2014年 江田五月のショートコメント | 戻る/ホーム/主張目次 |
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2014/12/29 《仕事納め》
本年も残り3日。国会は閉会となり、議員会館は閑散としているが、来月の民主党代表選挙の有権者名簿の確定のために上京している。これが東京での仕事納めだ。予期せぬ突然の総選挙で、与党大勝を許してしまった。野党は、政権選択肢を示せなかったことを、猛反省しなければならない。静かに進行する民主主義の「ミイラ化」を止め、その精神を賦活化するためにも、代表選を成功させて、春の統一自治体選挙で反転攻勢の狼煙をあげる決意だ。今年一年のご支援に感謝し、各位の最良の迎春を祈念する。
2014/12/25 《代表選準備加速》
特別国会が召集され、衆議院での町村議長・川端副議長の選出に続き、衆参の首班指名を経て、第3次安倍内閣が発足した。全員再任と言われたが、政治資金問題を抱える江渡大臣の首のすげかえだけに終わった。万事に「継続」が特徴だ。来月の民主党代表選には、細野豪志さんに続いて本日、岡田克也さんが立候補を表明。私が選管委員長を務める事務作業も、党員・サポーターによる有権者名簿の作製をはじめ、全国11ブロックで開催予定の候補者集会や街頭演説会の準備も進んでいる。記者クラブやインターネット動画での公開討論会も行い、オープンで活発な代表選にする決意だ。
2014/12/22 《中日韓フォーラム》
総選挙の最中に、中日友好協会の唐家セン(王へんに旋)会長から中日韓協力15周年を記念した第1回中日韓人文交流フォーラムへの出席要請が届いた。今日明日の2日間、極寒の吉林省長春で、中国外交学院と吉林中日韓協力センターの主催、中日韓3か国間協力事務局と「環球時報」の協賛で開催される。私の役目は、開幕式に続く3か国代表の「基調演説」の日本側発言。民主党代表選挙、特別国会召集とタイトな日程だが、総選挙の与党圧勝の直後だけに参加者の関心も高そうで、少々無理をして貴重な機会に参加することとした。来年は戦後70周年の節目の年。今こそ東アジアにおける「共生、共創、共栄」関係の構築を目指さなければならないと、問題提起をする。
2014/12/18 《民主党代表選》
海江田代表の辞任を受けて、民主党は代表選挙を行う。特別国会での首班指名に間に合わせるために、両院議員総会で国会議員のみで選出する案もあったが、民主党の危機的状況を受け、2度の常任幹事会と両院議員総会で、約23万人の党員・サポーターと自治体議員とによる各郵便投票と国会議員等による直接投票を行うこととなった。1月7日に告示して立候補を受け付け、18日の臨時党大会で新代表を選出する。今回の総選挙で民主党議員は11人増え、女性衆議院議員は3人から9人に3倍増となった。私は中央代表選挙管理委員長を務める。活力ある代表選挙で民主党の信頼回復につながる結果となるよう、全力を傾注したい。
2014/12/15 《たたかいを終えて》
民主党最高顧問として「今こそ、流れを変える時。」と総選挙に臨んだが、与党の大勝を阻止できず、民主党も11議席増に終わった。地元岡山をはじめ北海道から鹿児島まで、解散から最終日まで12都道県に応援に行った。地元の柚木・津村両候補は、再び悔しい比例復活を岡山県で独占し、中国ブロックの民主党の仲間に申し訳ないこととなった。海江田代表落選はショックだが、「国のかたち研究会」などの市民派が多く復帰したことは喜びたい。集団的自衛権行使や特定秘密体制等の憲法秩序改変の現実性が高まる中、平和主義と立憲主義を守る責任を痛感している。
2014/12/11 《今こそ、流れを変えよう!》
いよいよ衆院選最終盤。岡山2区津村、4区柚木は懸命の追い上げで、後一歩まで迫っている。その最中に発表された本年度7〜9月期のGDP2次速報値では、実質成長率は、1次速報値の年率1.6%減から1.9%減に下方修正され、名目GDPも年率3.5%減となり、2年前に安倍首相が公約した名目3%以上の経済成長とは真逆の結果となってきた。更に昨日、政府に不都合な情報を隠ぺいし国民の「知る権利」を侵害する虞のある特定秘密保護法が、解散で国会による監視体制が未整備のまま施行された。安倍内閣には、国会の役割など眼中にないのだ。格差拡大で起きる国民の不満を外に向けて、国際緊張を高める道に進みかねない危険な安倍政権に、信任を与えてはならない。ぜひとも民主候補への一層のご支援を心よりお願いする。危機への流れを変えるため、今こそ投票に行こう。
2014/12/08 《総選挙折り返し》
衆院選は7日目で、後半戦に入った。自民堅調の報道が続く中、麻生副総理の放言が止まらない。社会保障費の増大に絡み「子どもを産まない方が問題」と述べ、アベノミクスでは「結果を出していないのは、経営者に能力がないから」と責任転化。地元岡山2区津村、4区柚木の昨日の演説会はどこも大盛況。街頭の反応も上々で、猛烈な追い上げムードが出てきた。私も県連選対本部長として本日、連合岡山に「投票率100%運動」のお願いを緊急発出。低投票率で民主主義をミイラ化させてはならない。いよいよ正念場だ。私も全国の激戦区の応援に出掛ける。期日前投票も活用しよう!!
2014/12/04 《総選挙序盤戦》
衆議院選挙は本日で3日目。地元岡山2区、4区からスタートし、兵庫県の団体まわりと2区、3区、6区、島根1区と広島2区の民主公認候補の応援にまわった。新聞各紙は「自民300議席」の衝撃的な見出しと同時に、歴史的な低投票率を予想している。大義なき解散と超短期決戦で有権者を白けさせ、民主主義を劣化させて白紙委任を取り付ける手法を許さず、有権者の積極的投票行動で民主主義の活力を取り戻そう。これからが大切。勝利への執念を持ち、投票率を上げる取り組みを続ければ、必ず活路はある。岡山2区の津村、4区の柚木は共に大接戦をしている。1・3・5区の皆さんにもぜひ投票運動に参加し、比例区の民主党と同時に、2区・4区民主候補への支援の集中をお願いする。
2014/12/01 《決戦前夜》
第47回衆議院議員総選挙が、いよいよ明日「公示」となる。これは「告示」と異なり、憲法第7条4項による天皇の国事行為だ。私は解散以降、東京・北海道・山口・広島・岡山・埼玉・福岡・鹿児島の8都道県に応援に入り、移動距離も8353kmとなった。本日は地元岡山2区の津村啓介さんと4区柚木道義さんの各地域選挙事務所の激励と点検にまわり、最後は4区の公開討論会を傍聴。大義も道理もなく、師走の慌ただしさと重なり、有権者の関心が薄いと言われ、安倍首相の言いたい放題はますます増長している。「今こそ、流れを変える時」だ。低投票率を狙ったかのやり方を奏功させるのでなく、有権者が主役の役割を発揮して、必ず国民主権の道理を実現しよう。
2014/11/27 《4回連続の違憲状態》
最高裁は4回連続して、国政選挙を「違憲状態」と判断した。昨日の13年参院選判決では、裁判官15人中、合憲判断は0人で、多数意見の11人が違憲状態、反対意見の4人が違憲と踏み込み、その内1人は選挙無効とした。無効請求は棄却したが、放置すると無効とするとの厳しい意思表示だ。次回参院選では、都道府県単位の制度を改めるなど、制度改革が不可欠だ。野党はそれぞれ改革案を提示したが、最大会派の自民党は、合区案を提示した脇幹事長を事実上更迭し、新執行部も怠慢だ。自民は本判決に「安堵」と言うが、衆院選でも小選挙区5減の小手先改正で間もなく総選挙とし、責任感の欠如は顕著だ。司法軽視はもう許されない。
2014/11/24 《全国行脚を開始》
長野県北部地震で被災された皆さんに、心よりお見舞いを申し上げる。日本は地震から逃れられないとの思いを新たにした。衆議院解散を受け、民主党最高顧問として党選対本部から、公示前3日、選挙期間中7日を、全国応援のために拠出するよう要請された。早速、一昨日の函館を皮切りに、今明日は山口、広島の応援に入っている。地元では、岡山2区の津村さん、4区の柚木さんの事務所開きも、本日無事終了し臨戦態勢に入った。私は25日夜に岡山に入り、政見放送の録画撮りや団体挨拶まわりを予定している。友党からの移籍を含め、民主党公認候補が着々と増えており、街角での反応も日増しに良くなっている。安倍首相の私利私欲解散で、道理を歪めてはならないとの有権者の思いが、民主党の力になってきている。全力で各地の応援に力を尽くしたい。
2014/11/20 《巷の声》
昨日の議員総会で、特に指定された役職者を除き、民主党所属衆参全議員に対し、21日(金)正午まで、総力を挙げて地域活動をするように要請が出された。私は柳田稔企業団体対策委員長と相談し、本日は東京で、各種士業の政治連盟や部落解放同盟等への挨拶回りを行った。どこでも、この解散に何ら大義がなく、安倍政権のもとで身を切る改革が行われていないことへの不満が示された。そして一様に、安倍首相の独断専行に自民党の内部から異論が出て来ないことにつき、懸念が示された。党内がばらばらというのも問題だが、異常な暴挙に対して議論することさえ憚れるようでは、民主主義の将来が危ぶまれる。誰もがそう感じている。また責任を痛感する一日となった。
2014/11/17 《総選挙へ加速》
沖縄知事選も那覇市長選も、自民推薦候補は大差で敗れた。本日発表の7〜9月期のGDP速報値は、年率換算で1.6%減となった。消費再増税の断念は当然だが、これはアベノミクスなど安倍内閣の失政に由来すると断じなければならない。既定路線となった解散・総選挙に対し、民主党岡山県連は昨夜、常任幹事会を開催し、衆院選対策方針を決定し、選対本部を立ち上げて私が本部長に、政策秘書の江田洋一が事務局長に就任した。連合岡山とも協議を開始し、21日の定期大会と同時に猛ダッシュをかけていただく。地元事務所秘書の選挙区配置も行った。大義も道理もない暴挙で、国家財政を破綻に、また国民を格差拡大と生活破綻の崖っぷちに追い込む安倍政権に、敢然と立ち向かう。岡山2区、4区での小選挙区勝利は民主党中国ブロックの至上命令だ。
2014/11/13 《解散風と沖縄知事選》
永田町はすっぽりと猛烈な解散台風に包まれている。しかし、大義はおろか何らの合理性も見出せず、動機不純を疑いたくなる。その一つは、滋賀、福島に続き、今週末が投票日の沖縄県知事選で予想される自民推薦の現職敗北の政治的影響を極小化しようというものだ。基地の辺野古移設が争点だが、翁長雄志前那覇市長が連合等の支援を受けて善戦していると見られる。民主党は、党の制止を振り切って喜納昌吉元参院議員が出馬したこと等の事情から、自主投票としたが、解散風に煽られることなく、沖縄での自民惨敗の結果が出た場合には、これをしっかりと大義なき総選挙に向けた弾みとしたい。
2014/11/10 《ESDユネスコ世界会議》
ユネスコのESD(持続可能な開発のための教育)活動の10年を締めくくる世界大会は、4日からの岡山市でのステークホルダー会議とユネスコスクール世界大会を成功裏に終え、本日から愛知県で閣僚級会合と全体会合が行われ、皇太子さまが雅子さまとともに開会式にご臨席された。私は誘致に関わったこともあり、岡山での開会行事は国会日程で参加できなかったが、可能な限り各種会合に出席している。岡山市は大規模な国際会議を経験しておらず、政令市になった機会に初めての取組みをし、世界100ヶ国からの参加、200人の通訳ボランティア、地元中学校の文科大臣賞受賞など、市民レベルで大きな自信につながったと思う。この経験が、持続可能な社会づくりの担い手教育の新たな出発点となれば幸いだ。Think Globally, Act Locally!
