2006年 江田五月のショートコメント 戻るホーム主張目次

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2006/12/28 《07参院選候補者》

来夏の民主党参院選候補者が揃って来た。岡山県では昨日、選挙区に姫井ゆみ子県議、比例区に日本青年会議所直前会頭で倉敷市在住の高竹和明氏が出馬表明した。小沢代表もこの10日間で3度岡山入りし、念願の女性候補とウイングを大きく広げた若手候補の擁立に漕ぎつけた。年内最大の課題達成で、飛躍の新年を迎えたい。みなさん今年も、大変お世話になりました。


2006/12/25 《死刑執行》

クリスマスに合わせるように、4人の死刑が執行された。杉浦前法相は執行しなかったので1年3ヶ月ぶりだが、93年から連続14の執行となる。私は裁判官出身者として、誤判の可能性を無視できない。しかし、人命を奪うのに間違いは許されない。裁判員制度の下では、一般国民から選ばれた裁判員が死刑の選択を迫られる。今年の漢字「命」の意味を噛み締めて、死刑存廃の議論を深めたい。


2006/12/21 《「夢も希望もない」で良いのか》

昨日公表された将来推計人口によると、50年後の合計特殊出生率の見通しが、前回の1.39から1.26に大幅低下した。政府の社会保障制度設計は、前回の推計に基づくもので、崩壊は免れない。来年度予算原案では、庶民に増税、大企業に減税。「再チャレンジ」は雀の涙で、生活保護は420億円減。このままでは「政治は生活」原則は崩れ、未来に夢も希望も持てない。


2006/12/18 《「虎」退治は「熊」でなく…》

波乱ぶくみの臨時国会も明日で閉会し、年末の政治日程に入る。私に残された最大の課題は、来年の参議院選挙候補者の決定だ。小沢代表からも檄が飛び、明日にも直接要請のため岡山入りする。相手は参議院自民党幹事長だ。熊代さんも無所属で出馬の構えだが、「熊」では「虎」退治は出来ない。5年前の石田みえさんの雪辱を晴らすためにも、岡山から政権交代実現の道筋を付けるため、背水の陣の気迫で人選に汗をかく。


2006/12/14 《今年の漢字-「命」》

「今年の漢字」は「命」。理由に、悠仁親王の誕生のほか、飲酒運転によるひき逃げ、いじめによる自殺問題などの命の不安が上げられた。慶祝の話もあったが、連日繰り返される殺人や自殺の報道に、危うく感覚が麻痺しそうになる。世界でも、イラクをはじめ至るところで、罪のない人々の命が犠牲になっている。少子化も深刻。政治の責任は重い。


2006/12/11 《外交世論調査》

内閣府の調査によると、現在の日韓関係は「良好と思う」との回答が、34.4%で過去最低。昨年より5.2ポイントも減少した。日中関係も良好は21.7%で、依然低いままだ。安倍首相は就任早々、電撃的に中韓歴訪をしたが、国民には認められていない。再開される6か国協議も「東アジア経済連携協定(PA)構想」も、実体のないパフォーマンス外交だけでは不十分に終わる。


2006/12/07 《核廃絶決議案採択》

国連総会は6日、日本が提出した「核軍縮決議」案を、賛成167、反対4、棄権7で採択した。94年以来、毎年採択されている。今回は北朝鮮の核実験への非難も盛り込まれた。反対は米国、インド、パキスタンと、これまで棄権だった北朝鮮だ。日本の外務大臣は、国連では核軍縮を唱え、国内では「核武装論議」の必要性を繰り返し説く。支離滅裂外交はやめた方が良い。


2006/12/04 《PGAとICC》

本日と明日、第28回地球規模問題に取り組む国際議員連盟(PGA)世界総会が、「人間の安全保障とICC」をテーマに東京で開催されている。私もパネリストとして参加し、国際刑事裁判所(ICC)と紛争後の和解プロセスの関連につき、東ティモールの経験に基づき発言したところだ。ICCは、ジェノサイドなどの重大な非人道的犯罪者に対し、個人を裁く史上初の常設裁判所だ。国際社会に「法の支配」を確立する道が開けて来た。既に104もの国が批准しており、日本の参加が切望されている。


2006/11/30 《市民は政治の道具か?》

何万という市民の犠牲者を出したイラク情勢は、遂に内戦寸前となり、慌てたブッシュ大統領はイラクのマリキ首相との会談を仕掛け、責任逃れにやっきだ。小泉元首相は郵政造反組の復党につき、「白旗掲げ土下座した」と、復党を認めた。市民を道具としか見ない政治は、世界でも日本でも、もう終わりにしたい。


2006/11/27 《我慢も「食育」》

10月のミナミマグロに続き、クロマグロの漁獲量を削減することが、「大西洋まぐろ類保存国際委員会」総会で決定された。地中海と東大西洋での漁獲枠を順次減らし、2010年には2割削減まで持っていく。未成魚を捕獲し、いけすで太らせて脂の乗ったトロを出荷する「蓄養」が急拡大し、幼魚の乱獲のためまぐろ資源の減少が深刻化しているためだ。「海の日」を祝日にしている日本だ。海を生命の宝庫として保つため、ここは我慢しよう。


2006/11/23 《復党騒動》

年末は「政界再編」の季節だが、今年は自民のコップの中の争いだ。郵政造反組の復党騒動だが、大混迷している。参院執行部は、国民の目よりも目先の票が欲しいし、造反組は何としても復党したいが、まとめ役の平沼さんは硬骨漢で、踏み絵は踏まない。年内にミニ新党を作れば、政党助成金を貰えるが、一人では無理。小泉劇場のエピローグは、無意味なドタバタ喜劇の繰り返しだ。これが政治の本筋だと、錯覚してはならない。


2006/11/20 《津山線脱線事故》

地元岡山のJR津山線で、列車脱線事故が発生し、乗客の殆どが重軽傷を負った。落石による線路破損が原因と見られる。竹林に引っ掛からなければ、大惨事だった。この区間では、昨年と一昨年も土砂崩れがあったのに、危険地域との認識がなかった。直前に県警が、線路下を並行する県道での大きな陥没の発生を把握していたが、JRへの連絡はなかった。関係者が全て、乗客の安全最優先で、意識を研ぎ澄まし連携を密にしなければ、事故は再発する。


2006/11/16 《国民よりも安部首相》

子どもや学校長の自殺が続く中、いじめもやらせも未履修も審議を深めないまま、衆議院本会議で教育基本法改正案が与党単独で強行可決した。安倍首相が最重要法案と位置づけ、17日からAPECのためベトナムに行くので、参議院の審議を考えれば、今日しかないというのだ。国家100年の計で、60年ぶりの改正にしては、国民の願いよりも安倍首相の都合を優先する審議日程は、動機が不純すぎる。全国の公立小中学校長への調査では、66%が改正反対だ。参議院ではゼロからのスタートなので、まず審議環境を整えることから始まる。良識の府らしく、教育の現状に即し現場の声に耳を傾け、国民が納得できる徹底審議をする。


