものもございませんでした。

○森(英)委員 そうすると、新聞によりますと、ロシア環境天然資源省のアミルハノフ次官が、海洋投棄は二週間ほど前に国際機関すなわちIAEAと、それからロンドン条約の事務局並びに関係各国に通知済み、こういう発言をされているようでありますけれども、これは全くのうそだということになるのでしょうか。

○江田国務大臣 そういうことが報道されておりますが、後ほどそれは、IAEAとIMOに通知をした、その他のところには通告をしていないと訂正になったというふうに理解をしております。我が国としては通告を受けておりません。

 なお、IAEAには通告があった。十月の五日付でしたか、ファクスで通告があった。しかし、そのファクスにはIMOにも通告をするというふうに書いてあるけれども、IMOの方は通告を受けていないということが確認されているということでございます。

○森(英)委員 そうしますと、それはIAEAとIMOに確認されてわかったことで、ロシアからはその後、関係各国に通知をしなかったというその訂正はないわけですか。

○林説明員 今御指摘の最初の報道が流れた後、我々モスクワでロシアの外務省にその点の事実関係を照会した時点で、二国間の、各国に対する通報は行わなかった、通報を行ったのはIAEA及びIMOという国際機関に対してだけだという発言を、ロシアの外務省から、その後受けております。

○森(英)委員 わかりました。
 次に、日ロ東京宣言の核関連条項で、ここであえて申し上げるまでもないと思うのですけれども、両国は、双方は、「放射性廃棄物の海洋投棄が、世界的な規模において、なかんずく、周辺諸国の環境に与える影響の見地から、深刻な懸念を惹起していることを確認するとともに、」云々と、こういう条項がございますけれども、ここで言う放射性廃棄物には低レベルの液体廃棄物も含まれているのでございましょうか。

○林説明員 東京宣言で書かれております今御指摘の文言については、特にどの放射性廃棄物という限定はいたしておりません。一般的に放射性廃棄物ということで書かれております。

○江田国務大臣 書きぶりはそうでございましてそのとおりなのですが、しかし、常識的に考えれば、国際的な懸念を惹起しているという言い方ですから、当然低レベルも入っているものだと思うのが普通だと思いますけれどもね。

○森(英)委員 ということは、今回のロシアの所業が全くこの条項の精神に反しているというふうに考えてよろしいでしょうか。

○江田国務大臣 私としてはそう思います。

○林説明員 エリツィン大統領が東京に参りました際、今御指摘の東京宣言も発出されたわけでございますし、細川総理との首脳会談におきましても、細川総理からは海洋投棄の即時中止ということを求める発言もなされておったわけでございます。そういうような状況があったにもかかわらず、その数日後にこういう事態を、ロシアが海洋投棄をやったということについては、我々としても極めて遺憾であるというふうに思っております。

○森(英)委員 そうすると、この会談後に、やはり日ロ首脳会談の成果の一つとしてこの核関連条項が挙げられて、細川首相も何がしかの前進を見たということで大変喜んでおられたやにお見受けしたのですけれども、これについては全く前進がなかったということが現時点では言えますでしょうか。

○江田国務大臣 先般の液体放射性廃棄物の海洋投棄が日本海に行われたということは、これはそういう共同宣言、東京宣言の精神からして極めて遺憾なことではありますが、これに対して我が国の方で抗議をし、中止を求めて、そして第二回目の投棄が中止をされた。中止をされたのは、やはり一つには、エリツィン大統領が来て、東京でこういう話があって、こういう東京宣言が発せられた、そういう事実も踏まえてのことであろうと思いますね。二回目は中止するわけにいかない、一週間以内にやるだろうというようなことも言って、現にその準備も進めていたところへ中止ということになったわけですから。

 したがって、私は、あの東京宣言というものは何の意味もなかったということでない、この海洋投棄ということだけに限ってみても、やはりそれなりの意味があって現在に至っている。問題は、さあこれからどうするのかということだと思います。