2014/11/6 《オバマ政権危機》
米国中間選挙は、与党民主党が上下両院で大幅に議席を減らし、共和党は両院で8年ぶりに過半数を制した。知事選でも共和党が躍進し、オバマ政権は危機状況となり、残り2年余りの任期は政権の存在意義そのものが問われる。オバマケアと呼ばれる医療保険改革の混乱、ウクライナ危機、過激派「イスラム国」対応、エボラ感染者の出現などへの有権者の不満が要因と言われるが、私が昨秋訪米した時に直面した連邦政府機関の一部閉鎖という大混乱など、「決められない政治」を続ける与野党双方への不信感も強い。2年後の大統領選に向けた動きが始まるが、本命のヒラリー・クリントンを抱える民主党の体制立て直しに注目したい。
2014/11/3 《訪日中国人》
来週のAPEC首脳会議で日中首脳会談が実現するか注目される中、尖閣を巡り半日デモが起きた2012年秋から激減した中国人の訪日旅行者数が、目覚ましい勢いで回復している。1月から9月は179万人で、前年同期比8割増となり、年間200万人を突破する勢いだ。私が会長を務める日中友好会館関連でも、9・10月だけで、100人規模の高校生・大学生や芸術関係の公演などが6件あった。元高円安の影響もあるが、上陸要件を緩和した大型クルーズ船の増加も要因。訪日旅行の満足度は9割に上り、「行きたい旅行先」の上位となった。政治と民間交流は別との姿勢だが、逆に日本から中国への旅行者数は回復の見込みはない。大きな課題だ。
2014/10/30 《「5min.民主」》
元テレビのニュースキャスターで民主党広報委員長の林久美子参議院議員が、注目を浴びている。インターネットニュースで、最新の民主党の動きを約5分間にまとめたニュース番組を開始し、コンパクトに毎週火・金の午後6時に発信して明日が7回目となる。さすがに元キャスターらしい歯切れの良さで、国会での代表的な質疑の模様や、「政治とカネ」問題、政策論議、党役員の視察の模様などを、タイムリーな構成で伝えており、大好評だ。ユーチューブ上の民主党サイトで視聴可能で、民主党のホームページからも簡単に見られ、私も毎回楽しみにしている。ぜひ皆さんにも見てもらいたい。放送はこちらから。
2014/10/27 《福島県知事選》
福島原発事故後初めての福島県知事選で、現職で元民主党参議院議員の佐藤雄平知事から事実上後継指名された前副知事の内堀雅雄候補が初当選した。午後7時に投票が締め切られるや否やの当確で、圧勝だった。民主党は全国会議員が議員会館の事務所に室内用ポスターを貼るなど、応援の全面に立った。しかし、7月の滋賀に続く負けを回避したい自民党本部が、地元県連が選んだ候補者を退けて民主党に相乗りし、政策論争は盛り上がりに欠け投票率も低かった。新知事には、国や東電と対峙できる強いリーダーシップと、福島再興に向けた明確なビジョンが求められる。与党に遠慮しない大胆な活躍を期待している。さあ月末からは沖縄だ。
2014/10/23 《やったぞ!「京山中学」》
「持続可能な開発(Sustainable Development)のための教育」(ESD)に関するユネスコ世界会議がまもなく始まる。11月4日から岡山市でステークホルダー会議が、さらに10日から愛知県で閣僚級会合と全体会合がそれぞれ開催されるが、そこに嬉しいニュースが飛び込んだ。「ユネスコスクール全国大会」の開催を受けて、NPO法人「日本持続発展教育推進フォーラム」が「ESD大賞」を授与して来たが、第5回となる今年から新たに設けた最高位の文部科学大臣賞に、151校の中から岡山市立京山中学校が選ばれた。グローカルな視点を活かした授業をはじめ地域社会とも連携した多様な活動が評価された。徳山順子校長をはじめ関係の皆さん、おめでとう。
2014/10/20 《女性閣僚ダブル辞任》
改造の目玉だった5女性閣僚のうち、小渕、松島両大臣が相次いで辞任の事態となった。政治資金の透明性や政治活動の公正性に対する感性の鈍さが問われる。2人とも辞任理由を国会審議への悪影響回避とし、追及側に責任転嫁するかのようだが、政策審議に入る前提条件が崩れている以上、条件整備を求めるのが野党の国民への責任だ。松島氏は民主党側から告発も受け、辞任後ただちに受理された。今後の展開次第で辞任に止まらない可能性もある。他の高市、山谷、有村の3女性閣僚は揃って靖国神社に参拝し、日中関係改善に向けた関係者の努力に水をかけた。任命した安倍首相の数に驕った羊頭狗肉の「女性登用」策が、裏目に出ている。
2014/10/16 《新閣僚の問題続々》
順風満帆に見えた安倍政権だが、遂に潮目が変わったかも知れない。新閣僚に続々と疑惑が浮上している。松島法相は選挙区内で名前入りのうちわを配布し、公選法違反で近々刑事告発されるという。小渕経産相にも買収等の公選法違反疑惑や不適切な政治資金の使途が発覚。山谷国家公安委員長も在特会関係者との問題が指摘され、高市総務相も重要な時期に靖国参拝明言で、対中関係改善にブレーキ役を果たした。女性登用が裏目に出た形だ。他にも、江渡防衛相の収支報告書問題、塩崎厚労相の秘書の口利き疑惑等もある。平家物語のとおり「おごれるもの久しからず」で、安倍首相の任命責任は免れない。
2014/10/13 《「体育の日」》
1964年の東京五輪開会式が行われた10月10日が、1966年から国民の祝日「体育の日」となり、2000年の「ハッピーマンデー制度」導入により10月第2月曜日と変わり、楽しみな3連休になったが、今年は大型台風の襲来で大童だ。私も連休中は地元におり、今夜の上京方法に苦慮している。あれからちょうど50年で、確かに首都高速や新幹線などインフラ整備で経済効果は絶大だった。2020年の東京五輪に向けて「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ。」のスローガンで各種のプロジェクトも始まったが、労働力の東京集中への懸念、国立競技場をめぐる「カネ」問題、カジノ法案の拙速な議論も気になる。「体育の日」の趣旨、「健康な心身をつちかう」はどこへ行くのか。
2014/10/9 《活動開始》
臨時国会も冒頭の両院での代表質問と予算委員会審議が終わり、各委員会での大臣所信の聴取から本格的な審議が始まる。合わせて本日、私が責任を持つ法務部門会議と憲法調査会の役員人事を決定し、具体的活動を開始した。法務部門では、法務省と最高裁から来年度予算の概算要求の概要を聞き、法務省から提出予定法案の提示を受け、テロ資金処罰法改正案への対応を協議した。憲法調査会では関係部門と合同で、選挙権年齢引き下げ関係の検討に入った。久々の現場での活動で、初心を忘れず頑張りたい。資質問題も出てきた松島法相の所信に対しては、議長退任以降自粛してきた質問を解禁し、大所高所からの議論をしてみたい。
2014/10/6 《地方創生の理念》
安倍首相は、地方創生は内閣の最重要課題で、景気回復の波を全国隅々に届けるとし、新規立法を提出した。しかし最近、この政策理念を疑問とする論調が出てきた。経済成長が課題を解決するというのは幻想だとの指摘だ。アベノミクスの成長戦略や景気回復は、大企業だけの話で、大多数の国民にその実感はない。戦後の全国一律の経済成長政策と、国・県・市町村という縦系列の行政支配の結果が、現在の地方衰退だ。その検証と反省がなければ、同じことを繰り返す。現在私たちが直面している課題は、モノやカネで償えない人生の目標喪失や絆の崩壊であり、各地域の特色ある地域力に着目し、新たな地域主権を確立することこそが重要だ。
2014/10/2 《再生エネ買取り中断》
再生エネルギー買取り制度は、福島原発事故を受け、脱原発依存を目指して導入された。ところが電力各社で、太陽光を中心とする再生可能エネルギーの買取り契約手続きの中断の動きが拡大している。太陽光や風力による発電は天候に左右され、それに対応する送電網の整備や蓄電池の開発などが不十分で、対応に多大な経費がかかるからだという。経産省は新たに有識者による作業部会を設置し、送電線の容量や電力需要の変動などを踏まえた電力各社による買取り可能量などを検証するという。何とも心もとなく、その上原発再稼働先にありきでは、下心が透けて見える。私が視察したドイツでも、課題は同じだが、向き合う姿勢は正反対だ。脱原発依存・再生エネルギーへの取組みこそが、最優先課題だ。
2014/09/29 《第187臨時国会》
本日召集された国会の冒頭で、安倍首相は所信表明を行い、抽象的な美辞麗句を散りばめて「地方創生」、「女性活躍」と意気込んだ。しかし集団的自衛権や消費税再増税、労働者派遣法改悪などには踏み込まず、また安倍首相の描く未来の夢と国民が直面している現実との開きは極大化している。野党が質すべき課題は多い。本日の両院議員総会で私は、従来の役職に加え、憲法調査会会長とネクスト法務大臣にも就任し、常任幹事会と次の内閣閣議の両方に出席することとなった。会期中にある沖縄県知事選への対応が問われているが、総会で枝野新幹事長が逃げずに沖縄県連と毅然とした調整をすることを明言した。来年の統一自治体選挙もある。確かな対立軸を作って行きたい。
2014/09/25 《児童虐待》
警察庁によると、今年1月から半年間に全国の警察が摘発した児童虐待事件は317件で、去年より96件増え、統計を取り始めた平成12年以降で最も多くなった。死亡も10人いる。また、虐待の疑いで児童相談所に通告した子どもは1万3000人余に上り、過去最多だった去年の同じ時期より3000人近く増えた。別の統計では、児童虐待で死亡した子どものうち、0歳児が4割を占め、加害者の約9割が実の母親だ。児童憲章の「すべての児童は、心身ともに、健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される」の言葉が虚しい。憲法制定時に検討された「子どもの権利」条項に代わるものだが、法規範でないからといって空手形にしてはならない。
