2000/05/23 |
「自公保」連立の森内閣のもとで、6月2日頃解散・13日公示・25日投票の解散総選挙の日程が確定しました。5月18日の「自公保」与党党首会談で森首相が明らかにしました。
今回の総選挙の最大の争点は、この「自公保」連立の森内閣を存続させるのか、それとも民主党中心の新しい政権をつくるのか、です。先日の「神の国」発言をはじめとして、森首相は数々の暴言・失言(その中には森首相の時代錯誤の右翼的政治思想の本音が表れている)・スキャンダルにまみれ、とても日本を代表して沖縄サミットの議長をつとめられる人物ではありません。民主党は政権交代に備えて、鳩山首相のもとでの「サミット準備本部」を設置しました。
政策の争点は「反民主主義と税金のバラマキ」政権VS「民主主義と構造改革」政権です。森政権は、「国民主権」を無視し、「教育勅語」などの戦前型の思想を国民に押しつけようとする「反民主主義」の政権です(昨年の盗聴法以来の傾向)。またムダな公共事業で国と地方の借金を増やし続ける自民党に、地域振興券や児童手当などの「現金のバラマキ」をする公明党が連立した最悪の政権です。公明党の良さが消えました。
これに対して民主党中心の政権は、日本国憲法に示された民主主義をさらに発展させ、ムダな公共事業をやめ、新しい「分権連邦国家」をつくります。ぜひご支援ください。
5月19日民主党は青木官房長官を東京地方検察庁に告発しました。告発人は菅直人(衆)、江田五月(参)、小川敏夫(参)、上田清司(衆)、生方幸夫(衆)、北村哲男(衆)、桜井充(参)、峰崎直樹(参)、横路孝弘(衆)の9名(弁護士が4名)。罪名は有印公文書偽造・同行使(刑法155条・158条)と官名詐称(軽犯罪法1条15号)です。証拠書類は1枚で、4月3日付の青木幹雄「内閣総理大臣臨時代理」が伊藤衆議員議長に提出した「発令通知書」(衆議院の受付印つき)です。単純明快でわかりやすい「犯罪事実」にしました。
全ては青木官房長官の「嘘」が原因です。内閣法9条では、「内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する国務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う」と規定されています。青木官房長官は4月3日午前11時の記者会見で、4月2日午後7時頃、小渕総理(当時)を見舞った時に、「有珠山噴火対策など一刻もゆるがせにできないので、検査の結果によっては青木官房長官が臨時代理の任にあたるように」と指示を受けたと言って、自らが内閣総理大臣臨時代理に就任したと発表しました。これは後に青木長官本人も事実上認めるように「真赤な嘘」でした。2日の夜に「臨時閣僚懇談会」を開いておけば何の問題もなかったのですが、それでは森内閣は成立していなかったかもしれません。
5月16日民主党に「森内閣疑惑解明プロジェクトチーム」(江田五月座長)が正式に発足しました。あまりやりたい仕事ではありませんが、決まった以上は全力を尽くします。
このPTの第一テーマは「森内閣成立疑惑」です。青木官房長官の「嘘」と5人組(森・青木・野中・亀井・村上)の謀議で森内閣は誕生しました。その事実を解明します。第二テーマは「森喜朗氏の首相不適格性」です。文教族のドンとしての利権構造(彼はリクルート事件の「主犯」・中心人物でした)、数々の暴言・失言とスキャンダルを解明します。第三テーマは「森内閣閣僚疑惑」(宮沢蔵相300万円疑惑など)。国会が解散されるので、インターネット江田HPで発表していきます。
続発する少年の重大犯罪に対して、自民党は少年への厳罰化の方向で少年法改正を打ち出してきました。「神の国」や「教育勅語」もその文脈で語られています。いずれも選挙目当ての拙速で間違ったものですが、この問題が現代社会の最重要問題の一つであることは間違いありません。
民主党も5月9日に私の責任で「少年犯罪総合対策プロジェクトチーム」(座長竹村泰子参議院議員)を設置。家庭裁判所の飛躍的充実・強化、家庭調査官を軸とする少年警察・学校・病院・保護監察官・保護司・児童委員などの地域社会のネットワーク、教育・家庭・社会の役割、成年年齢の総合的見直し(18歳から成人)などを精力的に検討します。内閣提出法案は、衆議院の委員会決議で、廃案となります。
5月17日に「児童虐待防止法」(衆議院提出)、18日に「ストーカー行為規制法」(参議院提出)が成立しました。いずれも全会一致で成立した議員立法で、民主党議員の努力の成果ですが、とくに「ストーカー法」は、衆議院の小沢鋭仁議員が早くから立法の準備をし、参議院の竹村泰子議員が埼玉県桶川市のストーカー殺人事件を国会で取り上げたことが早期実現につながりました。私は司法ネクスト大臣として両法案に深くかかわりました。これからも政府の対応が遅くて不十分な重要課題(構造改革などはその典型)は、議員立法で解決していかなければなりません(この議員立法について20日放映のフジテレビの取材を受けました)。
相変わらず参議院の行政監視委員会と憲法調査会の理事・幹事として大忙しです。憲法調査会では個性の強い村上正邦会長と丁々発止の運営をしています。
行政監視委員会では5月8日・15日と自ら質問。8日には岡山市新福の場外馬券売場問題が再燃している件で、中央競馬会と農水省に釘を刺しておきました。競馬会と農水省の見解(日隈はダメ)は変わっていません。
行政監視委員会の長期的テーマは「財政投融資対象機関の点検」で、私は(1)情報公閲、(2)内閣のリーダーシップ、(3)公法人への倒産法の適用、を提案しています。短期的テーマは「警察不祥事」をとり上げ、とくに「交通違反のもみ消し問題」の全国の警察での総点検を強く要求しています。
岡山5区で民主党から立候補することになっていた加藤勝信氏が5月8日、自民党に入党しました。「勝算のない」小選挙区選挙を断念して、自民党の比例名簿で、ということのようです。誓約書破りの重大な背信行為です。橋本龍太郎元総理が自ら動いて「一本釣り」をしたようですが、「うそ」と「だまし」の「何でもあり」のやり方で、見識を疑います。だまされた方が悪い、だました方が勝ちだ、というような世の中にしていいんでしょうか。自民党に教育改革を言う資格はないと思います。
民主党岡山県連代表としての私の政治責任も重大です。何はともあれ、岡山5区の民主党公認候補を何としても擁立しなければなりません。全力を尽くします。
5月20日(土)午後7時から津山文化センターで開かれた樽井良和君の時局講演会に菅直人さんが来てくれました。終了後、菅さんは夜行列車で東京へ。
日曜朝は「報道2001」(OHK)、「日曜討論」(NHK)、「サンデープロジェクト」(KSB)と3連続テレビ生出演の後、空路岡山へ。午前中の河田英正さんの決起集会は菅伸子さんが代理をつとめてくれましたが、午後の中桐伸五さんの決起集会には間に合いました。いずれの決起集会も、なかなか盛況で、菅さんの話も良く、盛り上がってきました。菅さんは午後4時から記者会見。政権交代を前提に民主党の「サミット準備本部」立ち上げを発表。4時半からの街頭演説を終えて奈良へ。頭が下がります。
2000/05/23 第4号 |