○森(英)委員 確かに、二回目の投棄が中止になったというのは、これは中止にならないよりなった方がいいと思うのですけれども、一回目につきましても、これはグリーンピースがたまたまああいうふうに大々的にやったからわかったことであって、もしわからなければそのまま行われていたわけですから、やはり東京宣言が守られているとは私には思えないのですね。それは見方の違いですから……。

 そこで、ちょっと時間の関係もありますので、次に移らしていただきます。
 枝村駐ロ大使からクナッゼ外務次官に行われた申し入れの中で、ロシア指導部の我が国の国民感情を踏まえた高い政治判断を要請、というくだりがございます。また、十九日の閣僚懇談会で、佐藤自治大臣が、エリツィン大統領が帰った直後にこういうことだと国民感情を逆なでにする、こういう発言があったというふうに伺っております。確かにそうかもしれませんけれども、事は感情で云々する問題ではなくて、国際法あるいは慣習に反する行為だからやめてもらうのであって、マスコミや国民がエモーショナルな反応をするというのはいたし方ないところかもしれませんが、政府まで情緒的に反応したり、また感情を理由に中止を申し入れたりというのは、僕はこれはまことにおかしな姿勢だと思いますが、いかがでございましょう。

○林説明員 御指摘のように海洋投棄につきましては、ロンドン条約上、現在、低レベルのものであっても一時停止、モラトリアム決議がございます。そういう意味で、今回の投棄というのは明らかにモラトリアム決議には反しているというふうに考えております。したがって、法的にも問題であるという点は御指摘のとおりであろうと思います。

 他方、放射性廃棄物の海洋投棄が環境に与える影響という見地から、我が国としてこの問題に深く懸念をしておりますし、国民もまた同様に非常に深い懸念を有しているということも事実でございます。そういった観点からもロシアの投棄に停止を求めたというのが枝村大使がクナーゼ外務次官に言った内容でございまして、国民感情があるからというだけで停止を求めるということではございません。

○森(英)委員 これ以上申し上げてもあれでしょうが、やはりこういうところに国民感情を持ち出すのは、僕は間違っていると思いますよ。

 それはそれといたしまして、この時点で、これも新聞で拝見すると、政府が放射性廃棄物の海洋投棄の全面禁止を支持する方針を固めたというふうに伺っておりますけれども、これは事実でございましょうか。

○江田国務大臣 政府としては、まだ今関係各機関の調整をしているところであって、原子力委員会の方針もありますし、そういう意見の調整をしなければいけないと思っておりますが、ただ、これまでの経緯等を踏まえますと、最終的には全面禁止という方向でいろいろな調整が進んでいく状況にあるというふうに思っております。

○森(英)委員 私は、先ほど江田長官から田中委員の質問に対する御答弁にもちょっとありましたけれども、やはり安全性の問題というのは確率の問題であって、白か黒かという問題じゃないと思うのですね。この投棄の問題にしても、捨てることが問題なのではなくて、捨て方が問題なのでありますから、ここのところは、少なくともほかの国のこういう行為があったからというリアクションで、それにあおられて慌てて方針を変更するというのは、僕はちょっとおかしいのではないかなと思うのですね。

 したがって、もっと現実的、理性的、科学的に決めるべき事柄であって、大体、以前ロンドン条約でロシアと日本だけが態度を留保したというのは、やはりこれは一つの方針であり、見識だと思うのですよ。これを、やはり先ほど申し上げたエモーショナルな反応の一環でありますけれども、こういうときに、まだ決定していないにしても、新聞や何かで報道されるような政府の姿勢が見られるというのは、僕はちょっと心配を感じます。この点について、お尋ねをいたします。

○江田国務大臣 科学技術庁として科学技術的な見地だけから考えればということになりますと、IAEAの基準というものにのっとった液体放射性廃棄物の海洋投棄というものは、安全上問題があるというものではなくて、そのオプションというものを政策的に残しておくべきだということは一つの判断ではある、それはそう思います。