2014/09/22 《原発ゼロの道筋》
原発が1基も稼働しない「原発ゼロ」となって1年が過ぎた。猛暑の夏だったが、電力使用率95%以上の「厳しい」状態の日は、関西と中部で1日ずつあっただけで、軒並み「安定」状態だった。原発ゼロでも夏のピークを乗り切れることが裏付けられた。節電や省エネ、自家発電等が進んできたことが主たる要因だ。原油等の輸入経費の高騰は、円安の影響も大きい。小渕経産大臣はNHK討論で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる電力は供給が不安定だとし、将来的には原発再稼働は必要と述べたが、過酷事故や廃棄物のことを考えると、民主党政権が示した「30年代原発ゼロ」実現のために新エネルギー開発などにこそ政策努力を傾けて欲しい。
2014/09/18 《民主党新体制始動》
民主党は16日の両院議員総会で、代表代行に岡田克也前副総理、幹事長に枝野幸男元官房長官、政調会長に福山哲郎元官房副長官、国会対策委員長に川端達夫元総務相を起用する新役員人事を全会一致で了承した。最適・最強の布陣だ。同日の民主党・新緑風会の議員総会では、常任役員と委員長・会長メンバーも決定した。私は引き続き、法務委員、懲罰理事、倫選特委員、統治機構調査会委員を務めることとなり、月末からの臨時国会の準備が始まる。海江田代表は「雨過天晴」と、決意を表現した。山口二郎教授は研修会で、「希望とは地上の道のようなもの」という魯迅の「故郷」の言葉で講演を締めくくった。これからも希望に向かって、みんなで道を作っていきたい。
2014/09/15 《「敬老の日」》
日本では男女ともに人生80年時代となり、75歳以上はほぼ8人に1人で、100歳以上も5万人を超えた。各地の敬老会に出席し、戦争の時代の記憶を若い者に伝えること、若い者の子育てを手伝うこと、ネットやメールにも手を出すことなどを訴えている。介護する人もされる人も65歳以上という「老老介護」世帯の割合が5割を超え、少子化と人口減少も止まらない。世代を跨いだ生活支援は必須だ。高齢者が老け込むのでなく、社会との繋がりの中で豊富な経験や知恵を発信してもらいたい。若者の暴走に対する叱責も大歓迎だ。
2014/09/11 《地元活動の点検》
昨日、川内原発の新たな動きなどがある中、民主党岡山県連の常任幹事会では、来春の統一自治体選挙に向けた支援体制を決定し、来月中旬までに公認上申を終えて決戦に臨むことを確認した。引き続き江田事務所事務局会議を開き、選挙区毎に情勢分析をして具体的な対応を開始し、支持者名簿の再整理も行うこととした。疎かになっている地域毎の国政報告会も再開したい。今進めている県内自治体の首長や議会まわりも、概ね好評で要望も具体的だ。地道な活動こそが選挙の王道だと実感している。
2014/09/08 《原点に立ち還る》
父三郎と私の二代にわたり地元岡山の大番頭を務めてくれた大亀幸雄さんを偲ぶ会は、全国から多数の参加者を得て大盛会となった。一貫して市民政治の実現というロマンを追い求め、類まれな構想力と実行力で政治を動かした。今朝は快晴の岡山駅前で、民主党岡山県連の国会議員・地方議員の仲間と共に「おはよう730」街頭演説を行った。2007年夏の議長就任にともない警備の都合で自粛して以来、実に7年ぶりだ。その後は、市民生活の現場を預かる県内自治体の首長や議会まわりを始めた。原点に立ち還り、政治への信頼を取り戻したい。
2014/09/04 《改造内閣発足》
今回の内閣改造と党役員人事は、新人8人・女性5人で、目先を変えて巡航高度を保とうという以外に、狙いが分からない。民間起用はゼロだ。総裁経験者の谷垣氏の幹事長はサプライズで、他に若干名の安倍首相と路線が違うと思われる人の起用と相まって、行き詰まった近隣外交の転換を図ろうとするのなら、それ自体には歓迎のエールを送りたい。しかし、起用された女性陣は実に多様で、直ぐにもハイトーンの不協和音が聞こえて来そうな気がする。男女共同参画の核心部分さえ共有は困難ではないか。今日明日は民主党・新緑風会の研修会で、16・17日は全議員研修だ。臨時国会に備えて緊張感を高めたい。
2014/09/01 《子どもの貧困対策》
厚労省が公表した「子どもの貧困率」は、2012年は16.3%と過去最高で、ひとり親世帯では54.6%と、ともに先進国の中で最悪だった。そんな中、子どもの貧困対策大綱が閣議決定されたが、当事者らが求めていた児童扶養手当や給付型奨学金の拡充は、財源難に加え施策効果が未確認として退けられ、数値目標も設定されていない。民主党政権時代には、「子ども家庭省」の創設を目指し、「子ども手当」や高校の授業料無償化なども実現したが、現政権はこれらを削り、回復は一顧だにされていない。貧困の連鎖と言われるが、世帯の貧困のために子どもの能力が開花できない事態は、何としても解消しなければならない。
2014/08/28 《週刊誌が報じた「問題行動」》
本日発売の週刊新潮は、私が今年4月に議員会館で西サハラ難民政府のムロウド大臣と会ったのは、元法相として「問題行動」だから、早々の引退を勧めるとの記事を載せた。モンゴルから帰国して岡山に戻る道中に、同誌の記者から回答期限を付した2通の質問メールが届き、新幹線内から記憶に従って丁寧に回答メールを送ったので、悪意に唖然とした。「専門家」による解説や公安調査庁資料の引用はあるが、難民政府やポリサリオ戦線についての記述は断定的だ。しかし、アフリカ連合(AU)は西サハラを加盟国と認め、モロッコは反発して脱退している。私は東ティモールと同様に、西サハラについても国連主導の住民投票によるモロッコとの係争解決を心待ちにしている。ムロウド氏がテロリストだという情報は、未だに私にはない。週刊誌の対応は残念だ。
2014/08/25 《地域と家族で「自助」》
広島土砂災害はモンゴルで第一報を聞いたが、広島市の住宅地の、丘陵を生き物が這い上るような様子に、以前から感じていた危惧が現実となった。土砂災害防止法は、広島県で1999年に30人以上が死亡した災害を契機に、砂防施設などハード対策のほか、災害危険地域での避難体制の充実を狙いに制定された。しかし、今回の地区は警戒区域未指定だった。民主党は本日、本部で代表、幹事長や私も出席し、地方も参加するウェブ会議方式で、災害対策本部の会合を開催して国への要望をまとめた。わが国は災害多発国だ。日ごろから地域や家族で、地震等も含め、しっかりした避難のための「自助」方法を話し合い、これとボランティアを含めた共助や公助とが緊密に連携する体制を築きたい。
2014/08/21 《感性の交流》
遥かにモンゴルより、広島土砂災害で被災された皆さまに、心からお見舞いを申し上げる。昨日から日本側3議連の国会議員総勢13人が合流し、書道展「蒼天と太陽の絆」の開会式を成功させ、外相、議長、モ側議連会長との会合を終えた。日本とモンゴルは文字が異なるが、白紙に墨と筆で瞬間に描く象形に対する感性には、共通のものがありそうだ。女流書家の矢萩さんを先頭に、安倍首相のご母堂ら門下生の参加も花を添えた。私は挨拶で、この感性をもっと磨き、蒼天のモンゴルと太陽の日本との絆を強めようと述べた。本日は習国家主席の訪問と重なる中、首相との会見も実現した。両国の交流を一層進めたい。
2014/08/18 《2度目のモンゴル》
明日から22日まで、再度モンゴルを訪問する。モンゴル現代書道連盟と衆参の3友好議連の共催でモンゴル日本書道展「蒼天と太陽の絆」が開催され、その開幕式に参院議連の会長として柳沢参院議員らとともに出席する。エンフボルド国家大会議議長、アルタンホヤグ首相、ボルド外相等との会見予定もある。モンゴルは中・ロ両隣国との関係のほか、民主化・市場経済化以降は、日本を第3の隣国として重視している。北朝鮮と国交を有する国でもあり、21日には習中国国家主席も訪モ予定だ。日モ両国の「戦略的パートナーシップ」を更に深め、東アジアの信頼関係強化を総合的に進めたい。
2014/08/14 《70回目の終戦記念日に向けて》
明日の69回目の終戦記念日も、例年通り無名戦士の墓「千鳥ヶ淵墓苑」で献花をし、政府主催の全国戦没者追悼式に参加する。100年前の8月に第一次世界大戦が勃発し、その教訓からパリ不戦条約を結んだのに、人類は再び第二次大戦を起こした。私たちはその惨禍を乗り越え、戦争放棄の憲法を手に入れた。しかしこの一年間に安倍政権は、靖国参拝、特定秘密保護法制定、武器輸出三原則骨抜き、集団的自衛権容認などを次々に行った。来年は戦後70年の節目の年だ。これから1年間で、国内政治を刷新し、近隣アジア諸国との関係を改善し、戦後史の礎となった憲法に磨きをかけて節目の年を迎えたい。
2014/08/11 《8・11山の日》
再来年から8月11日を国民の祝日「山の日」とすることが、先の通常国会で決まった。山に親しみ感謝する日だ。16番目の祝日で世界的に見ても多いため、お盆休みと重ねることも検討されたが、12日が御巣鷹山の慰霊の日と重なるため、その前日となった。「森は海の恋人」とも呼ばれる。世界遺産となった富士山では今夏から、一人千円の入山料を集め、山の保全に使う。同様の取り組みは全国に拡がっている。里山を大切にする動きと合わせ、山や森の魅力と豊かさを国民的財産とする具体的な取り組みに繋げる祝日としたい。
2014/08/07 《長崎原爆》
民主党非核議連(岡田克也会長)は、来春のNPT再検討会議に向けた政策提言などを目的とし、本年3月にはNPDI(核軍縮・不拡散イニシアティブ)の外相会合が広島で開催される前に、核廃絶の機運を高めることを目指して広島を訪問した。本日は、9日の平和祈念式典直前の長崎を訪ね、長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)、浦上天主堂、原爆資料館等を訪問し、田上・長崎市長と懇談し、さらに被爆特使第1号の山脇佳朗さんから多感な少年期の被爆体験を聞いた。核兵器廃絶長崎連絡協議会はRECNAとともに学生代表団を海外に送り、これを知った岡山の中学生が修学旅行で長崎を訪ねた際、求めに応じて平和講座を開講した。嬉しい次世代への承継の動きだ。来年は原爆投下から70年。世界の指導者にぜひ被災地を直接に見聞していただき、核なき世界への確かな歩みを前進させたい。