2006/11/13 《文科省は教基法改正を語れるのか?》

教育基本法改正案の採決日程をめぐり、衆議院が緊迫している。しかし、伊吹文科相を頂点とする文科行政の惨状は、目を覆うばかりだ。タウンミーティングの「やらせ質問」には責任逃れ。「いじめ自殺」は後をたたず、ゼロ統計見直しだとか。「履修不足」も4年間も放置し大混乱。相次ぐ学校長の自殺に、抗議の意味はないのか。改正案前文で「真理と正義を希求し」とお題目を唱えてみても、現場から遊離した空念仏では、百害あって一利なしと知るべし。


2006/11/09 《米中間選挙の衝撃》

米中間選挙は、民主党が上下両院で過半数を得る結果となった。 二大政党制が機能し、民意がしっかりと選挙結果に反映された。米国民が示したイラク戦争ノーの答に対して、ブッシュ大統領は直ちにラムズフェルド国防長官を更迭した。米国民主主義の底力だ。ブッシュ大統領について行くだけの小泉・安倍路線に、日本国民はどういう判断を下すのか。福島と沖縄の知事選で勝ち、わが民主党も存在感を示したい。


2006/11/06 《教育者の覚悟は?》

高校の必修未履修問題の決着ほど、トンチンカンな弥縫策はない。生徒は、何もさぼっておらず、校長や教師を信じて来た。学校も、自分たちの行って来た教育に自信があるなら、自殺ではなく、居直ってはどうか。胸を張って、処分を甘んじて受ける覚悟で、実体どおりの履修証明で卒業認定すれば良い。大学は、これを拒否するほど狭量ではないだろう。つじつま合わせでその場をごまかすことほど、反教育的なことは無い。現場の信頼関係を崩壊させた政府や与党には、教育の基本を語る資格は無い。


2006/11/02 《福島・沖縄知事選挙》

11月も大切な選挙が続く。12日投票の福島県知事選では佐藤雄平さん、19日投票の沖縄県知事選では糸数慶子さんを、民主党は推薦している。10月の衆院補選では自民党の議席を奪えなかったが、知事候補はどちらも先日まで参議院の野党議員だったので、背水の陣と言える。緊迫の度を増してきた国会論戦のためにも、ここで自公推薦候補に勝たなければならない。


2006/10/30 《教育の惨状》

子どもたちの自殺が相次ぐ。教育委員会や学校の対応は、責任感のかけらも感じられず、歯痒いばかりだ。高校での必修科目の履修もれが、全国的な広がりを見せている。受験対策を重視するあまり、教育の基本を履き違えた。私が男女共修を進めた家庭科も、軽視された科目だ。公立高校の未履修は、289校、4万7000人というが、まだ隠されていないか。教育基本法改正で、この事態がどう変わると言うのか。


2006/10/26 《代理出産》

子宮摘出した女性とその配偶者の間で得られた受精卵を、アメリカでアメリカ人女性の子宮に着床させ、出生した子につき、ネバダ州裁判所が受精卵を提供した男女と子との間の法律上の親子関係を確定した。東京高裁は、原審の審判を取り消して自判し、ネバダ州での裁判を外国裁判所の確定判決と扱って、両親からの出生届の受理を命じた。決定を熟読してみたが、準拠法要件の排斥を含め、十分納得できる。近年、生殖補助医療は目覚しい発展を遂げ、父子関係は血統で、母子関係は分娩で決まるとする法解釈が揺らいできている。諸外国の例を参考にしながら、子の福祉を最優先にしたルール作りを真剣に検討したい。


2006/10/23 《補選敗北を受けて》

大阪、神奈川とも自民に議席を維持され、残念な結果となった。出口調査では、無党派層は民主支持が圧倒していたとのことだが、その多くが投票に行かなかった。低投票率が最大の敗因だ。自公の組織票に勝つには、やはり足腰強化は欠かせない。福島・沖縄知事選挙に、しっかり取り組みたい。


2006/10/19 《子どもたちの戸惑い》

教育再生会議は非公開を決めた。野依座長によると、理由は「事実は真実の敵」だからだそうだ。訳が分からず、失望するばかりだ。小・中学生の自殺が相次いでいる。学校生活が理由だ。管理者が説明する「真実」に納得できず、「事実」を知りたいと願う関係者の声を敵視して、どうして改革や再生が望めるのか。これでは、子ども、父母、教師たちを振り回す教育改革でない、現場に開かれ「事実」に向き合う議論は、期待できない。リアルタイム公開を求める。


2006/10/16 《北朝鮮制裁決議》

北朝鮮に対し、国連憲章7章に基づく安保理制裁決議が、全会一致でなされた。42条の軍事制裁が含まれていないことも、評価できる。議長国としての日本の努力を多とする。軍事衝突になると、アメリカが勝つことは明らかだが、核兵器をめぐる紛争なのに、核兵器が使われないと考える方が不自然。北朝鮮が「最後の抵抗」で核兵器を使用した場合の被害も、想定すべきだ。今は暴走を食い止めるときだが、この問題の出口は、世界の核廃絶への道筋を描くことであり、それが唯一の被爆国としての日本の世界史的役割だ。アメリカにも直言すべきで、日本核武装論など論外。


2006/10/12 《衆院統一補選》

22日投開票の衆院神奈川16区と大阪9区の統一補欠選挙は、小泉政権から安倍政権に移行して初の国政選挙だ。どちらも死亡した自民党議員の補充だが、昨年の総選挙で与党は勝ち過ぎており、小沢民主党は一矢報いなければならない。わが事務所も、あげて応援に入っている。格差拡大から目を逸らせ、アジア外交や核実験を自民の追い風にさせてはならない。18日の党首討論は、限りなく重要だ。


2006/10/09 《訪中・訪韓・核実験》

安倍首相は、電撃的訪中・訪韓と両首脳会談により、小泉時代の両国との膠着状態をとりあえず打開した。そのこと自体は歓迎すべきだ。しかし同時に、北朝鮮の核実験情報が飛び込み、北東アジア情勢は新しい段階に入った。中・韓との関係はまだ不安定で、これを安定的にするには、安倍首相が、ご自身の過去の言動からの転換を明確にし、両国との歴史認識の共有を図らなければならない。「政経分離」は既に崩れており、温家宝首相の「言必信、行必果」の言葉は重い。


2006/10/05 《「喉元過ぎれば」でなく》

政治家の裁判批判は、控えるべきだが、敢えて言う。最高裁第3小法廷の取材源秘匿是認決定は画期的だが、大法廷の参院選定数合憲判決は評価できない。04年大法廷判決で示された違憲の警告は、影を潜めたかたちだ。しかし、15人中5人が「違憲」の反対意見を述べ、補足意見も多く、さらに全員一致で「制度の枠組みの見直しをも含め、今後も投票価値の格差縮小の検討を継続することが、憲法の趣旨にも沿うというべきである」と判示した。今年の公選法改正でも、格差は4・84倍までしか縮まらず、「憲法の趣旨に沿う」とは言えない。民主党は本判決を真摯に受け止め、合区も含めた格差是正に取り組む。