 しかし、世の中は科学技術だけで進んでいるわけじゃないので、海というものは、やはり海からいろいろな生物が全部出てきたわけだし、地球の生命のいわば根源みたいなもので、そこへもう要らないからといっていろいろなものを捨てるというやり方というのは余りよろしくないのじゃないかというような気持ちをみんなが持つというのは、それはそれで大切なことだと思います。また、よろしいんだということになりますと、またIAEAの基準をしっかり満たしたものでないようなものまで広がっていくような懸念もあったりしますから、今の段階で全面禁止ということになるならば、それはそれで一つのまたこれも政策的な判断であって、そこのところを今詰めているというところでございます。

 いかにどう安全であるかということの科学的な判断について、もし詳細が必要でしたら答弁させます。

○森(英)委員 私も別に海洋投棄はいいことだと言っているわけじゃなくて、長期的に国家百年の計あるいは人類百年の計を考えたときに、本当に今そういう可能性を封じてしまうことがエネルギーの安定供給の観点からリーズナブルなことなのかどうかということを考えるべきであって、ロシアの今回の挙動のリアクションとしてそれを考えることはやめていただきたいと申し上げているのであります。

 次に、最後の質問になりますけれども、やはり今と同様の趣旨でありますけれども、前回ロンドン条約でロシアと日本が態度を留保したというのは、ある意味でパートナーだと思うんですね、私は。それはいろいろやりにくい相手だとは思いますけれども、ある意味のパートナーであって、今回の場合、私はむしろ将来を考えますと、グリーンピースの方が警戒すべき相手だと思うのであります。

 これは事前にこういうことをお尋ねするということを申し上げてありませんから、政府としての御答弁というのはちょっとあれですけれども、今回は何かマスコミでも何となく正義の味方、白馬王子みたいにグリーンピースが取り扱われておりますけれども、これもえたいの知れないところもありますし、例えば、日本でこれから再処理施設をつくるあるいは陸上処分場をつくるとかそういう場合に、やはりいろいろと難しいことが生ずる一つの原因になりはしないかということを心配するわけであります。きょうのまた新聞によりますと、外務省はグリーンピースともちょっと連携をとり合ってというようなことをおっしゃっておりますけれども、やはりそういうことはよく見きわめていただいて、日本並びに世界のエネルギー需給バランスがどうやったら一番確実に確保できるのかということを考えて対処していただきたい、これは要望をさせていただきます。

 何かお答えいただけたらいただいて、私の質問はこれで終わります。

○江田国務大臣 御要望は承りました。
 ただ、これはよく考えなきゃいけないのですが、確かに原子力開発利用を進めていくに当たって、これに批判を持ち、いろいろな活動をされる人たちの存在というのはなかなか厄介なことであったり、それから事を能率的にてきばきと進めていく上で障害になったりという、そういうような感じもあるいはあるかもしれません。しかし、物事がどんどんてきばき能率よく進んでいけば、それがいいことだというわけでもなかなかないんですよ。先ほどちょっと言いましたとおり、いろいろな批判や警戒の立場から、ここがおかしい、あそこが危ない、こういう意見を言ってくれる、そのことによって気がついたり、そのことによってより安全な行政が進んでいったりという面もあるわけですから。まあ長い人類の歴史の中で、本当にまばたきするような瞬間に一緒にこの狭い地球にいていろいろな営みをする人間同士ですから、皆それぞれいろいろな立場からの協力をし合っていきましょうという、そんな気持ちでやっていけば、私は通い合うところはあるのではないか、個人的にはそんなふうに思っているのですね。

 ただ、国の主権とかあるいは国の安全とか、こういう問題はこれまたありますから、そういうところにいろいろな意図した障害を起こそうというようなことについては、これは毅然とした態度をとらなきゃならぬということはあると思います。その辺の緩急を心得てやっていくことだと思っております。

○森(英)委員 終わるつもりだったのですけれども、大変今のお話は共感するわけでありますので、くれぐれもよろしくお願いいたします。

 なお、てきぱき進めればいいんじゃないということはまさにおっしゃるとおりで、政治改革などについても、とにかくやればいいということではなくて中身が大事なんでありますから、くれぐれも、そこら辺も閣僚の一人として御高配のほどをお願いいたします。
 終わります。

1993/10/22-    

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