2014/08/04 《平均寿命と健康寿命》
2013年の日本人の平均寿命は、女性86.61歳、男性80.21歳で、いずれも過去最高となった。女性は2年連続世界一で、男性も世界第4位だ。男女とも戦争直後の1947年には50歳代だったことを思えば、今昔の感がある。しかし、長いばかりが能ではない。厚労省は平均寿命とは別に、介護を受けずに自立して生活できる「健康寿命」も算出しており、2010年は男性70.42歳、女性73.62歳だった。私は現在73歳で健康寿命を越えたが、先日の訪中ではプレミアムエコノミーでも平気で、世界自然遺産の巨大カルスト地形「龍水峡地縫」の3時間アップダウンも僅かな筋肉痛が残っただけだった。平均寿命の80歳まであと7年。みんな元気で、医療や介護の経費を減らそう。
2014/07/31 《積極的対話主義》
国会議員になり初めて訪中したのは、1978年。自転車で溢れていた北京は、今では自動車で溢れ大渋滞だ。青空に映える故宮は、PM2.5に汚染された空気で霞んでいる。一昨日の雷雨が上がり澄んだ空気を期待したが、昨日も終日北京の空は煙っておおり、大気汚染の深刻さを痛感した。中国の環境問題は日本に直結しており、日本の経験と環境技術の出番だ。また北京と重慶での各会談ではどこでも、両国の理性的な対話により日中関係を好転させたいとの思いを共有できた。両国は未来永劫、隣人であることに変わりない。残りの訪中日程も、積極的対話主義で両国の友好交流に尽くしたい。
2014/07/28 《今年2度目の訪中》
明日から、5月に続き2度目の訪中をする。招聘先の中国人民外交学会は、建国直後の1949年12月に周恩来首相の意向で発足した新中国初の民間団体で、中国の外交関係が共産圏諸国に限られていた時代に、西側を含めて幅広い国際交流を行い、国際平和に寄与することを目的としている。今回は民主党女性議員代表団として、神本副代表や元議員らとともに北京と重慶を訪問し、全国婦人連合会、外交部や重慶市政府関係者との会談も予定されている。困難を極める日中関係だが、だからこそ、あらゆる機会を見つけて出来るだけ足繁く足を運び、多様なチャンネルの確保に努めたい。
2014/07/24 《モンゴル大統領来日》
エルベグドルジ大統領がビジネスマン150人とともに来日し、安倍首相との首脳会談では経済連携協定(EPA)交渉で大筋合意に達し、経団連・モンゴル政府共催のビジネスフォーラムにも出席した。私も昨日、参議院日本モンゴル友好議員連盟会長として、午前中にはバイ会談をし、夜の「モンゴルの夕べ」でも日本側を代表して来賓挨拶をした。地下資源に恵まれた同国は、中国・ロシア・北朝鮮と日本との外交関係にとっても最重要国の一つ。モンゴルもまた日本を必要としている。大統領とは参議院本会議場での演説実現以来のお付き合いで、最近は議連会長として折に触れ親交を深めている。来月中旬には、ウランバートルで開催される日本モンゴル友好書道展の開会式に出席する。日・モンゴル関係という育ち始めた子馬を、立派な駿馬に育て上げたい。
2014/07/21 《「スーパーボランティア」を悼む》
本日未明、地元で長くスーパーボランティアを務めてくれた黒田雅代さんが、40歳という短い生涯を閉じた。悲しみに堪えない。私どもは同じ町内に住み、彼女と私の二男とが小・中の同級生でもあり、家族ぐるみで親しくしていた。歌が得意で、小学生時代には私の新年会で美声を披露してくれた。成人してからは、私の選挙カーの常連ウグイス嬢として県下に良く通る美声を響かせてくれた。3年前に末期癌で余命1年と宣告されたが、めげずに民主党関係者の会合の司会を積極的に買って出てくれた。緩和ケアのお陰で、静かに眠るような最期だったとのことで、今にも笑顔を返してくれそうな穏やかな寝顔に、別れを告げてきた。「まあちゃん、本当に有難う。安らかにお休み下さい」。
2014/07/17 《原発再稼働?》
原子力規制委の審査で、川内原発に「適合」との判定が示された。政府は審査を「世界で最も厳しい水準」だとして、政治判断を加えず、速やかに再稼働させる方針だ。しかし、防災対策は自治体任せで、規制委は審査しない。現に川内原発には、火山対策や住民避難計画に不備が指摘されている。民主党政権時代に「2030年代原発ゼロ」を目指し、40年廃炉、新増設不可の方針で、規制委は作られた。しかし安倍政権は、脱原発依存の道筋を示すことなく、原発を今後も「重要なベースロード電源」と改めて位置づけた国のエネルギー基本計画を閣議決定し、新増設も否定していない。ドイツと異なり、経験から学ばぬ無責任な原発政策は、断じて反対だ。
2014/07/14 《潮目を変える!》
私も応援に入った滋賀県知事選は昨日、元民主党衆院議員の三日月大造候補が、自公推薦候補との接戦を制した。嘉田知事以来の「卒原発」、選挙中の集団的自衛権の閣議決定や性差別野次、「金目でしょ」など自民党の驕りのほか、中央官僚の天下りと中央の政党幹部の応援が滋賀県民の自治意識を逆撫でし、無党派層が強く三日月支援に回ったことが大きい。本日の衆院予算委での集団的自衛権の集中審議では、海江田代表と岡田最高顧問が質問に立ち、経済混乱や外交軋轢が新三要件を満たす可能性まで見え始めた。国民が直感している危険は、決して杞憂ではない。滋賀の結果を、支持政党を見失って無党派となった元民主支持層の復帰の契機とするため、潮目を変えるための民主党の責任は重大だ。
2014/07/10 《滋賀県知事選挙》
超弩級の台風8号が近づくなか、「チームしが」の三日月大造候補の応援に入った。事務所で大きな候補の人形に迎えられた後、高校や留学で同期の友人、推薦団体の事業所等をまわった。7月13日が投開票でいよいよ最終盤を迎え、激しい選挙戦となっている。「チームしが」の候補は、嘉田由紀子知事の後継者として自公候補を猛追しており、一地方の首長選挙ではあるが、争点は「集団的自衛権」、「卒原発」から女性蔑視や「金目でしょ」の思慮無し発言にまで及び、安倍首相の強引な政権運営に潮目の変化が現れるか、全国の注目を集めている。
滋賀県民の良識を示してもらうよう、最後まで全力を尽くす。
2014/07/7 《女性の進出》
安倍政権は、女性の積極登用を重要政策に掲げ、各界の指導的地位につき、2020年までに3割以上を女性とすることを目指す。先に、厚労省に村木厚子事務次官を、人事院に一宮なほみ総裁を起用し、内閣人事局発足後初めての今回の中央省庁幹部人事でも、外務、法務、経産と厚労各省で一気に4名の女性局長が誕生した。しかし、地方議会に続き国会でも、自民党男性議員による女性蔑視の野次が発覚。人権意識の伴わない女性登用では、「仏作って魂入れず」だ。国会での女性議員の割合は、衆院8%、参院16%で、民主党も衆院では女性議員はわずかに3人だ。選ぶ側の有権者の意識改革も必要だが、政党の候補者選びでのクォータ制の導入なども欠かせない。
2014/07/3 《友好会館・公益財団第2期へ》
日中友好会館は、長い前史の後に、1983年に友好7団体のうち最も新しい組織として創立され、国民レベルでの活動拠点として、中国の留学生受け入れ、青少年交流、文化交流など多様な分野で交流事業を展開してきた。私は、参院議長退任直後の2010年7月に会長に就任し、2012年に法人改革に伴い公益財団法人へ移行して、新しい出発をした。先日の評議員会で選ばれた理事11人により、本日の臨時理事会で第2期の役員を決定し、日本航空の北京支店長や常務取締役を歴任した荒井克之さんを、新たに常務理事に選定した。私の会長や程永華大使の名誉顧問は、続投だ。日中関係は困難な時代が続くが、新しい陣容と発想で、積極的交流事業を進めたい。
2014/06/30 《憲法解釈変更の閣議決定》
明日の与党合意を受けて直ちに、安倍内閣は臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使は越権との歴代政権の憲法解釈を変更し、これを容認する閣議決定を行う方針だ。戦後一貫して堅持してきた「専守防衛」の基本原則を、国民の声も聞かず国会での論議もせず、密室協議で変更するもので、政権の正統性は国民主権に基づく憲法の授権に由来するという立憲主義に違反し、法の安定の観点からも絶対に許されない。これまでに確定した安全保障に関する憲法原則を廃棄することにより、次の世代は切り札というべき貴重な外交上のカードを失い、日本は「外国のために戦争をする」国となり、アジアにおける軍事ブロック対立構造の形成に手を貸すことになる。国民世論はこれを許容しないと確信する。
2014/06/26 《「頑張れ!「チームしが」》
「卒原発」を掲げた嘉田由紀子氏の後継を決める滋賀県知事選挙が本日告示され、元民主党衆院議員の三日月大造候補と自民、公明両党等が推薦する元経産省官僚らが、7月13日の投開票を目指してスタートした。当面国政選挙が行われず、争点は原発再稼働や集団的自衛権などにも及ぶ。民主党は、嘉田氏と「チームしが」を結成し、政党の推薦を受けないと表明した三日月候補を全面支援しており、私の秘書も毎週末応援に入っている。結果は秋の福島、沖縄各県知事選挙にも大きく影響する。滋賀県はこれまでも、中央直結型を排し、魅力ある自治に取り組んできた。何としても勝利し、海江田・民主党の反転攻勢のきっかけにしたい。
2014/06/23 《行き過ぎた野次》