2006/10/02 《司法制度改革進む》

「困ったときの相談窓口」をめざす「日本司法支援センター」(法テラス)が、本日スタートした。先月21日には法科大学院(ロースクール)1期生の新司法試験合格者も誕生した。生活トラブルは泣き寝入りや暴力団の介入などで、司法の関与割合は2割という惨状を改めるため、司法制度改革が進みつつある。行政訴訟の第2次改革をめざし、日弁連と野党との意見交換会も行われ、私も参加した。課題山積だが、「市民が主役の司法」実現をめざして、「しっかりと」頑張りたい。


2006/09/28 《始動》

第165回国会が本格始動した。私は、参議院では懲罰委員長と法務委員会、憲法調査会、ODA特別委員会の委員になった。第2期小沢民主党では、倫理委員長に就任した。今日は民主党・新緑風会の恒例の研修会だった。多少身軽になった分、地域の皆さんの声を聞くことに汗をかく。


2006/09/25 《すべてを懸けて》

民主党代表に再選された小沢一郎さんは就任挨拶で、「政治とは生活である」と繰り返し述べ、生活破壊を顧みず抽象論に明け暮れる安倍政治を批判した。そして「私の政治経験、政治生命のすべてをかけて、政権交代を実現する」と、真っ向から対決する覚悟を示した。菅代表代行、鳩山幹事長の留任も承認され、菅さんの音頭で「2年の任期中に『小沢政権』を実現しよう」と、全員で拳を振り上げた。小沢さんは検査入院で体調管理に万全を期し、安倍「何々?」政治打倒の先頭に立つ。(ナ=中川幹事長、ニ=丹羽総務会長、ナ=中川政調会長、ニ=二階国対委員長)


2006/09/21 《安倍「亜流総裁」誕生》

自民党新総裁の安倍氏は、目標の7割、500票に届かず、他の2人も3桁に乗せた。党員数は8年連続で減り、投票率も前回の69%から8ポイントも落ち込んだ。自民党の中で、衰退した「保守本流」が若干の抵抗をしたものの、人材は枯渇し、亜流が相対的に主流になったと言える。海外からも警戒の声が聞こえており、保革の枠を越えて政権交代の準備を急ぎたい。


2006/09/18 《無責任の極み!》

竹中平蔵さんが、任期を4年近く残して参議院議員を辞職する。小泉内閣の発足以来終始重要閣僚を歴任し、約72万票を獲得し比例区当選して2年だ。小泉政治の最重要責任者で、少なくとも残り任期は議員として、小泉政治の結果を見極め国政運営に参画する責任がある。ところが小泉首相の退陣で、「政治の世界における役割が終わる」とのこと。有権者の負託に何らの重さも感じない身勝手さだ。地方切捨てなどの責任から一刻も早く逃げ出したいのか。繰り上げ当選する神取レスラーの方が、より国政に寄与すると思ったのか。


2006/09/14 《憂国の士・岸田先生》

ルイ・パストゥール医学研究センターの岸田綱太郎理事長が、急逝された。私は長年、大所高所からご指導をいただいており、痛恨の極だ。インターフェロンやラブレ菌など医学的功績もさることならが、広島への原爆投下直後に医学調査に現地入りして以来、一貫して平和の求道者だった。最近の日本の世相や進路を、大変心配されていた。その思いを引き継いでいく使命が、私たちにはある。


2006/09/11 《9・11から5年の検証》

本日は、約3千人の命が奪われた米国同時多発テロから、ちょうど5年目だ。イラク戦争では、米兵だけでも2400人以上が、全体では数万人が死亡している。ところが最近、米上院情報特別委員会でショッキングな報告が発表された。フセイン政権とアルカイダの関係を完全否定するものだ。大量破壊兵器の存在も、既に限りなく疑わしくなっている。ブレア英首相は引責辞任を示唆した。この事態に小泉首相は、黙したまま政権を去るのか。


2006/09/07 《親王殿下ご誕生》

予定通り6日、秋篠宮妃紀子さまが、無事男子を出産された。心からお慶び申し上げる。皇室のご慶事を、政治的思惑とは離れて、素直に喜ぶ風潮が定着したのは嬉しい。ヨーロッパでもトップ級の扱いだった。実に41年ぶりで、皇位継承順位は3位。順調に行けば即位は半世紀後というが、皇室典範改正問題が解決したわけではない。次期政権はどう対応するのか。


2006/09/04 《「美しい国」とは?》

安倍晋三官房長官(51)が自民党総裁選出馬に当たって表明した政権構想には、これまでの強烈な「復古調」の言動は影を潜め、抽象的なお題目が並ぶ。すかさず小泉首相が援護射撃し、党内は雪崩現象。しかし、21世紀の日本を「美しい国」にするには、「戦後改革」の総決算ではなく、その総仕上げと一層の発展が必要。示唆を求めて、9日まで角田参院副議長らと、主権国家を超えた展開を模索中の欧州を旅しているところだ。


2006/08/31 《軍事大国化?》

安倍新政権発足を前に、自民党防衛族の動きが活発だ。自衛隊海外派遣の恒久法化が、防衛政策検討小委員会で了承された。国連決議や国際機関の要請がなくても、政府独自の判断で、自衛隊を海外派遣できるようにするもので、武器使用権限も大幅に拡大される。防衛省昇格問題もある。口先で言い繕うことは出来ても、安倍さんの思想や歴史認識と併せ考えれば、「右傾化」は明らかだ。


2006/08/28 《三位一体で政権交代を》

産別労働組合の定期大会シーズンだ。本日は、私が顧問議員団会長を務める全印刷局労組の全国大会に出席し、民主党を代表して挨拶した。来夏の参院選支援体制が決まりつつある。「市民」+「連合」+「民主党」が三位一体になれば、一名区でも自民現職に勝てる。一昨年の私の選挙で経験したとおりだ。すきま風は、命取りになる。


2006/08/24 《もがく北海道》

昨日から、北海道を訪問している。誰もが深刻な不景気を口にする。拓銀破綻から立ち直れないのが、小泉政治の地方切捨ての実態だ。夕張市の深刻は論外としても、札幌市でさえ財政不足で、昨冬の豪雪では除雪がままならず、市民生活に障害を起こした。来年の道知事・道議選と参院選で、民主党が地方再生の道筋を示さなければならない。


2006/08/21 《さわやかな高校野球》

高校野球はいつも猛暑の中だが、猛暑も大会も、今年は格別だった。第88回大会は、記録ずくめの中で早稲田実業の初優勝で幕を閉じた。好試合が多かった。最終回でもあきらめない奇跡の逆転劇が、毎日のように繰り広げられた。特に再試合となった20日の決勝戦は、両投手の踏ん張りに心底痺れた。全員が全力を出し切り、結果を人の責任としない。その清々しさに学びたい。敗退組を含め、全員に大拍手!!