たかが野次だといっても、見過ごせないものもある。先日の東京都議会の本会議で、晩婚化などの質問をしている女性議員に対し、「早く結婚しろ」「産めないのか」と心ない野次が男性議員から飛んだ。女性議員からの懲罰の求めには、申立書に発言者が特定されていないからと、当初は不問に付す構えだった。さすがに世論の批判をおそれ、4日が経過して、やっと都議会自民党幹事長が発言者を公表した。発言者も所属会派も、議会人なら多数に紛れて「蛙の面に水」では済まされない。かつて女性を「生む機械」と発言した厚労大臣もいたが、安倍内閣の女性重視は、女性を成長戦略の道具とするもので、人格の尊重ではないようだ。
2014/06/19 《忙殺》
通常国会は22日までだが、土日に当たるため、明日が実質的最終日で、各種の会議や会合が目白押しだ。法案を参議院に送付した衆議院では議員に時間の余裕が出来るため、政党や議員連盟などの会合を開く。しかし、委員会や本会議での法案処理に当たる参議院議員は、体が二つあっても足りない。重要法案なのに拙速な審議を迫られることも少なくなく、本日も法務委員会で合意の無いまま内閣提出法案の採決が行われ、議員提出法案は置き去りにされた。今夕の会合も、選択しても各種士業や業界団体の総会、同僚のパーティーなどが4つも重なっている。そこに、環境大臣の心無い「金目」発言が飛び込んだ。「忙」で「心を亡くす」ことだけは、許してはならない。
2014/06/16 《6・15から54年》
私の大学入学は60年安保の年だ。地方の高校から上京して直ぐに、駒場の自治会の西部邁委員長などに触発されてクラスの自治委員に手を上げ、連日のクラス討論とデモの渦に揉まれた。本郷の樺美智子さんが亡くなった6月15日は、駒場も隊列の後方から国会構内に入った。以来54年が経ち、当時の岸首相の孫に当たる安倍首相が率いる政府は、確定した憲法解釈を敢えて変更して、集団的自衛権行使容認で国のかたちを変えようと躍起だ。安保条約は憲法に触れており、憲法解釈の変更で安保条約も変化する。しかし今の学生からは、異議の声は聞こえない。若者が無感動、無気力、無責任で、自分たちの未来に無関心となった国は衰退する。危機は深刻だ。
2014/06/12 《ただ一回の党首討論》
通常国会が残り11日となって、やっと昨日、党首討論が行われた。月一回の定例開催が、与野党で基本合意されたものだが、今国会では今回が最初で最後だ。海江田民主党代表は冒頭、集団的自衛権に対する党の立場を明示し、憲法の解釈変更で行使容認は出来ないと迫ったが、安倍首相は、国民の命と暮らしを守る責任という常套句を繰り返すばかりで、議論は全く噛み合わず、相変わらず聞く耳持たずだった。政府・自民党はなりふり構わず、20日の閣議決定に向けて暴走している。民主党は今こそ、安全保障環境の緊張緩和に向けて、集団的自衛権を行使しないという憲法原則に則った「積極的平和外交」を提起して取り組みを強めるべきだ。
2014/06/09 《民主党代表の使命》
民主党の海江田万里代表の任期を1年以上残して、党内から代表選前倒しの声が出て来た。支持率に「目に見える成果」が出て来ず、野党結集にも動きがないからだというが、本音は選挙の不安だろう。困難な時期の海江田代表の苦労は並大抵のものでなく、友情や共感を欠いた表面的批判で結束の乱れを誘うのでは、展望は開けない。「みんなの党」と「日本維新の会」の相次ぐ分裂を睨んだ思惑も見えるが、その先に目指すべき「国のかたち」が曖昧では、国民の共感は得られない。民主党は全国に地方組織があり、地方議員は約1500人もいる。海江田代表は11日の党首討論で、使命感を持って民主党の主張を鮮明に示し、野党結集の旗印を高く掲げて欲しい。
2014/06/05 《出生率増・人口減》
2013年の人口動態統計が出た。出生率は1.43で2年連続上昇したが、人口減少数は過去最大という。昨年の出生数は102万9800人で、前年よりおよそ7400人減少し、過去最少となり。また、死亡者数は126万8000人でおよそ11万2000人増加し、戦後最多となった。出生率の増加は民主党政権の子ども・子育て支援の成果と言えよう。現政権の下で、雇用不安などにより晩婚、晩産がさらに進むと、少子化問題の根本的解決は絶望的だ。政治は、子育て世代の将来不安を、集団的自衛権などで煽ってはならない。
2014/06/02 《猛暑・熱中症》
6月に入ったばかりなのに、全国的に猛暑に見まわれ、地元高梁市でもこの時期では異例の猛暑日となった。猛暑日、真夏日及び夏日とは、最高気温がそれぞれ35℃、30℃及び25℃以上になる日をいい、30℃を超えると熱中症による死亡者が出てくるそうだ。熱中症とは、暑さが限界を超え、これに対する身体の適応機能に障害が起きて生じる異変の総称で、日射病や熱射病を含み、また屋内・屋外を問わず高温・多湿等と原因も様々ある。環境省HPには、熱中症予防サイトがある。高齢者や幼児はもとより健康に自信のある者も、早めに対応を取って猛暑を乗り越えよう。
2014/05/29 《衆参の集中審議・数の驕り》
昨日の衆議院予算委員会と本日の参議院外交防衛委員会で、安倍首相が出席しテレビ中継付きで、集団的自衛権についての集中審議が行われた。特徴的なのは、安倍首相の不誠実さだ。昨日の岡田克也さんの質疑の際には、首相は野党の野次をたしなめながら自らは自席で野次を飛ばし、本日の福山哲郎さんの質疑でも同じ答弁を繰り返すばかり。自分の考え方と安保法制懇の報告書とを都合良く使い分け、「限定的」「必要最小限」を繰り返して抽象論で時間稼ぎをし、議論を噛み合わせて成果を得ようという姿勢が全く見られない。「私の答弁をよくお聞きいただきたい」と連発するが、その前に質問をよく聞くことが必要だ。数の驕りが際立ってきた。
2014/05/26 《第2期日中友好会館へ》
制度改革に伴い日中友好会館が「公益財団法人」へ移行して、間もなく満2年が経過する。現理事の任期満了を前に、本日の臨時評議員会の決議で次期理事11名が決まり、私を含め9名が再任され、新たに吉田隆司さんと荒井克行さんが選任された。吉田さんは日中学院の新学院長、荒井さんは日本航空で長く中国関係の事業を担当され、ともに経験豊富だ。6月下旬の評議員会を経て、第2期役員体制が始動する。日中関係は大変困難な状況が続いている。退任となる3人の現理事のご貢献に感謝し、新体制を誕生させた評議員の労に報いるため、理事・評議員・職員・関係者全員が英知を絞り協力し合って、日中両国の信頼関係の一層の改善と強化に取り組む。
2014/05/22 《法曹の役割》
若い裁判官の後輩から、法曹に旬の時代が来たと、心躍るメールが届いた。昨日の二つの地裁判決は、極めて意欲的だ。横浜地裁は、厚木基地の自衛隊機の初の飛行差止めと過去最高の賠償額を命じた。福井地裁は、大飯原発の基準地震動は極めて楽観的に過ぎ、求められる高度な安全性や信頼性を満たしておらず、経済性では償えない人格権侵害の危険があると判断して、再稼働の差止めを命じた。どちらの判決も、住民の被害や不安を真正面から受け止めており、上級審の判断が注目されるが、住民に寄添う判断を得るためには、弁護士の一層の奮起が必要だ。因みに本日は、私の誕生日と父・三郎の命日だ。一層精進して行きたい。
2014/05/19 《「必要最小限」のマジック》
安保法制懇報告は、中国でも、デモや集会の「戦争反対!」という音声も含めてテレビ報道された。中国政府の強い懸念の反映だろう。「わが身を振り返れ!」という反批判の繰り返しが、限りない緊張激化を生み出す。報告と同じ15日に私は、中国人民対外友好協会の設立60周年行事で習近平国家主席の演説を聞いた。中国革命の経過から説き起こし、国境を越えた民間や地方政府などの多様な交流に携わる同協会が平和構築のために果たす役割を強調した。安倍首相は集団的自衛権の行使容認に向けて、「必要最小限」というマジックを駆使して反論を封じ込めようとするが、なぜそこまで「錦の御旗」を欲しがるのか。逆に報告書が示した「集団安全保障」の御旗は不要というのでは、国際平和と緊張激化の意図的混同が透けて見える。
2014/05/15 《2014初訪中》
日中両国の首脳の関係は冷え込んだままだが、中国からの訪日客は随分と増え、またGW前後からは、日中友好議員連盟など日本の政治家の訪中も続いている。私も今年初めて、中国人民対外友好協会の李小林会長に招聘され、日中友好会館会長として、会館幹部と共に北京を訪れ、本日の同協会設立60周年記念大会に約50か国400人の外国客とともに出席した。中国側は、功労のあった皆さんとともに習近平国家主席が参加して演説し、私も別室での参加者代表20名余との記念撮影の際に、短時間だが現職議員として初めて握手をして言葉を交わした。日中関係改善の良い契機となることを願っている。
2014/05/12 《ハンセン病闘争の行方》
今年の群馬県草津町でのハンセン病市民学会は、深い悲しみに包まれた。開会前夜の9日、全国ハンセン病療養所入所者協議会の神美知宏会長が80歳で、続けて11日には、ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会の谺雄二会長が82歳で、相次いで他界された。谺さんとは先日の重監房資料館式典が最後となった。13年前の5月11日は、熊本地裁が国の強制隔離政策を違憲とする判決を下した記念すべき日だ。この問題の解決に命懸けで取り組んだお二人の死は、1953年の予防法闘争以来のたたかいの関係者にとっては、まさに戦場で友を失うに等しかろう。時を経て、残された時間はわずかだ。お二人の遺志をしっかりと受け継ぎ、課題解決に更なる努力をしていく覚悟だ。
2014/05/08 《大恩人の死》
父と私の二代にわたり地元の大番頭を務めてくれた大亀幸雄さんが、連休中に満85歳で亡くなった。昭和21年に父を訪ねて弟子入りし、わが家に住み込んだ。以来、社会党岡山県書記長15年、岡山社民連書記長18年のほか、日本新党岡山幹事長等を歴任し、岡山県政界の陰の実力者だった。父の急逝後に社会党を離党し、後継の私の父親代わりとして、演説の仕方から資金集めの方法まで、厳しく叱咤し指導してくれた。平成7年に自身の政治活動50年・戦後50年を節目に政治活動の一線を退くまで、一貫して政治にロマンを求め、「新しい政治・新しい政党」を追求し、常に新しいことを仕掛けていた。枯れるような見事な最期だったが、今の政治状況はさぞ心残りだったと思う。どう報いるか、新たな試練を与えられた思いだ。
2014/05/05 《国会は全国民を代表するか?》
安倍首相が、集団的自衛権行使容認に向けた姿勢を強めるに従い、国民の間では、憲法にの関心が強まり、安倍首相の姿勢に懸念を示す意見が強まって来た。憲法記念日にも、例年よりも多くの集会などが開かれたようだ。NHKの世論調査でも、憲法改正の必要性を認める人は前年から14%減り、「改正必要」と「必要なし」の割合がほぼ同じで、9条については「改正する必要なし」が38%、「必要あり」は23%だった。注目点は、憲法を考えるにあたって、立憲主義の考え方を重視すべきだという人が71%に上る点だ。解釈変更が立憲主義の否定につながることを懸念している。問題は、国民の思いと国会の議員数が対応していないことだ。
2014/05/01 《大型連休・視察》
国会は7日まで自然休会。安倍内閣は18閣僚の内15人、国会議員も140人以上が外遊するようだ。私は、懸案だった国内視察に専念している。妻はちょうど、孫の世話に専念する時期だ。29日は、地域再生の取り組み視察。昨日は、草津市の「栗生楽泉園」を訪問した。全国に13施設あるハンセン病療養所の一つで、私には9カ所目だ。厚労省が一部を再現した「重監房」を含む資料館の開館記念式典と重なり、改めて差別と偏見の解消を誓った。明日は島根原発の視察に行く。最新鋭の3号機が、大震災時に既にほぼ完成しており、安全対策をしっかりと見てきたい。
2014/04/28 《富岡製糸場と女工哀史》
群馬県の「富岡製糸場と絹産業遺跡群」の世界文化遺産登録が勧告された。明治政府の官営工場で、西洋技術の導入で日本の近代化の契機となり、世界の絹産業の発展にも寄与した。誠に喜ばしい。この時代は同時に、「富国強兵」の大号令で、全国から貧しい農家の少女たちを集め、「女工哀史」と呼ばれる過酷な環境で働かせた事業所が多くあったことも、忘れてはならない。安倍首相の新たな成長戦略でも、以前のホワイトカラー・エグゼンプションから更に進んだ残業代ゼロの新制度が検討されている。成果主義と人件費圧縮を連動させ、労働時間規制の適用を除外するものだ。労働者代表を外した場での検討も、公正性を疑わせる。甘い言葉は要注意だ。
2014/04/24 《日米首脳会談》
オバマ米大統領が国賓として来日し、首脳会談が行われたことは良かった。大統領は、尖閣諸島が安保条約5条の適用範囲に入ることを表明し、安倍首相の集団的自衛権への努力を歓迎した。日本側の強い要請に応えた形だが、共同声明は難渋し、逆に大統領は緊張激化を懸念し、中韓との信頼関係の構築を促すことを忘れなかった。安倍首相がそのために何をするのか、重い課題を背負ったことになった。共同記者会見では、安倍首相は質問に答えて、「日本は先の大戦(中略)を反省し、戦後の歩みを始めた」と言いながら、靖国参拝についての弁明を付加した。戦争の反省と靖国参拝との整合性につき、いくら安倍首相が言葉を尽くしても、世界に通じる論理はない。日米同盟強化で浮かれてはいけない。
2014/04/21 《鹿児島2区補選》
2泊3日で鹿児島に入った。衆院補選の応援で、土日の街宣・事務所激励・個人演説会に引き続き、平日の今日は士業や労組などの事務所をまわった。民主・維新・結い・生活推薦の無所属前職候補は元気一杯で、各党も海江田代表、小沢代表など党首クラスが精力的に応援に入っており、各地で合流した。争点はズバリ「政治とカネ」だが、安倍首相は奄美大島で「飛行機の運賃を半額にする」などと、相変わらずの利益誘導だ。マスコミ調査でも、野党推薦候補が急速な追い上げで大接戦になっている。全国からの電話かけなども、加速させた。政治に怒っている無党派層へ真剣な訴えが届けば、勝機は十分ある。
2014/04/17 《人口減少と対策》
総務省は、昨年10月の日本の総人口を、1億2729万8000人と発表した。外国人を含み、昨年より21万7000人、0・17%の減少となった。15〜64歳の生産年齢人口が、32年ぶりに8000万人を下回り、65歳以上が初めて総人口の4分の1を超えた。労働力不足や社会保障の土台崩壊の懸念が現実化している。対策の柱は、(1)女性の社会進出、(2)子育て支援、(3)移民政策と言われ、今回の発表でも外国人は3万7000人増えて、総人口減少を緩和している。しかし、ヘイトスピーチの横行や外国人の劣悪な労働環境などを放置したままでは、日本社会の国際化も人口対策も出来ない。
2014/04/14 《原発回帰でよいのか》
安倍政権が閣議決定した「エネルギー基本計画」は、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、核燃料サイクルも維持することとした。民主党政権時代の「2030年代に原発ゼロ」目標は、撤回された。懸念したとおりだ。将来の原発や再生可能エネルギーの電源比率についても、具体的な数値目標は盛り込まれていない。「事故の反省と教訓を将来に活かす」との文言も削られた。地震大国に原発を建設することの持つ人災性には目をつぶり、事故は天災で原発自体は悪くないとの立場をとる。福島原発の被害者は、運が悪かったと言わんばかりだ。原発事故から3年で、既に忘却の彼方でよいのか。
2014/04/10 《砂川事件判決》
安倍首相が集団的自衛権に関する憲法解釈変更に関し、1959年の砂川事件最高裁判決に言及し、自民党内でもこの判決を「限定容認論」の根拠にする動きがあるので、改めて補足意見や意見も含め判決全文を読んだ。原審の違憲判断を破棄する点は全員一致だが、例えば小谷裁判官は多数意見の違憲審査権抑制論を「自慰的な言い訳けの言に外ならない」とし「やがて力(権力)を重しとし法(憲法)を軽しとする思想に通ずるもの」だと断じるなど、裁判官各位が活発に自説を展開しているのに、改めて感動を覚えた。確かに「集団的」との用語は出てくるが、事案の概要と論旨の展開に照らせば、個別的自衛権しか審理の対象になっておらず、また(旧)安保条約を審査権の範囲外とする判示から考えると、垂水裁判官らの意見のとおり合憲判断は傍論とも位置付けられるのであって、この判決を集団的自衛権行使容認の根拠にするのは暴論だ。仮にこの判決を憲法解釈変更の根拠とするなら、判決から21年後の政府見解が最高裁判決違反という自己撞着に陥る。安倍政権の危うさを改めて感じる。
2014/04/07 《唯一30代の挑戦》
毎年4月は、自治体選挙や国政補欠選挙が目白押しだ。地元岡山県でも昨日、民主党推薦の磯山守さんが久米南町議に、私の支援した大森直徳さんが和気町長に、それぞれ当選した。また、浅口市議選(市長選は無投票)も告示され、18議席を21人が争うこととなった。最年少の「福田玄」君は32歳で、03年に私の国会事務所でインターン生を経験したのを皮切りに、柚木衆院議員の秘書として地元の番頭を務めた。候補者の年齢分布は、70代5人、60代9人、50代5人、40代1人、30代1人と、若者の挑戦は極めて少ない。子育て、教育、新しい地域社会の創造には、若く新しい新鮮力が絶対必要だ。必勝のため、ご支援を心より願う。
福田玄 選挙事務所
・浅口市鴨方町深田2334-1
・Tel 0865-54-0123
・Email : info@gen-fukuda.com
・FaceBook : https://www.facebook.com/gen.fukuda1
2014/04/03 《袴田事件の衝撃》
48年間も身柄を拘束されていた死刑囚の袴田巌さんが、静岡地裁が再審開始決定に併せて取って措置により、釈放された。病状悪化と聞いていただけに、テレビの映像は意外で、衝撃的だった。決定の中で裁判所が示した判断は、捜査官による証拠の捏造にまで言及しており、検察は即時抗告したが、極力早期の決着が求められる。今朝は、母校オックスフォード大学のカレッジ学長のマクドナルド卿の来日に併せて、朝食会を開いた。英国において死刑廃止を主導した一人で、同国でも世論は死刑存置が圧倒的多数だったという。証拠開示による冤罪の発見など、英国で死刑廃止が定着した経過の話は示唆に富む。
2014/03/31 《立憲フォーラム・訪米》
30日から2日まで、立憲フォーラム訪米団の団長として主にワシントンを訪問している。立憲フォーラムは、安倍首相による立憲主義空洞化の動きに危機感を持ち、国会議員としての責任を果たすために立ち上げた政策集団で、今回は藤田・江崎両議員とともに、議会・政府関係者、オピニオンリーダー、メディア関係者らと率直な意見交換を行う。1日にはジョージ・ワシントン大学で、私が講演をする。安倍首相が世界に発している歴史修正主義のメッセージは、日本の大勢ではなく、実像から離れた異質なものであることを訴え、日本が国際社会と共に、平和と民主主義、人権と法の支配といった世界史的価値の実現に向けて頑張る決意であることをしっかりと伝えたい。
2014/03/27 《武器輸出三原則》
武器輸出三原則は、1976年に三木政権が憲法の平和主義の具現化として、「国際紛争の助長を回避する」との理念に基づき定めた政策で、以来40年に渡り遵守されて来た。政府はこれを見直すというが、その根底には、安倍首相の集団的自衛権の行使容認や河野談話を巡る議論の根底にある歴史修正主義があり、これを軽視してはならない。目的外使用や第三国移転のチェックは事実上困難で、日本製武器が戦場で使用される可能性は否定できない。原発の輸出も軍需産業の拡大も、アベノミクスの成長戦略なのか。民主党は野党として、国会論議で毅然と対処する。公明党にも、平和の党らしい対処を期待する。