2006/08/17 《言論封殺》

小泉首相の靖国参拝後に、加藤紘一議員の実家等が放火され全焼した。加藤氏は小泉参拝を批判しており、事件と右翼団体との関係が取沙汰されている。最高権力者が「問答無用」となると、暴力による言論封殺が始まり、民主主義の死滅につながる。小泉政治の最も危険な部分が、最後に出て来た。


2006/08/14 《終戦記念日を前にして》

20世紀は戦争の世紀だった。21世紀はどうか。冷戦は終わったが、無残な戦火は止まず、テロの世紀の様相を呈している。中東の停戦は、ぜひ実現しなければならない。すでに1200人を超える死者を出しているのだ。あらゆる場面での軍縮努力も大切だ。憲法の「不戦の誓い」の再確認と現実化のためにも、今こそ日本の貴重な経験を大きく羽ばたかせて、みずみずしい「創憲」の提言を発展させて行きたい。9条の文言墨守運動に閉じ込もってはならない。


2006/08/10 《子どもたちの夏を奪うな》

梅雨明けの夏空に、子どもたちの歓声に包まれるのは、プールだ。ところが今年は、閉鎖が相次いでいる。管理不十分で死亡事故が発生したからだ。公立学校と公営の水泳プールだけでも、安全面で不備のある施設は、42都道府県でのべ2339施設、対象の7%にのぼるという。岡山県でも、代表的な県営プールをはじめ、のべ33施設で不備が判明。最大の被害者は「未来の宝・子どもたち」で、背筋が寒くなる。チルドレン・ファーストを徹底したい。


2006/08/07 《被爆61年・核軍縮促進議連》

61回目の「原爆の日」が来た。4日には広島地裁で、原爆症を訴える41人が全員勝訴し、被爆者援護を求める世論も高まっている。しかし、北朝鮮やイランの核開発問題、米国のインド核保有容認など、核不拡散条約(NPT)の枠組みが揺らいでいる。小泉首相の「憲法の平和条項を順守し非核三原則を堅持し」という挨拶をよそに、憲法9条の規範性が希薄になっている。「唯一の被爆国」として、被爆体験を風化させてはならない。民主党は22日に「民主党核軍縮促進議員連盟」を立ち上げ、私は副会長に就任する。


2006/08/03 《がちんこ相撲部屋》

来月、議会間交流のため参議院からの派遣で、角田副議長らとブルガリア議会を公式訪問する。古都で大学もあるヴェリコ・タルノヴォまで、足を延ばす。今日本で一番有名なブルガリア人、琴欧州関の出身地でもあるので、交流を深めるため、松戸市にある佐渡ヶ嶽部屋を訪ねた。朝から真剣に汗びっしょりで稽古をする姿に感動し、ちゃんこもご一緒した。笑顔の良いまじめで礼儀正しい青年で、昨夜のボクシングの不可解な判定とは大違いだ。


2006/07/31 《カナの悲劇・即時停戦を》

レバノン南部カナでのイスラエル軍の空爆で、子ども37人を含む多数の民間人が死亡した。96年にも砲撃で、市民ら100人以上が死亡したところだ。国連施設への攻撃の件は誤爆というが、果たしてどうか。国連の努力を嘲笑ってはならない。ベイルートでは空爆抗議で、デモ隊数千人が国連施設に殺到。日本はこの地域に影響力があったはずだ。日本政府はもっと本気で、アメリカと国際社会に、恒久停戦を実現するよう働き掛けてはどうか。


2006/07/27 《ご意見伺い》

岡山県は平成の大合併で、78あった市町村が29に再編された。1ヶ月かけて「御用聞き」と称して役場に出向き、すべての首長さんからご意見やご要望を聞いた。全国では交付税不交付団体が24増と言われるが、切り捨てられた地方の実情は違う。財政も福祉も住民負担増も、首長に重くのしかかる。血の通った改革への転換を、皆待ち望んでおり、政権交代への機は熟しつつある。


2006/07/24 《ドミニカ移民・国の謝罪》

戦後移民で最大の失敗例だったドミニカ移民問題が、50年ぶりに解決に向かった。東京地裁は、請求自体は民法の除斥期間を理由に退けたが、理由中で移民行政の違法性を明確に指摘した。小泉首相はこれを受けて政治決断し、首相官邸で原告団と面会し、「率直に反省し、おわびする」との首相談話を発表した。ハンセン病熊本判決に次ぐ訴訟対応で、遅きに失したとはいえ素直に評価したい。支援策を決める今秋の臨時国会での特別措置法では、民主党は明快な立法を求め、ポスト小泉で筋が歪まないようにしたい。


2006/07/20 《梅雨の長雨の猛威》

近年にない梅雨の長雨で、全国各地で深刻な被害が続出している。交通が各地で寸断され、私の地元でも土砂崩れで死者が出た。心からお悔やみ申し上げる。民主党岡山県連は、五区総支部の花咲代表を本部長として、対策本部を設置し、活動を開始した。災害多発国としての抜本対策を進めたい。


2006/07/17 《日中友好の構築》

先の小沢民主党代表訪中団に引き続き、民主党参議院秘書会が北京を訪問中だ。私の政策秘書が団長で、初訪中の人が大勢。政府関係者や青年・留学生らと、幅広く意見交換する。北朝鮮に対する国際社会一致の対応には、中国の役割が大きかったが、「政冷」の中で草の根交流があったればこその成果だ。「政」も含め、未来指向の友好関係を作って行きたい。


2006/07/13 《東アジア戦略なき日本外交》

国連安保理に共同提案した北朝鮮制裁決議案が、先行き不透明になってきた。当初は、15か国中13カ国が賛同の見通しだったが、議長国フランスは「強い議長声明」との2段階を提案し、米国さえも中国と緊密に連携し、採決に踏み切らない。強硬路線で成果を上げられないとき、誰かを責めても益はない。安保理の結束も大切だ。深刻なのは、戦後最良だという日米同盟に東アジア戦略が欠落しており、日中関係ともども、いざというとき機能しないことだ。トップは責任重大だ。


2006/07/10 《頑張れ東ティモール》

元兵士のデモに端を発し、初代首相の辞任にまで発展した東ティモールだが、旧知のラモス・ホルタ前外相が新首相に任命された。大いに期待している。ホルタ氏は東ティモール独立の立役者の一人で、主に国際舞台で活躍し、96年にはノーベル平和賞を受賞した。次期総選挙の成否が、東ティモールの真の民主化を決める。議員連盟会長としてしっかりと支援していきたい。


2006/07/06 《北朝鮮ミサイル発射》

危惧していた北朝鮮のミサイルが、遂に7発も発射された。国際社会の警告を無視し、「日朝平壌宣言」にも抵触する。「国防力強化のため」今後も継続と表明したが、自国の事情だけで行動し、他国の思いやいらだちを考えられない指導者に、怒りを禁じ得ない。暴発を許さないよう、国連安保理や15日からのサミットなどで可能なすべての手を尽くして、国際社会の共同対処を構築しなければならない。中国が議長の6カ国協議も大切で、折しも訪中している民主党の小沢代表らも精力的に動いている。対話と圧力のバランスが、今ほど大切なときはない。


2006/07/03 《政党直撃・滋賀県知事選挙》

2日投開票の滋賀県知事選挙は、万全と思われた自・公・民推薦で3期目の現職候補が、「もったいない」をキャッチフレーズにした女性新人候補に敗れた。メールや口コミでの市民の連携が威力を発揮した。従来型の公共事業予算ばら撒き型選挙戦術は、賢明な有権者には通用しない。来年の統一地方選と参院選を控えて、与党はいざ知らず、民主党は有権者の真のニーズに敏感に応えよう。


2006/06/29 《進む所得の二極化》

厚労省発表の「国民生活基礎調査」によると、世帯単位では、年収300万円未満と1千万円以上が増加し、二極化が進んでいる。平均所得は580万4千円で、8年ぶりに上昇したが、平均以下世帯の割合は前年より増えている。非婚、高齢化、パート・アルバイトなどが主な要因。小泉政治が進めた厚い中間層の二極分解で、この国のかたちを変えることを、国民は「改革」として是認するだろうか。


2006/06/26 《集団暴行・生き埋め事件》

地元岡山で、2人を生き埋めにする若者同士の凄惨な事件が発生した。発端は、女性との交際トラブル。「暴力団」というキーワードが、恐怖を増幅したのか。話し合い解決を忘れ、躊躇なく実力制裁に訴える。イラク戦争を正当化する論理とそっくりだ。相次ぐ若年層の兇悪事件発生は、大人社会の殺伐さを鏡に映し出したもので、未来への警告だ。


2006/06/22 《イラクからの陸自撤退》

国会閉会後の小泉首相の第一弾だが、初動の間違いの隠蔽ではないか。大量破壊兵器存否の判断ミスは、不問にふせない。犠牲者ゼロは喜ばしいが、完全撤退までは気が抜けない。今後の支援は、人道復興なのか米軍等の後方支援なのか。航空自衛隊の活動範囲は拡大するのではないか。小泉首相は、後任者に丸投げでルンルン気分で海外に出掛けるのでなく、国会で説明責任を果たす義務がある。


2006/06/19 《これからの1年》

第164回国会は、ただ1日の延長もなく終了した。やる気の喪失、外遊に気もそぞろ、不祥事の追及逃れなど、動機は不明だ。野党が文句を言う筋合いではないが、政府と与党の無責任さは異常だ。私は、2期2年務めた議員会長の任期が終了し、民主党・新緑風会は輿石会長、今泉幹事長、郡司国対委員長体制となった。これから1年間、小泉政権の負の遺産をあぶり出し、秋から来夏にかけての各種選挙に勝利しなければならない。これは歴史と国民に対する使命だ。ご支援を願う。


2006/06/15 《小泉政権とW杯日本》

W杯の日本チームに関する報道振りを見ると、この5年間の小泉政権に対する報道振りの特徴がよく分かる。盛り上げるだけ盛り上げて、結果はまったく期待はずれになっても、まだ盛り上げに一生懸命だ。ジーコ・ジャパンに勝って欲しいが、客観的報道もあって欲しい。総選挙の刺客騒動だけでなく、道路公団民営化、年金制度改革、公務員制度改革など、みな同じではないか。


2006/06/12 《民主党・新緑風会 輿石体制へ》

私が務めている「民主党・新緑風会」の役員任期は1年で、通常国会終了と同時に満了となる。議員会長選挙を告示したところ、私のもとで2年間幹事長を務めていただいた輿石東さんが、ただ一人立候補の届出をしたので、次期会長をお願いすることが決定した。これからの1年は重要法案が先送りされ、自民党の総裁も新しくなる。何より来年の参議院選挙勝利に向けて非常に大切だ。もちろん私も全力でサポートする。


2006/06/08 《議員立法−がんと自殺の対策》

政府の重要法案が軒並み挫折する中で、議員立法で2法案が成立する。「がん対策基本法案」と「自殺対策基本法案」で、ともに閣僚をトップとする会議体を設置し、国や自治体などが連携して対策に取り組むもの。どちらも、民主党参議院議員の山本孝史さんが、本会議質問で自らがんを告白して執念で取り組み、小沢代表も対決姿勢の例外を認めたものだ。民主党主導の議員立法は、小泉冷酷政治とひと味違う。


2006/06/05 《消えた「真っ当」》

ライブドアに続き、村上ファンドでも逮捕者が出た。時代の寵児は、モラルハザードの象徴でもあった。政治では先週末、共謀罪の対応を巡って、「丸のみ」の与党と「批准不能」の政府が大混乱し、責任者の細田国対委員長は「惜しかった」と他人事。行政では、年金納付率を上げるために、年金不正免除。芸術の世界まで、和田画伯の盗作騒ぎ。小泉政治の5年間で、「真っ当」な生き方や歩み方が、どこかへ行ってしまった。


2006/06/01 《点一燈、照一隅》

昨年の合計特殊出生率は1.25で、5年連続で過去最低を更新することが判明。減少幅も0.04と大きく、社会保障の制度設計が根本から崩壊している。全国の自殺者は8年連続で3万人を超え、20〜30代の若者の自殺者が5%以上増えた。将来を担う若者がいなくなってしまう。今国会の最終盤に参議院先議で、「自殺の防止」と「遺族のケア」の充実を目的とした自殺対策基本法を制定し、小さな光を点す。


2006/05/28 《スンダ列島が大変だ》

27日に発生したジャワ島中部の地震は、死者が5千人を超えた。日本政府は即座に、総額11億1000万円の無償資金協力を決めた。超党派で復興支援をしたい。東ティモールでは、軍内部の不満が市民に広がり、武装集団の騒乱で独立以来最悪の状況。首都ディリ市では数千人が山や教会に逃げ込み、邦人に退避勧告が出た。安定化支援は困難で、長期化も予想される。自然災害でも政治混迷でも、被害者は一般市民だ。弱者救済が後回しにならないことが大切。


2006/05/25 《終盤国会・新4点セット》

終盤国会は、「共謀罪新設」「教育基本法改正」「国民投票法制定」「医療制度改革」で対立が厳しくなって来た。いずれも重要案件で、民主党はきっちり対案や修正案を示した。そこへ「年金保険料不正免除」が全国的に広がり始めた。分母を減らして達成率を上げ、分子の減少を粉飾する手法で、小泉改革の出鱈目さを象徴している。こんな政権に重要法案を任せることは出来ない。


2006/05/22 《日中と靖国》

2泊で訪中し、本日午前、中共対外聯絡部や全国青年聯合会の幹部と意見交換した。経済・文化交流は順調だし、政治も双方で、多くの関係者が努力しており、「脅威」はない。唯一、経済界の進言を「商売」としか理解しない小泉首相の靖国参拝のせいで、霧が晴れない。小沢民主党への強い期待を実感した。自民党各派閥の動きも出て来た。力を尽したい。


2006/05/18 《誰でも政治家になれる!》

民主党は政治家への門戸開放のため、早くから候補者公募に取り組んでいる。党本部では21日から始めるが、岡山県連ではいち早く、「政治家発掘!プロジェクト」と銘打ち、国政と地方選挙の候補者公募を始めた。「政治を変えるため、私が取り組みたいこと」を2000字以内で書いて、半年以内の写真を添付した履歴書と共に、6月末までに県連に郵送して欲しい。秘密は厳守します。日本国籍をもつ25歳以上の男女なら誰でもOK。若者も団塊党も、やる気のある人熱烈歓迎だ!!