2014/03/24 《核兵器のない世界へ》
今週24・25日にオランダのハーグで核セキュリティ・サミットが開かれ、首脳レベルで核軍縮、核テロ対策に関する取組状況や国際協力のあり方について議論される。また来月11・12日には広島で、核軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)第8回外相会合が開催される。この会議を実効あらしめる目的で本日、私たち民主党非核議連は広島に出向き、被爆者、知事、市長、専門家などと意見交換を行った。今回のNPDI会合は、オバマ米大統領訪日直前という絶好の機会でもある。北東アジア非核兵器地帯条約実現のためには、日・米・韓・中の二国間及び多国間の対話と信頼関係醸成が不可欠だ。唯一の被爆国である日本の覚悟が問われる。
2014/03/20 《予算スピード成立》
歳出総額が過去最大の来年度予算が、本日の参院本会議で可決、成立した。戦後3番目のスピード成立だ。4月1日の消費増税に備えるためというが、同日以降でないと予算の執行は出来ず、さらに採決がなくても3月29日の満了で自然成立となった。安倍首相の憲法解釈の変更に関する「最高責任者は私だ」発言、NHK幹部の不適切な言動など、政権を追求する材料があったのに、活かせなかった。来週は、核安保サミット、ウクライナ情勢をめぐるG7首脳非公式会合、日米韓3カ国首脳会談など外交日程が目白押しだ。今後、野党の足並みをどう揃えていくかが、この国の進路を定める大きな課題となる。
2014/03/17 《民主岡山新体制へ》
昨日の民主党岡山県連定期大会で、新年度の活動方針と新体制が決まった。空席だった幹事長には津村啓介さん(衆院議員、本部青年委員長)が就任し、私は引き続き顧問を務める。青年委員会と男女共同参画の役員も決めた。新年度の最大の課題は、やはり来春の統一自治体選挙の取り組みだ。選対委員長には難波奨二さん(参院議員、副代表)が就任し、選挙実務を統括する自治体選挙対本部が発足すれば、私も汗をかく覚悟だ。県連では早速、候補者公募を開始した。県連ホームページ参照。党員・サポーター5000人以上の獲得も急務。信頼回復への新しいスタートだ。
2014/03/13 《鹿児島2区補選》
金権選挙は自民党の体質らしい。想像を絶する金額の選挙違反で議員辞職した徳田氏の後に、何の反省もなく公認候補を立てる。67歳の元県会議長で、有権者を馬鹿にした話だ。そこで野党は、共産を除く6党が連携して、55歳の元衆議院議員の打越明司さんを無所属で擁立する。4月27日の鹿児島2区補選の有権者の判断が、全国から注目される。民主党は、本日の常任幹事会で、打越さんの推薦を決定して海江田代表をトップに選対本部を立ち上げ、夕刻の両院議員懇談会でも本人の力強い決意表明を聞き、全党一丸となった取り組みを確認した。暴走する巨大与党に対抗し、この機運を盛り上げて結果につなげたい。
2014/03/10 《大震災3年》
明日、東日本大震災の発生から満3年となる。被災地では、がれき処理も進み工業生産も回復してきたが、懸案の「災害公営住宅」整備は、アベノミクスによる建設・土木業界の人手不足などにより進捗せず、展望の見えない仮設住宅居住が長引き住環境ストレスによる「震災関連死」も増加傾向だ。世論調査では、復興への国の取り組みの評価は低く、政府の原発再稼働方針は反対が過半数だった。大震災と原発事故は私たちに問いかけているものは、単なる復興に止まらず、私たちの社会や経済のあり方自体を、根源的な思想と長期的な視点で見直すことではないか。この点が、現在の復興プロセスから完全に脱落している。目先のことだけに目を奪われてはいけない。
2014/03/06 《選挙制度改革》
衆院選挙制度改革については、与野党7党の大筋合意により、議長の下に第三者機関を置き検討することとなった。参院も昨年の選挙時の最大格差は4.77倍で、改革は待ったなしで、民主党会派も近々改革案を決める方向だ。私の議長時代からの課題でもあり、本日、会派に具体案を提案した。定数を選挙公約に沿って40減の202とし、比例区と選挙区の2本立てを廃止して全国11のブロック単位の選挙区とし、これに人口比例により定数を配分し、単記個人名投票とする。これなら、衆院の制度とも異なり、最高裁の要請にも応え、1票の格差も最大1.132倍で収まり、参議院の特色を発揮できる。
2014/03/03 《参院予算委》
来年度予算案が2月28日に衆院を通過し、本日から参院の予算委質疑が始まった。衆院審議は日数も時間も極めて短く、参院審議も年度内成立が確定しており「消化試合」になりかねない。しかし、アベノミクスと消費増税、原発対応と震災復興、集団的自衛権と歴史認識など、重要な課題が山積している。来年は終戦70周年の節目だが、対戦国から見ると対日戦勝70周年でもある。首相の独特の歴史認識に基づき「戦後教育のマインドコントロールからの脱却」を掲げて河野談話見直しなどに突き進むと、アジア・太平洋諸国は日本孤立化の包囲網形成に進むおそれもある。政局話に憂き身をやつす暇はない。
2014/02/27 《「アンネの日記」被害》
東京や神奈川の図書館で、「アンネの日記」や関連書籍が相次いで破られる事件が続いている。私も子どもの頃に呼んで感動した。組織的、思想的な背景を持つ積極的行動だということは、直感で分かる。偶発的な事件だと軽く片付けることの出来ない根深さを感じ、表現の自由と知る権利の聖地というべき図書館に対する心ない侵襲に、怒りを覚える。嫌いなものは排斥して当然という風潮が、社会的な思潮として定着しつつあるのではないか。NHK経営委員による「人間のくず」発言を容認するような安倍首相の態度と、ヘイトスピーチの横行や反ナチズムへの嫌悪とは、無縁ではない。
2014/02/24 《ソチ五輪閉幕》
ソチ五輪は、心配されたテロ等の妨害も杞憂に終わり、感動的な閉会式を終えた。続くパラリンピックも含め、最も注目を集めた大会になるのではないか。日本勢は序盤の低調さを跳ね返し、15歳の若鮎から41歳のベテランまで幅広い層の活躍で、長野の10個に続く8個のメダルを獲得した。女子選手数が男子を上回り、文科省が始めた「女性アスリートの育成・支援プロジェクト」の子育て支援を得て競技に参加したママさん選手もいた。特定の個人に過剰な期待を押しつけるのでなく、無名の若手や晩成型選手にも優しい競技環境の一層の充実で裾野を広げ、2020東京五輪を成功させたい。
2014/02/20 《野中節健在》
昨日の参院の統治機構調査会は、久々に取材陣も駆けつけて大盛況となった。自民党幹事長や官房長官を務めた野中廣務さんが参考人として、88歳とは思えぬ野中節を炸裂させた。2009年の政権交代以降、政治が「法廷闘争」のような攻撃防御に終始し、国会での与野党合意や国会と内閣との対話の精神が失われ、多様な民意を反映した議会プロセスによる国民合意の形成という機能が不全に瀕していると、現状に強い危惧を示した。安倍首相の政権運営についても、憲法96条先行改正の試みを「せこい」とするなど真っ向から批判し、尖閣問題でも貴重な「証言」をして政府見解に疑問を呈した。改めて政治家の気骨を見た。
2014/02/17 《立憲主義に挑戦》
国の統治は、形式も実質も最高法規である憲法に基づかなければ、正統性を有しない。これを立憲主義といい、今や世界共通の憲法原理といえる。また憲法は、条文の文言だけでなく、その背景にある哲学や論理的構造と、さらにその論理的帰結として示された解釈も含む。日本国憲法が、集団的自衛権は「保有するが行使出来ない」というのは、この意味での確立した「解釈」で憲法の一部であり、その変更は実質的には憲法改正に当たる。しかし安倍首相は、憲法解釈の変更につき、「最高責任者は私だ。選挙で審判を受けるのは内閣法制局長官ではない」との発言をした。これでは、内閣が変わる度に憲法が揺らぐことになり、立憲主義への真っ向からの挑戦であって、到底容認できない。
2014/02/13 《ソチ五輪》
2020年東京五輪招致が決まり、ソチ冬季五輪への関心も高いようだ。私もついテレビに見入り、朝がつらい。チームジャパンは女性が多数派で、団長も参院議員の橋本聖子さんだ。序盤は苦戦していたが、2人のハイティーン選手の活躍で勢いが出てきた。とかく消極的で海外に出たがらない若者が多い昨今、沙羅ちゃんをはじめ子どもの頃から世界の舞台を夢見て力を伸ばしてきた若者に、敬意を表し拍手を送る。フレッシュな勇気は、見ていて気持ちが良い。いよいよフィギュア男子SPが今夜始まる。岡山人としては、何としても地元倉敷翠松高校OBの高橋・町田両選手に健闘して欲しい。併せて、葛西選手などベテラン勢の奮闘にも期待している。
2014/02/10 《暴れ馬と対峙》
都知事選は、大雪に見舞われて5割を切る低投票率となり、連合推薦の舛添候補が圧勝した。脱原発候補を一本化できなかったことが響いた。大いに反省が必要だ。地元津山市長選は、連合推薦で私も支援した現職65歳の宮地候補が、若手50歳の挑戦を堂々と退けた。期間中の私の応援は、滞在時間わずか5分の街宣だけだったが、行った甲斐があった。昨日の民主党大会で、海江田代表は「暴れ馬と化した安倍政権と対峙し、来春の統一地方選挙で勝利しよう」と決意を述べた。これを機に反転攻勢としたい。
2014/02/06 《原発ゼロ五輪を》
今朝、羽田空港への移動中に発見。都知事選公営掲示板の細川候補のポスターが赤色に変わり、「原発ゼロでオリンピックを」の文字が加わった。五輪招致委員会はIOCに提出した立候補ファイルで、原発なしでも電力は十分足りると報告しており、審査ではその点も高い評価を受けた。同じ9日に投票の津山市長選も大激戦の様相で、現職宮地候補の応援で5分のスポット街宣のために、東京と雪の津山を往復し、夕方の本会議に滑り込んだ。決めては無党派層。Let's vote!