2006/05/15 《「党員・サポーター」と「前進パーティー」》

民主党は、今年度の党員・サポーターを募集している。区切りの5月末日が迫って来た。参議院議員会長として、目標の1000人を江田支部として何としても達成したい。党員には機関紙「プレス民主」を送る。党員もサポーターも、9月に予定される「代表選挙」で投票権がある。また、今月30日には「民主党前進パーティー」を開催する。参加券2万円で160枚の割り当てがある。ご協力を切にお願いする。


2006/05/11 《松野頼三さん》

松野さんが昨日、89歳で急逝された。本日の「国のかたち研究会」で、ご講演いただく予定だった。残念でならず、参加者で黙祷した。93年に政界を引退され、私が細川内閣の科技庁長官のころにご厚誼をいただいていた。政局の読みは鋭く、教えられることも多かった。ご冥福を祈る。


2006/05/08 《国会後半は荒れ模様》

民主党が小沢体制になり、対立軸路線を宣してちょうど1ヶ月。いよいよ小泉内閣最終章の通常国会終盤戦がスタートした。参議院では早速、行政改革特別委員会で熱い質疑が行われ、衆議院でも共謀罪・サイバー刑法が山場だ。医療制度改革や教育基本法改正案、米軍再編もある。特に共謀罪は、治安維持法の再来を許してはならないと、マスコミの扱いも大きくなり世論の関心も高まってきた。民主党修正案を対立軸として高く掲げ、敢然とたたかう。


2006/05/04 《生誕250年》

記念すべき年ということで、モーツァルトが大はやりだ。昨夜はNHKで、千住真理子さんのメヌエットをきいた。最もポピュラーなクラシックの小品で、ゆっくり聞くと、やはり良い。国をあげて大ブームというのは気になるが、こういう文化を日本の「歴史と伝統」にあらずと、異端視し排斥するような「態度」だけは、作りたくない。


2006/05/01 《GWをどうお過ごしですか》

何年かぶりに、落ち着いたゴールデンウィークを過ごす。前半は地元でメーデー参加や医療改革を訴える県連街宣など、小沢新代表の下で再生した民主党のアピールに努めた。後半は家族と一緒に、野尻湖畔で鋭気を養う。大いにリフレッシュして、「共謀罪」阻止など後半国会の課題に、参議院会長の責任を果たしたい。


2006/04/27 《アメリカから3兆円の請求書?》

ローレス米国防副次官が、在日米軍再編の日本側負担が3兆円近くになるとの見通しを示した。額賀防衛長官が合意したグアム移転費負担分約6800億円の他に、沖縄をはじめ国内で日本が負担する移転費用が、2兆3000億円にのぼるというのだ。安倍官房長官は「途方もない金額だ」と言い、小泉首相は「米国世論への配慮だ」と言うが、実は国民が中身も見ずに約束させられたものの請求書が、米国から届いたのではないか。米軍再編と日本の協力範囲の厳しいチェック(吟味)をせずに、このチェック(請求)を払うわけにはいかない。


2006/04/24 《画期的な4・23》

全国注目の千葉7区補選は、民主公認の太田和美さんが劇的に接戦を制した。ミニ統一選風の全国の市長選でも、沖縄市の東門美津子さん、地元岡山県浅口市の田主智彦さんなど、民主推薦候補が勝利し、奄美市の叶さんも善戦。岩国市は、安倍官房長官の推す自民候補が艦載機移転撤回を求める現職に完敗し、東広島市でも、中川政調会長のご子息が敗北。民主党は小沢代表の下で、再生から政権交代への軌道に乗った。大切なのは、常に自重自戒を忘れず、地道な努力を怠らないことだ。


2006/04/20 《竹島周辺調査》

日本政府による竹島(独島)周辺海域の海洋調査をめぐって、日韓関係が緊迫している。両国が共に主権を主張する水域が、調査対象に含まれているからだ。時期は別として、調査そのものは必要なことで、理解できるが、韓国に郵送で通知したのはお粗末過ぎた。最近の日韓関係の悪化が、歴史認識問題と絡んで問題を大きくしている。北朝鮮による拉致問題の解決のためにも、韓国の協力が必要なだけに、政府の対応は疑問だ。


2006/04/17 《4・23補選に注目を!》

千葉7区衆院補選は、自民議員の選挙違反辞職に伴うのに、民主はメールのあおりで不戦敗すらあった。そこへ、26歳の女性県議が颯爽と登場し、小沢・菅の新生民主党の旗手として、超エリート官僚候補を相手に大接戦を演じている。日本政治の再生なるか!私は、事務所開きに続き、本日も街頭でマイクを握った。乞うご注目!


2006/04/13 《イタリア、政権交代へ》

先日のイタリア上下両院選挙は、内務省発表の最終的な開票結果で、プロディー元首相が率いる野党・中道左派連合「団結」が中道右派連合「自由の家」に辛勝し、政権交代が確実になった。ドイツでは、与野党とも過半数を取れず大連立となっている。アメリカの大統領選挙では、大接戦が常態。衆議院で与党3分の2という不健全な状態から、一刻も早く抜け出したい。千葉補選が重要だ。


2006/04/10 《小沢民主党体制へ》

民主党新代表の小沢一郎さんは、菅直人さんを代表代行にし、他の執行部役員はすべて再任させることとした。明日の両院議員総会で了承される見込みだ。私は参議院議員会長として、役員会へも出席してこの体制を支える。明日からの衆院千葉7区補選は重要。さらにこの体制で、来年の参院選での与野党逆転と次期総選挙での政権交代を実現するため、全力を尽くす覚悟だ。


2006/04/06 《民主党、代表選から再生へ》

メール問題で死に体となった民主党が、明日の両院議員総会で、全議員参加でルールに則り新代表を決める。菅候補劣勢だが、共に持ち味を存分に発揮し、世間の話題はメール問題から民主党の将来への期待に移った。両候補の功績だ。選挙後は、挙党一致で民主党を再生させる。


2006/04/03 《民主党代表選3度目の正直》

前原代表の辞任を受けて、新代表を7日の両院議員総会で選出することとなった。任期は残任期間の9月末日までで、岡田さん、前原さんに引き続き、任期中3人目の代表となる。国民の民主党への信頼は大きく損なわれている今、短期間のつなぎという永田町的な発想はとれない。一人ひとりの国会議員がこの結党以来の危機を自覚し、野党第一党としての民主党を率いて、常に国民としっかり向き合う代表を選出したい。


2006/03/30 《「藪の中」や「墓場まで」との決別を》

日歯連1億円ヤミ献金事件で、村岡元官房長官に無罪判決が出た。理由は、橋本派元事務局長の証言は信用できないというもので、橋本元首相個人への献金の可能性にも言及している。つまり元事務局長が、橋本元首相をかばうため、自分の罪を認めて村岡氏に責任を負わせようとしたことになる。これは政治的陰謀だ。民主党は2004年11月17日、村岡氏から直接話を聞いた。「説明は明快で矛盾も破綻もなく、真剣に誠実に話された態度から考えても、信用できると思った」というのが、そのときの私の印象だ。昨今のメール問題もそうだが、真実を墓場まで持って行くのでなく、黒白をしっかりとつけ得る政治文化を創りたい。


2006/03/27 《平成18年度予算成立》

本日の参院本会議で、来年度予算が成立した。昨年より4日遅かった。数値上は景気回復しても、格差拡大は続き、バブル再燃の懸念もある。国民生活の安全・安心のための適切な予算配分とはいえず、反対した。BBLT問題等で民主党の反転攻勢が期待されたが、一通のメール問題の処理を誤り、不本意な展開となった。参院では、予算に先立ち決算審議も行ったが、まだ十分生かされてはいない。国政は課題山積。民主党の体勢建て直しが急務だ。


2006/03/23 《もっとも新しい国「東ティモール」》

もっとも新しい独立国「東ティモール共和国」から、マリ・アルカティリ首相やラモス・ホルタ外相が来日した。みな旧知だ。今朝、私が会長を務める「東ティモール議員連盟」で、懇談会を開いた。まだ、国家予算の6割は外国に依存しているが、石油採掘事業は順調の模様で、国造りには明るい希望が見える。外交活動も始まり、在京の大使館設置も決定。首相は、懇談会ではアセアン諸国からの国連事務総長選出に、小泉首相との会談では日本の国連安保理入りに、期待感を表明した。心の通う支援をしたい。


2006/03/20 《イラク開戦3年》

本日でイラク開戦から3年を迎える。大量破壊兵器は見つからず、ブッシュ大統領も昨年12月、「多くの情報は誤りだった」と認めた。開戦に大義はなく、自衛隊のイラク駐留を続ける理由はない。英BBCワールドサービスが行った世界35カ国41,856人対象の世論調査では、イラク戦争で国際テロの可能性が「高まった」と60%が答えた。21世紀をテロの世紀にしてはならない。


2006/03/16 《ウィニー情報流出》

ファイル交換ソフト「ウィニー」を介したインターネット上への情報流出が止まらない。警察の捜査資料・自衛隊の機密事項・児童の成績などの学校情報・会社の暗証番号等、すさまじい状況だ。大半が、ウィニーをインストールした私用パソコンを、業務でも使ったケースだ。モラルの問題を超えて、犯罪に利用されるおそれもある。今のところ、確実な対策は「ウィニー」を使わないことしかない。徹底した危機管理が必要な段階に来ている。


2006/03/13 《岩国住民投票「反対」で成立》

昨日の米海兵隊岩国基地への空母艦載機部隊移転受け入れの賛否を問う住民投票は、棄権キャンペーンにもかかわらず、投票率58.68%で優に成立し、「反対」が投票総数の87.42%で投票資格者の過半数となった。対米追随の小泉政治はこの結果を無視するようだが、地元に拒否された基地が安定的に運営されるとは思えない。外交安保は政府の専権でも、専横ではいけない。民主党なら頭越しでなく、地元住民の声を受け止めて米軍再編協議に当たる。


2006/03/09 《ドメスティック・バイオレンス》

昨日は国際女性デー。スペインのバレンシアでは、DVの犠牲になった女性への追悼ろうそくが並べられた。全国の警察が昨年1年間で受理したDV相談件数は、前年より2000件以上増加し、1万7000件弱でDV防止法施行後最多となった。相談者の97.6%、被害者の88.7%が女性だ。「男女同権」は、古くて新しい課題だ。


2006/03/06 《岡山の巨星・徹磨さん死す》

私の大恩人、森本徹磨さんが昨夕、満63歳の若さで逝去。名前のとおり徹底して反権力を貫き通し、岡山の非自民勢力の大黒柱だった。若くして全電通労組(現NTT労組)県支部委員長に就任。初代連合岡山会長をつとめ、民主党県連結成に参画。私の最初の衆院選以来、常に選対の中心で獅子奮迅の大活躍をしてくれ、拝み倒して県議会議員をもお願いした。両腕をもぎ取られたと同じで、痛恨の極みだ。心から感謝し、冥福を祈る。


2006/03/02 《来年度予算案衆院通過》

本日夕刻の衆議院本会議で、来年度予算案が与党の賛成多数で可決、参院送付となった。心機一転、良識の府らしく正々堂々と、BBLTの4点セットをはじめ国民的問題点を論議したい。民主党の混乱も、長老の渡部恒三さんが国対委員長を受諾。まずは4日の全国幹事長・選挙責任者会議で地方の声をしっかり聞くところから、立て直しを始める。


2006/02/27 《ロケット好調・メール試練》

この1ヶ月ほどで3基のロケットの打ち上げが成功し、それぞれ地表観測衛星「だいち」、気象衛星予備機「ひまわり7号」、科学衛星「あかり」を軌道に乗せた。成功の陰には、細心の注意と息の合ったネットワークがあり、今後がますます期待される。かたや民主党の「メール問題」は、もたもたして心配をおかけしている。明日は早朝の「役員懇談会」を皮切りに、「役員会」、「常任幹事会」、「両院議員総会」がセットされた。結党以来の正念場での、全議員の結束が試される。


2006/02/23 《ライブドアとメール問題》

堀江メール問題をめぐり、永田議員から進退に関する意向が野田国対委員長に伝えられ、朝から緊急役員会など対応に追われた。貴重な時間を費やしたうえ、国民の皆さんに十分な説明ができていないことをお詫びする。鳩山幹事長に対応を一任したが、適切な判断をされることと思う。ライブドア事件は昨日も、熊谷逮捕など深刻さを増している。追及の手をゆるめてはならない。


2006/02/20 《新生民主党岡山県連》

先月中旬に、民主党岡山県連人事の若返りを主張して以来、甲論乙駁が続いたが、昨日の県連大会でも熱い議論を重ね、私が代表からお目付役の常任顧問になり、代表が34歳の津村啓介さん、幹事長が33歳の柚木道義さんとなった。代表代行は草苅隆幸さん、幹事長代行は小笠原照也さん。若い二人をベテランが支える体制が出来上がった。最優先課題は来年の統一地方選挙と参議院の候補者擁立。党員・サポーターにも若い人が集まって欲しい。私も参議院議員会長として、国政対応に全力を尽くす。