2014/02/03 《津山市長選》
都知事選と同じく2月9日投票の岡山県津山市長選挙が、昨日告示された。2期目を目指す宮地昭範市長が、私も決起集会で支援挨拶をし、連合岡山と公明支部の推薦も得て、元自民県議で自民と維新が推薦する新人の挑戦を受ける。旧知の宮地市長は市民目線の行政を訴え、相手はリーダーシップを掲げる。同市は県北唯一の10万人都市で、昨年は美作国1300年を祝った歴史と文化のまちだが、平成の大合併以来、市長が宮地氏で3人目。懸案に目途をつけて本格スタートというときに、騎手を変える手はない。
2014/01/30 《野獣被害対策》
私の地元を含め各地で懸念の声が上がる中、環境省から鳥獣保護法改正の説明を受けた。2011年度のニホンジカ(北海道を除く)の生息数は261万頭、イノシシは88万頭で、引き続き増加傾向にあり、今のままだとシカは25年度には倍増するそうだ。農作物被害は毎年約200億円に上っており、高山植物など希少な自然生態系への影響も看過できない。狩猟者の減少や高齢化も著しい。改正内容は、法律名に「管理」を加え、市町村中心の捕獲事業を、必要に応じ都道府県や国が実施できるようにし、捕獲事業者の認定制度の創設、狩猟制限の緩和等も盛り込まれる。野生動物に県境はなく、自治体の境界を越えた実効の上がる広域的対策が必要だ。
2014/01/27 《NHKの中立性》
NHK新会長の就任会見で、従軍慰安婦や秘密保護法に関し、看過できない発言が飛び出した。公共放送の雄であるNHKが、自ら報道の自由を放棄し、放送法の「不偏不党、自律、公正・中立」にも抵触する編集方針を取るのかと疑われる。選出した経営委員の責任も免れない。取材や報道での報復をおそれて国会での追及に手加減を加えるようでは、国会の資格も問われる。首相の靖国参拝をはじめ、立場を弁えない不適切な言動が、平気でまかり通る風潮が強まっている。国民が受信料不払い運動をする事態にならないよう、適切な処理が必要だ。
2014/01/23 《2014論戦スタート》
通常国会が召集される。安倍首相は成長戦略のための「好循環実現国会」というが、集団的自衛権の解釈改憲などの目論みを露わにしている。民主党はこれを厳しく批判し、特定秘密保護法の廃止と対案実現に全力を挙げる。また。本日告示の都知事選では、自公支援の元厚労大臣に対し、民主・生活・結い支援の元首相・細川護煕候補が激突する。争点はずばり「脱原発」。既に安倍内閣は動揺を始め、原発を「重要なベース電源」と位置づけた「エネルギー基本計画」の閣議決定に二の足を踏んでいる。あすの日本を左右する論戦が、いよいよ始まる。
2014/01/20 《直近の民意》
自民党大会で意気軒昂だった安部首相に、名護市民と南相馬市民が冷水を浴びせた。名護市長選では、米軍普天間飛行場の「移設反対派」の現職に対し、自民党は「カネと基地の取引」とも言うべき露骨な手法をとり、市民の反感を買った。福島県南相馬市長選でも、「脱原発をめざす首長会議」の中心メンバーの現職が、「安倍政権とのパイプの太さ」を強調して復興の加速を訴えた自民系2候補を破った。いよいよ23日には東京都知事選挙が告示され、24日は通常国会が始まる。勇ましい安倍自民党と公明党の無敵巨大与党の流れも、有権者には勝てない。直近の民意を引き続き盛り上げていきたい。
2014/01/16 《2・09都知事選》
細川護煕さんの出馬表明により、俄然都知事選に注目が集まっている。舛添さんが自民・公明支援で戦うのに対し、細川さんは小泉さんとの「脱原発」コンビで空中戦を仕掛け、民主は「勝手連」的に応援する。私は、細川内閣当時の閣僚で唯一の現職国会議員だ。同じ釜の飯を食べた人たちとも連携して、積極的に支援していきたい。脱原発がやっと、本格的政治選択のテーマとなってきた。首都決戦の結果は、暴走安倍政権に対し潮目を変えることに繋がる。目下最大の懸案は、社民の吉田党首が言うとおり、脱原発で候補者を一本化することだ。
2014/01/13 《成人の日》
本日は成人の日。「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」趣旨の祝日で、地元岡山県では昨日、27市町村のうち23市町で成人式が開かれた。国政では、成年年齢を18歳に引き下げるのが大筋の合意のはずだが、その第一歩の憲法改正国民投票年齢の引下げさえ、なかなか実現しない。肝心の若年層の参政権に対する消極姿勢も有ってか、記録的低投票率が続いており、将来に対する絶望や忌避の世相も見られる。昨日から名護市長選挙が始まり、東京都知事選挙等も間もなく行われる。若者の活発な意思表示なしには、わが国の明るい将来はない。まずは選挙に必ず行ってほしい。
2014/01/09 《ESD世界会議》
本年は「国連持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の最終年にあたり、11月に日本政府とユネスコの共催で、名古屋市と岡山市で世界会議が開催される。ESDとは、将来にわたって持続可能な社会を構築する担い手を育む教育のことで、スローガンは「あなたの毎日が、未来になる」。岡山市では、11月4日から8日までユネスコスクール世界大会等が予定されており、政令指定都市となって初めての本格的国際会議で、私も環境大臣時に誘致に協力した。ESDの拠点となるのがユネスコスクールで、世界で約9700校、国内約650校、岡山県内約30校が加盟し、小、中、高校で国際的な連携活動をしている。市と協力して、是非この取り組みを成功させ、将来に発展させたい。
2014/01/06 《2014年本格始動》
本年は正月休みが長く、本日が仕事始めだ。私も正月は地元で妻とゆっくりし、本日から本格活動を開始した。年賀状には、安倍政治への警戒感が際立っており、まず県政記者クラブの年頭記者会見で、政権の内政と外交を批判し、民主党の使命と結束の重要性を強調した。安倍首相の年末靖国参拝で、オバマ大統領訪日の意義付けが難しくなっており、外交面でも野党の役割は重要だ。昼からは、マスコミ等の挨拶まわりをし、夕刻には民主党岡山県連の常任幹事会で、統一地方選挙の準備開始を確認。政治を立て直す1年としたい。
2014/01/02 《謹賀新年》
甲午(こうご、きのえうま)の年が明けた。いただいた年賀状には、世相を危ぶむ声が多い。安倍首相は大納会の株高でご満悦で、元日には新藤総務相が靖国参拝するなど、政権の「怪進撃」は止まらない。しかし、駿馬も騎手次第で大転倒するので、こういう時こそ賢明な批判勢力が必要だ。海江田民主党代表は、120年前に朝鮮で農民が王朝に対し反乱を起こしだ「甲午農民戦争(東学党の乱)」を引き合いに、反対勢力が勢いづくときと意気盛んだ。私の政治課題である再度の政権交代と市民政治の前進のために、今年も全力を尽くす。
江田五月のショートコメント 2014年 | 戻る/ホーム/主張目次 |