参考:民主党岡山県連第11回定期大会議案


2006/02/16 《中国残留婦人・孤児》

中国残留婦人らの国家賠償訴訟で、東京地裁は昨日、「違法性を認めるには今一歩足りない」と請求棄却の判決を出した。しかし判決は、「早期帰国と自立支援に対する政治的責務の懈怠」だとも述べた。司法的解決はできないが、行政と立法に解決を委ねたと言える。政府は、全国の残留孤児訴訟での訴えを直視し、早急に明確な謝罪を表明し解決に取り組むべきだ。


2006/02/13 《内部の軋み》

小泉政権の末期症状が出てきた。代表質問で青木議員会長が「光と影」を指摘し、古賀元幹事長は小泉路線からの決別を主張するなど、政策問題でも靖国問題でも政府・与党内で軋みが目立ち始めた。最後の見せ場と目論んだ皇室典範改正も、あっさり見送るようだ。世論調査も、内閣支持率は下降気味で、民主党は復調傾向にある。しかし、あくまで敵失によるもの。民主党の課題は,依然として大きい。


2006/02/09 《やはり、ついに》

先の代表質問で指摘した心配が当たった。ついに耐震強度偽装につき、とてつもない深淵が見えてきた。構造計算を偽装した非姉歯の設計事務所が新たに見つかり、耐震強度不足を把握しながらそれを公表しなかった自治体も次々に判明している。プロの倫理観を喪失しているのは、建築士だけではあるまい。これでは国民は何を信頼してよいのかわからない。戦後60年掛けて仕上げた倫理観崩壊に、政治が無責任ではいられない。


2006/02/06 《本予算審議始まる》

通常国会冒頭は、B(BSE)B(防衛施設庁談合)L(ライブドア)T(耐震強度偽装)の4点セットで幕開け。補正予算に続く本予算審議の開始に当たり、民主党は早速、今の日本の粉飾や偽装を正すため、「天下り禁止法案」「官製談合防止法案」「証券取引委員会設置法案」を提出した。「対案路線」の真価を発揮させたい。


2006/02/02 《頂門の一針》

木俣佳丈議員が傷害容疑で書類送検された。BBLTの4点セットで小泉内閣を追いつめようとした矢先で、残念の一語に尽きる。参議院議員会長として、国民の皆さんにお詫びする。既に本人からの申し出でにより、参議院の院と会派の役職と民主党NC副大臣の職をすべて解いているが、さらに早急に事案を調査して党倫理規則に従った処置を取りたい。これを頂門の一針とし、緊張感を高めて国会論戦に当たる決意だ。


2006/01/30 《政府答弁書まで偽装?》

米国産牛肉の輸入再開をめぐり、昨年11月に閣議決定された政府答弁書では、再開決定前に現地調査を行うことが明記されていたが、これは行われておらず、中川昭一農相が本日午前の衆院予算委員会で認めた。発覚直後の全面再停止は、そういう事情だったのだ。農相は自らの責任の取り方にも言及した。閣議決定された調査さえ行わずに輸入再開を急いだことに、ブッシュ−小泉蜜月関係が関係なかったとは言えまい。首相は、国民の食の安全に対する冒涜をどうするのか?

参考(衆議院サイト):BSE問題に関する質問主意書 九の(1)  経過  質問  答弁

2006/01/26 《ホリエモン》

予算委員会の論戦では、ライブドアの堀江容疑者に対する自民党の選挙応援も、論点の一つだ。小泉首相は当時大騒ぎしたマスコミに責任転嫁したいようだが、自民党が彼を小泉流の選挙戦術に活用したのは間違いない。しかしマスコミも、堀江容疑者を「希代の悪党」にすることにより、若者のチャレンジ精神を削いではならない。


2006/01/23 《2006代表質問》

小泉首相に対する代表質問が始まり、衆議院で民主党の前原代表と長島ネクスト防衛担当が追及した。明日は参議院で、私が10時から全会派のトップバッターとして質問に立つ。昨年後半とは完全に潮目が変わり、年末には耐震強度偽装、年が明けてからもライブドアショック、BSE騒動等、小泉内閣を揺さぶる事件が続いている。この5年間の冷たい小泉政治で、たががはずれそうな日本社会の建て直しのため、今国会は追及国会となる。


2006/01/19 《ハンセン病補償法改正》

韓国と台湾のハンセン病元患者からの訴えにつき、裁判所の判断が分かれていたが、日本政府が戦前に設置した病療養所であり、国の責任は免れないので、立法的解決の運びとなった。原告はみな高齢で死亡する人が続いており、国内と同等の補償額を死亡原告にも給付するには、政治的決断が必要。そこで、超党派の議員立法で、今通常国会に提出することで大枠合意となった。細部の調整を大至急進め、直ちに施行したい。


2006/01/16 《岡山県連人事刷新》

2月19日の民主党岡山県連大会は、役員改選が焦点。来年の統一地方選・参院選を控え、昨年小選挙区で当選した津村、柚木両衆院議員がやる気満々だ。候補者の擁立・選定、党員・サポーターの拡大、財政確立等々、これまでの成果の上に新たな発想を盛り込む好機だ。大いに経験をつんでもらいたい。私ももちろん役割分担の一翼を担う。


2006/01/12 《民主党代表選挙》

民主党は本日から、役員会、常任幹事会、政策部門(NC)の集中討議と、アクセル全開に入った。役員会では代表選挙日程の件も話し合い、党規約に則りながら、自民党総裁選の影を薄くするくらいの取り組みを、幹事長を中心に企画することとした。来年の統一地方選挙と参議院選挙がある。総選挙は常在戦場。今年は、各級候補の擁立と党員・サポーターの獲得に全力を上げ、地力をつけることがまず第一だ。


2006/01/09 《成人式に寄せて》

本日は成人の日。新成人の世代に訴えたい。フリーターやニートを安易に君たちの世代の共通経験とするのでなく、高い志を持って頑張って欲しい。まもなく大量退職を迎える団塊の世代も、頑張ろうとしている。私が成人したのは第1次安保の翌年だ。安保闘争という経験を共有する世代の時代的役割を、改めてしっかり見直していきたい。


2006/01/05 《民主党へのメッセージ》

東京でも活動を始めた。経済3団体の会では、小泉首相のラッパが高らかに響き渡り、一同平伏。連合では、政府と経済界の来賓挨拶だけで、政党代表はみな鏡割りへ。しかしフロアーでは、将来への不安と民主党への叱咤激励の声が渦巻いている。壇上で民主党の影が薄いのも、切なる期待の表れと受け止めよう。


2006/01/02 《2006年、謹賀新年》

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしく。昨年は「安心」「安全」が大きく揺らぎました。交通事故死者は49年ぶりに7000人を下回り、交通戦争と言われた70年の4割。その一方で、自殺者は7年連続で3万人を超えています。政治の成果と責任です。今年もメールマガジンを続けます。一層のご指導ご鞭撻をお願い致します。


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〜2001/06/14 政策秘書のショートコメント


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